2017/1/31

3977:湖畔  

 ペースを上げた。それとともに心拍数も上がっていく。体に感じる風もよりはっきりとしたものになってくる。

 しばし、先頭を引いた。「このペースだと、終盤脚が持たないかな・・・」強い負荷がかかって次第に重くなっていく脚に少し不安を感じ始めていた。

 その時、リーダーが先頭を変わってくれた。その背後につかせてもらった。やはり先頭を引くのは負荷がかかるものである。

 ヒルクライムと言っても、このコースの場合斜度が緩いのでスピードが出る。背後に付かせてもらうと空気抵抗が減って脚は少し楽になった。

 「このペースなら、最後まで脚が持つ・・・でも、終盤でぐっとペースが上がるだろうな・・・」そんなことを思いながら走った。

 トンネルは残り少なくなってきた。ペースはやはり上がった。ぴたりとくっついていたいところであったが、やがてその速くなったペースについていけなくなってきた。

 バトルに参加していた6台のロードバイクはやがて分断されていった。私は最後まで脚を保てるギリギリのペースで上がっていった。

 最期のトンネルである中山トンネルを抜けた。ここからが踏ん張りどころである。先頭集団3名は相当前にいる。

 残り3名はゴールが近づくエリアで最後のバトルを繰り広げた。私も表情を歪めながらダンシングでゴールへ向かって走った。

 ゴールに設定されている駐車場に着くと、惰性で空いている駐車場の中をゆっくりと周回するように走って、ほてった脚の筋肉をクールダウンさせた。

 「おつかれさま・・・」と走り終えたメンバー間で挨拶をしあった。朝のうちは曇っていた天気も晴天に変わっていた。

 全員が走り終えたところで、この駐車場からさらに少し上った先にある奥多摩湖に向かった。その湖畔にロードバイクを立て掛けて、しばしの休憩タイムを過ごした。

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 天気予報通り暖かくなった。すっかりと顔を出した太陽は、冬としては多めの陽光を降り注いでいた。その光を受けて湖面はきらきらと小刻みに揺れていた。

2017/1/30

3976:トンネル  

 御嶽駅そばのセブンイレブンに入っていって、補給食を物色した。まず手に取ったのは「オムレツ&ソーセージマフィン」。

 ふわふわとした食感のオムレツと、ソーセージを挟んだマフィンである。マフィンは何故かしら朝食べるものという印象があり、時間的もちょうど良いと思った。
 
 さらに空腹を満たすために「ブリトーお好みもちチーズ」も選んだ。チーズともちを組み合わせたブリトーで、こちらもどちらかというとガッツリ系である。

 この2個をホットコーヒーとともに食した。これでさすがの空腹も影を潜めた。ここのセブンイレブンには駐車場の一角にテーブルと椅子が置いてある。そこでしばしの休息タイムを過ごした。

 コンビニ休憩を切り上げて、先に進んだ。しばし、青梅線に沿って走った。JR青梅線の駅を幾つかやり過ごしていくと「将門」の交差点が見えてきた。

 その交差点を左に折れていくと道は下る。大きな橋を渡ると、その先に「城山トンネル」が見えてくる。

 リアのLEDライトはコンビニ休憩を切り上げる際にすでにONにしていた。冬用の分厚いグローブをしているとリアのLEDライトの小さなON・OFFボタンを上手く押せないのである。

 城山トンネルが見えてきたので、フロントのLEDライトを点灯させた。小さな三角形のボタンを何度か押すとLEDライトは点滅モードになった。

 城山トンネルに入るとその点滅するLEDの白い光がすぐ前を行くメンバーの背中をリズミカルに照らした。

 この城山トンネルを皮切りに、奥多摩湖を堰き止めている小河内ダムに到着するまでいくつものトンネルを抜けていく。確か八つほどのトンネルがあったはず。

 城山トンネルの中は薄暗く視覚的には把握できないが、前半は軽い上りで後半は軽い下りとなっている。

 トンネルの中というのは、なんだか圧迫感がある。視界が悪いうえ、車が通り過ぎると軽自動車であってもスポーツカーのような轟音をトンネル内に発っしていく。

 上り基調の道を進んでいった。トンネルも一つ二つ三つとやり過ごしていった。前半は隊列をキープしての巡航スピードで走った。

 四つ目のトンネルに入った。斜度は緩いが上りである。私は先頭から2番目のポジションであった。「そろそろペースを上げるポイントかな・・・」と思っていた。

 まだ先は長い。トンネルもあと四つほどあるはずであった。ペースを上げても終盤失速する可能性はあったが、そのトンネルを抜けたところでクランクに込める脚の力を2段階ほどレベルアップした。

