2016/10/31

3834:数馬  

 拝島駅前のファミリーマートでの休憩を終えて、その先へ進んだ。ウィンドブレーカーはもう必要なかった。気温も10℃以上になったようである。

 国道16号の下を連絡通路でくぐって、睦橋通りに入っていった。道は広く走りやすい。向かう先には山並が見えていた。

 何度か赤信号で止められながら、トレインは順調に走行距離を稼いでいき、武蔵五日市駅前を左折した。

 ここから檜原街道である。緩やかに上る道を進んで行くと、風景はどんどんと鄙びていく。この道はローディーが多く走っている。その多くは都民の森に向かっている。多摩エリアのローディーにとって、都民の森はメッカ的な存在である。

 檜原街道の途中で公衆トイレに立ち寄ってトイレ休憩をした。そこには広い駐車場と小さな売店がある。そこからは里山的な風景が望める。紅葉にはまだ早いが、少し色づき始めていた。

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 少し休憩してからリスタートした。檜原村役場を過ぎると「橘橋」の交差点である。このT字路の交差点を左折してから都民の森までは21kmである。

 この21kmのコースをタイムアタックするローディーも多い。60分が一つの目安である。私は1回チャレンジしたことがあるが、後半息切れしてしまい60分は切れなかった。

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 チームで走る際には「橘橋」から「数馬」までは隊列をキープして一定のペースで走る。「数馬」で息を整えてから、ゴールである都民の森までの4.5kmは全力で上る。

 「数馬」までは上り基調の道が続く。途中平坦な道や下りも入る。「上川乗」のY字路の交差点では赤信号で待たされた。

 いつもの休憩地点の少し手前に「数馬の湯」がある。天然温泉の日帰り温泉施設で、820円でほっこりと温まることができる。

 その「数馬の湯」を通り過ぎた。ようやく、いつもの休憩ポイントに辿り着いた。ここまでほぼ一定の負荷で上ってきた。脚はじんわりと疲れていた。

2016/10/30

3883:ORCA  

 秋から冬に向かうこの時期、サイクルウェアに関しては結構迷う。天気予報によると最高気温はそれほど上がらずに寒い一日になるとのことであった。

 先週はニーウォーマーであったが、今日はフルカバーのレッグウォーマーにした。更にハーフフィンガーではなくフルフィンガータイプのグローブを選択した。

 長袖のサイクルウェアの上にはウィンドブレーカーを着込んだ。先週よりもワンランク冬仕様になった。

 それでも、朝の7時になって走り出した時には、インナーウェアを冬物にしなかったのを少し後悔した。
 
 天気は曇りである。空は灰色の雲がびっしりと覆い尽くしていた。昨晩降った雨で路面は所々濡れていた。

 もう冬の朝と言っても良いような空気感の中をKuota Khanに跨って集合場所であるバイクルプラザまで走った。

 今日の参加者は5名であった。一人のメンバーのロードバイクが新フレームに変わっていた。以前はORBEA ONIXであったが、新たに同じORBEAのフラッグシップであるORCAになっていたのである。ニューフレームになっての初ライドとのこと。

 色は白をベースに赤・黒・黄色の差し色が入っている。なかなかカラフルで、華やかな雰囲気である。私のKuota Khanは真黒で地味であるが、「こういったカラフルな色合いのロードバイクも良いな・・・」と思った。

 5台のうち、3台はORBEA ORCAという構成である。残りはBHとKuotaが1台づつ。今日の目的地は「都民の森」に決まった。「正丸峠」と並んでチームランで良く行く定番のコースである。往復距離は120km程。

 曇り空の下、5両編成のトレインは走り始めた。いつものように玉川上水に沿った道を西に向かって進んだ。

 サイコンの気温表示は8℃ほど。体に当たる風は冷たい。ウィンドブレーカーは着用したままであった。

 1時間ほど走ると拝島駅前のファミリーマートに到着した。ここでコンビニ休憩をした。5台のロードバイクは拝島駅のフェンスに立て掛けられて、綺麗に並んだ。

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2016/10/29

3882:VLZ  

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 「TANNOY VLZの前はどんなスピーカーを使われていたのですか・・・?」私はbigtreeさんが丁寧に淹れてくれたコーヒーを飲みながら尋ねた。