2017/1/29

3975:寒暖差  

 先週、先々週は寒波がやってきて寒かった。しかし今日は暖かくなると天気予報は伝えていた。朝の7時にKuota Khanに跨って自宅を後にした時、「確かに寒さが緩んでいる・・・先週よりも楽だ・・・」と感じた。

 多摩湖サイクリングロードを走っていくと、いつもよりもジョギングをしている人の数が多かった。なかにはかなり高齢な方もゆっくりと走っていた。そういう方を目にすると、嬉しくなる。もう若いとは言えない自分もまだまだ頑張れるような気がしてくるからであろう。

 集合場所であるバイクルプラザに到着した。指先がかじかんでいなかった。「あっ・・・やっぱり違う・・・」先週、先々週は指先が白くなりかじかんで痛かった。

 今日の目的地は奥多摩湖に決まった。奥多摩湖には先々週に行った。その時は参加人数が4名と少なかった。そして、参加人数が少ない時に稀に起こるトレインの「暴走」が起きた。

 しかし、今日は参加者が多かった。「今日は暴走することはなさそうだ・・・」そんなことを思いながら走り出した。

 少し長めのトレインは、走り慣れたコースを進んだ。多摩湖サイクリングロードを抜け、旧青梅街道を走った。途中、瑞穂町の公衆トイレでトイレ休憩をした。

 すると遅れてスタートしたメンバーからTwitterで合流依頼の連絡が入っていた。しばし、そこで待っていると無事合流できた。

 人数が一人増えて少し長くなったトレインは順調に走っていった。旧青梅街道から岩蔵街道に向かって右折した。ここからは周囲には畑が広がる。風があれば、大概向かい風になるのであるが、今日は風は吹いていなかった。

 気温がこの時期としては高めで、風もない。冬のロングライドとしてはコンディションは良かった。これで太陽が顔を出してくれると「小春日和」の完成であるが、朝のうちは曇っていた。

 圏央道の下をくぐり抜け、少し行った先にある「今井馬場崎」の交差点を左折した。しばし広い道路を走っていくと、JR青梅線の踏切に達する。

 この踏切を渡るとその先はJR青梅線と並行して走る道を行く。昭和の香りのする商店街を抜けていくと周囲は徐々に緑が増えてくる。

 ここは、青梅マラソンのコースになっている。青梅マラソンは2月中旬に行われる。もうすぐ本番であるので、参加予定者が試走しているようで、いつもよりも多くのランナーを見かけた。

 いつもコンビニ休憩をする御嶽駅近くのセブンイレブンが見えてきた。朝食には出がけに食パンを一枚食べただけであった。お腹が空いた。「補給食はちょっとがっつりめでいこう・・・」そう思いながらセブンイレブンの駐車場に向けてロードバイクの向きを左へ変えた。

2017/1/28

3974:永久橋  

 目印のガソリンスタンドを右に見ながら左折した。その交差点の名前は「永久橋」である。ちょっとロマンチックな名称であるが、その由来は物悲しいものである。

 「永久橋」は妙正寺川にかかる橋。この橋から1キロほど西にはその昔「今川処刑場」があった。そこで処刑される罪人とその家族らが、この橋を渡って永久の別れを悲しんだことからつけられた名前とのことである。

 その橋を渡って向かったのは「今川処刑場」ではなく、「ProFit」である。私は「ProFit」で2ケ月に1回の割合で整体の施術を受ける。

 2ケ月間体を酷使すると腰や背筋に疲れが溜まってくる。そうなると背筋が丸くなる。1時間半の施術を受けると背筋がピンと伸び実にすっきりとする。体がニュートラルな状態に戻る感じである。

 ただし、今日の訪問の目的は整体の施術を受けることだけではなかった。実は「ProFit」を運営されているチューバホーンさんがつい最近「マランツ7同盟」に加入されたのである。

 その報告を少し前に受けていたので、プリアンプがサウンドパーツからマランツ7に変更されたチューバホーンさんオーディオ・システムの具合を検証するというもう一つの目的もあったのである。

 実はここ半年のほどの間、私とshanshanさんはチューバホーンさんを「マランツ7同盟」に引き入れるべく、幾重もの罠を仕掛けてきた。

 まずはshanshanさんがご自身のマランツ7をチューバホーンさんのリスニングルームに持ち込み、その美音を披歴した。shanshanさんのマランツ7は、最初期型の貴重なものである。

 さらに第2弾として、私が持っているマランツ7を持ち込んで、チューバホーンさんがお使いのサウンドパーツのプリアンプとの一対比較を行った。その際にはマランツ7が持つ媚薬的な効能をチューバホーンさんのリスニングルームに振り撒いておいた。

 第3弾は我が家で三つのマランツ7を終結させての聴き比べ大会である。最初期型、初期型、最後期型の三つのマランツ7は同じマランツ7でありながら、それぞれ実に個性的なプロフィールを見せてくれた。

 そして、最後の罠は・・・そのうちの1台、最後期型で高性能パーツを使ってフルレストアしたマランツ7をチューバホーンさんにお貸ししたのである。

 あとは巧妙に仕掛けた陥穽にチューバホーンさんがもんどりうって落ち込むのを待つばかりである。そして事は予定通りに進んだ。

 最後の決め手になったのは、その様子を確認した際にshanshanさんが発した「もう戻れませんね・・・」という重い言葉であった。

 「そうですね・・・もう戻れません・・・」という言葉がチューバホーンさんの口からは漏れ出るように発っせらた。それが2週間ほど前のことであった。

 10畳ほどの広さを有するリスニングルームに入ると、各種のオーディオ機器がクワドラスパイアのラックに整然と並んでいた。そのなかにはもちろんマランツ7の美しい姿も含まれている。

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 1時間ほどの間、様々な楽曲を聴かせていただいた。実に良い感じに鳴っている。音楽の旨み成分やコクがしっかりと感じられる。

 チューバホーンさんはマランツ7が持つ麻薬成分にすっかりと心を奪われていた。麻薬所持及び使用は日本では犯罪である。

 となると我々は「罪人」であろうか・・・世が世なら「永久橋」を渡って、今川処刑場に向かわなければならなかった身かもしれない。そんな時空が歪んだような感覚に捉われながら、音楽にしばし浸った。

2017/1/27

3973:DSG  

 VW POLOのミッションは普通のATではなく、DSGと呼ばれるツインクラッチである。トルクコンバータを搭載した普通のATと異なり、クラッチを二つに分けて組み合わせることで、MTのようなギアチェンジを自動的に行うもの。

 新車時にはスパスパと小気味よくギヤが切り替わり爽快であった。しかし、納車から6年近くが経過した今では、発進時に少し強めにアクセルを踏むとギアの繋がり具合にもたつきと言うか、スムースにつながっていない感じが出てくるようになった。

 今日も赤信号で停車し、発進する時に少し強めにアクセルを踏んでみると、「ガガガ・・」と少々異音がして、滑る感じがあった。

 「まあ、機械には経年劣化というものがつきものだし、DSGはきっと複雑で斬新な構造をしているから耐久性には少々難があるのかもしれない・・・」

 そんなことを思いながら、青梅街道を走っていた。時刻は夕方の4時を回っていた。辺りはまだ十分に明るい。

 「日が伸びたな・・・」今日は暖かい。空気が柔らかく感じられる。最近は相次ぐ寒波の到来でとても寒い日が続いていた。それに体が慣れてきたのか、気温が少し上がるととても暖かく感じられる。

 青梅街道は少し混んでいた。井草八幡前の交差点を左折して早稲田通りに入っていった。早稲田通りは片側一車線の普通の道路である。

 青梅街道の広い道路から早稲田通りに入ると、その穏やかな景色からであろうかほっとする。きっと昭和の趣を残す小さく古い店が多くあるからそう感じるのであろう。

 古いものはおしなべて癒し効果があるようである。我が家のオーディオも当初購入したハイエンド機器から、いつの間にかヴィンテージと呼ばれる古いものに変わっていった。

 そういった古いオーディオ機器は修理が必要となる頻度が高いもの。我が家のパワーアンプであるMarantz Model2も、2回目の入院からなかなか戻ってこない。

 昨日、修理を依頼している方からメールが来た。「現時点の作業進行状況から、2月末から3月初旬には仕上がる事を予定し進めております。作業はもちろん慎重に丁寧に進めております。御不憫を御掛け致しますが、もう暫く御時間を頂けます様、宜しく御願い申し上げます。」という内容であった。

 車は古くなってくれば、新車に買い換えればいいが、こういった古いオーディオ機器はすぱっと買い換えるという訳にはいかない。直すしかないのである。

 「じっと待つしかない・・・」と思いながらPOLOのハンドルを握っていた。環八との交差点を渡った。もう少し行った先を左折する予定である。その目印となるガソリンスタンドを目で探した。その目印は早稲田通りの右前方に見えてきた。

2017/1/26

3972:もがき三昧  

 東峠でもがき、山王峠でもがき、笹仁田峠でもがいた。今日のロングライドの帰路は「もがき三昧」である。往路は比較的のんびりとしたライドであったのとは対照的であった。

 3連荘でもがいた結果はどうであったか・・・先週まで感じていた膜一枚分の不調感はどうにか立ち去ったようである。

 東峠では序盤負荷を上げたらすぐに右太ももの裏側が攣りそうになり出鼻を少しばかりくじかれたが、最後までだれることはなく、クランクを回した。

 山王峠でも序盤から負荷を上げていき、後半それほど伸びなかったが、すぐ前を行くメンバーの背中に貼り付いて、終盤まで走り切った。

 笹仁田峠では緩い斜度の坂をスピードを上げていった。心拍数は175まで上がり、息も上がった。最終盤でのスパートもどうにかこうにか頑張れた。

 三つとももがき切れたことが大きかった。一つだけ頑張ってあとは流したわけではない。調子は基準点に戻ったようである。「あとは6月のMt.富士ヒルクライムへ向けて少しづつ調子を上げていければ・・・」と思いながら、ロングライドを終えた。

 私にとって一番大切な大会は、やはりMt.富士ヒルクライムである。昨年は上手くいった。ちょうど6月の本番の時に調子が最高潮であった。その結果目標としていた1時間25分を切ることができた。

 そのタイムは1時間23分43秒であった。これは私としてはかなり良いタイムである。今年はこのタイムが一つの目標となる。「昨年の自分に勝てるか否か・・・」これはなかなか難しいテーマとなるであろう。

 6月のMt.富士ヒルクラムの本番の時には、私は54歳になっている。年齢を考えるとさらに良いタイムを出すことは、難しいと考えるのが普通である。

 私は5年前、50歳の時にMt.富士ヒルクライムに初参加した。その時のタイムは1時間34分36秒であった。それから昨年まで毎年連続して大会に参加してきた。そして4年連続で前年のタイムを上回ることができた。

 「5回目の参加となる今年も、できれば昨年の自分のタイムを上回りたい・・・」そう思っている。

 しかし、ロングライドを終えて家に帰りつくと、妻から「いい歳なんだから、あんまり頑張らないように・・・これから忙しくなるんだから、怪我したら大変でしょう・・・」と釘を刺された。まあ、これが現実である。

2017/1/25

3971:キットカット  

 顔振峠からの爽やかな景色を楽しんだ後、東吾野方面へ下っていった。そして、西武秩父線の東吾野駅に立ち寄った。

 東吾野駅の駅前には公衆トイレがあり、さらにベンチが幾つか並んでいる。自販機で暖かい飲み物も購入することができる。

 トイレを済ませてから自販機の前に行った。ここの自販機は飲み物だけでなく、お菓子も売っている。売っているお菓子は2種類。「キットカット」と「チップスター」。

 お腹が空いていたので「キットカット」を1個購入した。キットカットは私が子供の頃からある懐かしいお菓子であり、かつ現在も人気のあるお菓子である。

 「キットカット」の赤い箱の中には三つの小さな袋が入っていて、その中にキットカットが入っている。

 袋からキットカットを取り出して、サクサクと食べた。「 Have a break, Have a KitKat.」と言う感じで、しばしののんびりタイムを過ごした。

 帰り道は「東峠」「山王峠」「笹仁田峠」を通って帰る。鎌北湖から顔振峠のコースにはバトルエリアがなかったので、脚にはそれほどの負荷はかかっていない。

 この帰路の三つの峠はどれも上る距離が短い峠であるが、その全てで全力ヒルクライムをするならば、その三つの峠での負荷を合計すると、かなりの強負荷となるはずである。

 先週までは体調にまだいまひとつ感があった。今日、この三つの峠でもがいてみたならば、調子の戻り具合も分かるであろう。

 「帰りは三つとももがこう・・・」そう心に決めた。「先ほど食べた三つの小さなキットカットがその苦難を乗り越える手助けをしてくれるかもしれない・・・」そんなことを思った。

 休憩を終えて東峠へ向かった。西武秩父線の踏切を渡った。その先を少し行くと道は上り始める。「序盤からペースを上げて・・・」と思い、クランクを回す力を上げていった。

 しかし、負荷を上げてすぐに右太ももの裏側に違和感を感じた。鋭い痛みが生じた。「攣りそうだ・・・」

 顔振峠からの下りで脚の筋肉は冷えた。さらに東吾野駅前の休憩で筋肉はのんびりとくつろいだ。その後急に負荷をかけたので、筋肉は拒否反応を示したようである。

 攣りそうなので、ペースを落とした。すると痛みが徐々に引き始めた。「治まりそうだ・・・」痛みが上手い具合に引いてきた。

 「喘ぎ」に向かって再度ペースを上げた。ペースを上げると「苦難」はするすると身を寄せてくる。人懐っこい猫のように・・・ 

2017/1/24

3970:グリーンライン  

 桜が咲く季節や紅葉が美しい頃合いであれば、鎌北湖は華やかな景色を見せてくれるであろうが、真冬のこの時期は寒さと静けさのみがこの小さな湖を覆っていた。

 4月から11月の土日のみ営業しているという貸しボートも当然営業していない。数艘のスワン型ボートは1箇所にまとめられて、身を寄せ合っていた。

 湖に隣接して建てられているコンクリート製の大きな建物は以前は旅館であったようである。しかし、今は廃業してる。

 建物は取り壊されることなく廃墟と化していて、ちょっとした心霊スポットになっているようである。明るい日中であればそれほど気にならないが、闇が広がり始める時間帯以降にはそばを通りたくはない。

 この時期、鎌北湖を訪れるのは、熱心なヘラブナ釣り愛好家のみである。今日も数名の釣り人がいた。「寒いだろうな・・・」と思った。

 鎌北湖は細長い形状をしている。その南側に沿うようにして走っていった。鎌北湖を通り過ぎると道は上りに転じる。斜度もしっかりとしている。どれほど上ったであろうか、思いのほか長い。

 1kmほど上ると道は下りに転じる。その後上っては下るを何度も繰り返した。隊列をキープしての緩やかなペースでの走行であるので、息が上がることはない。

 奥武蔵グリーンロードは周囲を鬱蒼とした木々で覆われている。夏はその木陰が嬉しい。陽光は木々のわずかな隙間をすり抜けてきて、アスファルトの上にまだら模様を描いていた。

 時折景色が開ける。さっと明るくなり、遠くまで見渡せる。稀にハイキングをしている人とすれ違った。

 上り基調の奥武蔵グリーンラインをしばし走っていくと、やがて顔振峠との合流点に達した。鋭角的に右に曲がっていくと、顔振峠に向かう道に出た。

 国道299号から上る顔振峠は激坂エリアが多く難敵であるが、この合流点から上る場合、既に激坂エリアは過ぎ去っているので、斜度は厳しいものではない。

 その道をやや上ると、平九郎茶屋が見えてきた。平九郎茶屋の駐車場のフェンスにロードバイクを立て掛けて、そこから見える景色を眺めた。

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 空は青く、山並みもそれに負けじと青かった。真冬独特の澄んだ空気のおかげで遠くまで見渡せた。富士山は白い雲で覆われていた。

2017/1/23

3969:鎌北湖  

 鎌北湖まで行き、奥武蔵グリーンラインを走って顔振峠まで行くコースは、稀に選択される。私は、これで3回目である。

 最初に行ったのは5年ほど前であったであろうか。チームでのロングライドに参加するようになって間もない頃合いであった。

 ヒルクライムもほとんど経験がない時であった。鎌北湖から顔振峠までは上り基調のアップダウンが続く。5年前はそのコースを走ると体が重く、酷く辛かった。

 そんな淡い記憶を頭の片隅に思い浮かべながら走り始めた。多摩湖サイクリングロードを抜けて、多摩湖の堤防を渡った。

 多摩湖の堤防から見える景色はいつのように素晴らしかった。湖面は静かである。遠くに見える山々は青く厳粛に佇んでいた。

 多摩湖の向こう側はもう埼玉県である。アップダウンのある道を8台のロードバイクは進んだ。飯能方面に行くコースの際によく寄る飯能市内のセブンイレブンでコンビニ休憩をした。

 気温はまだまだ低い。コンビニ休憩で店内に入っていくとまずはトイレである。バイクルプラザRTのチームジャージを着た数名がトイレの前で行列を作った。

 すっきりしたとところで、補給食を選び始める。バナナを1本手に取ってレジへ・・・レジで「カレーチーズまんとホットコーヒーのレギュラーを・・・」と店員に告げた。

 それらをコンビニの駐車場で胃袋の中に納めていった。陽が当たっているとはいえ、やはり寒い。暖かいカレーチーズまんとコーヒーで体の中から少し暖めた。

 さらに先に進んだ。やがて道は埼玉県道30号に達する。その緩やかにうねる道を進んでくと道の両脇にいくつものゴルフ場の看板が見えてくる。

 それらの中には私が何度がラウンドしたゴルフコースの名前も見える。もちろんゴルフに行く時には、これらの看板は車のウィンドウ越しに見る。

 ロングライドに参加する前は、これらのゴルフ場の看板をロードバイクで風を切りながら目にするようになるとは想像すらしなかった。

 県道30号をしばし走ってから、鎌北湖へ向かう道に向かって左折した。その道の左側には埼玉ゴルフクラブがある。

 年に1回ぐらい行くゴルフコースである。その埼玉ゴルフクラブをやり過ごしすと道は上り基調になる。

 緩めの坂を上っていった。その先に鎌北湖はある。鎌北湖に着いた。人の姿はなく、湖は静かであった。その静けさをいやましするかのように。湖面の一部、日陰になっている部分はすっかりと凍っていた。

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2017/1/22

3968:真冬  

 冬の朝は寒い。それがベッドの中の天国度を否応なく高める。その暖かく快適な天国から抜け出るには、多少の気合が必要である。

 そういった種類の気合を入ひれてベッドを抜けだした。サイクルウェアはベッドの脇にすでに用意してある。

 それを手に1階のリビングに下りていった。エアコンを最強にしてから着替えた。ほぼ毎週の日曜日ごとに繰り返される手順に従ってものごとは進んだ。

 この寒い時期は、心拍計を装着するベルトを直接肌に取り付ける瞬間が嫌なものである。そこで、ベルトの肌に当たる部分をエアコンの排気口に持っていきしばらく暖めた。こうすると着ける瞬間のあのひやっとする感じがない。

 準備は整った。ボトルには500mlのペットボトルに入ったミネラルウォーターを入れて、グリコ製のサプリの粉を入れて、何度か振った。

 「はやく起きた朝は・・・」を観終わった。Kuota Khanに跨って自宅を後にした。日中はこの時期としては暖かくなると天気予報は伝えていた。

 しかし、朝の7時では真冬らしい寒さであった。「それでも、先週よりはましかな・・・」そんなことを思った。

 多摩湖の堤防から少し下った。武蔵大和駅西の交差点でしばし信号待ちしてから多摩湖サイクリングロードを走った。

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 Garminのサイコンはマイナス3度と気温を表示していた。木々の多くは冬枯れしている。真っ直ぐに続く道の向こうには太陽がオレンジ色に輝いている。その陽光は冬の朝ではまだ弱々しい。

 7km程走った。集合場所であるバイクルプラザには8台のロードバイクが集まっていた。その8台のロードバイクの内訳は、ORBEAが4台とその半分を占め、Ridleyが2台、BHが1台、そしてKuotaが1台であった。

 今日の目的地は、鎌北湖まで行ってから奥武蔵グリーンラインを通って顔振峠に行くことになった。



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