 「Minima Vintageです・・・」bigtreeさんはさらっと答えた。

 「結構マニアックですね・・・」私は思わずつぶやいた。Minima Vintageを使っていて、その次がTANNOY VLZ・・・相当年季の入ったオーディオマニアならまだしも、bigtreeさんはオーディオを趣味とするようになって2年ほどとのこと・・・達観すのが早すぎる。

 TANNOY VLZに繋がれているベルデン製のスピーカーコードをさかのぼっていくと、真黒な二つのパワーアンプに達する。

 このパワーアンプはネルソン・パスのハンドメイドブランド、ファーストワットのパワーアンプSIT1である。

 特性カーブが三極真空管に酷似したSITデバイスのシングルエンドパワーアンプ。クラスA動作で、その醸し出す音は純粋で混じりっ気がないと評されるものである。「これまたマニアック・・・」と唸らざる得ない。

 更に音の上流に向かってさかのぼると、プリアンプはApril Music製の小型のものである。これも知る人ぞ知る的な存在である。

 デジタル系に入り込んでいくとステラボックス製の小型のDAコンバーターがまず控えている。その先はPCオーディオ関連の複数の機器が並んでいた。PCオーディオに関しては全く知識を有さない私にとっては、その先の妙に小さな機器群に関しては、ちんぷんかんぷんである。

 個人的にはステラボックスのDAコンバータの先にはマニアックなCDトランスポート、例えばMetronome Technologie T3Aなどが控えていて欲しかったが、これは時代の流れから完全に落ちこぼれてしまったオーディオ・マニアのたわ言に過ぎない。

 さて、そのシステムでひととおり聴かせて頂いた。中高域に繊細感とキラッとした輝きがあるまとまりの良い音である。

 ここから、一緒にお邪魔したチューバホーンさんが用意されたいくつかの「ブツ」なども活用しての「検証」が延々と行われた。

 まずはスポーカーセッティングの煮詰めをすることに・・・スピーカーの位置を何度か微調整していくと、左右の音のピントが合ってきたのか、音がまろやかに抜けてきた。

 続いて「ブツ」第一弾として中村製作所のアイソレーショントランスを使用してみた。これは効き目が大きい。すっきりと抜けた。

 bigtreeさんは都心のマンションにお住まいである。電源事情はあまり良くないようで、このトランスは実に良い働きをする。アイソレーショントランスを使うと、なにかしら抑えつけていたものがぽろっととれたような感じですっと空間が広がる。特に奥行き感が出るような気がした。

 続いて「ブツ」第ニ弾・・・WEの古い単線を利用したRCAケーブルである。プリとパワーの間に使われていたヴァン・デン・ハル製のRCAケーブルから交換してみた。

 音を出した瞬間「これは良いですね・・・」とbigtreeさんは唸った。確かにこちらの方が重心が下がる。音のバランス感覚も落ち着いていて、見通しも良くなったような気がする。

 そしてさらなる「ブツ」が・・・サウンドパーツ製の真空管プリアンプである。April Music製のかわいらしいプリアンプは横に片されて、サウンドパーツ製のプリアンプがファーストワットの2台の真黒なパワーアンプの手前に置かれた。

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 ファーストワットのSIT1は、真空管式のプリアンプとの相性が抜群のようで、音が、そして音楽が生気を帯びて生き生きとしてくる。

 音楽の血管の中を流れる血流が豊かになり、より暖かみのあるものに変わったように感じられた。「これは良いですね・・・」三人とも頷いた。

 いや厳密には三人だけではなかった。人見知りすることのない天真爛漫な性格の猫ちゃんも、その全身を使って「○」を描いていた。

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 きっと猫ちゃんにも気に入って貰えたはずである。ひと段落ついたので、腹ごしらえをする為に有名なハンバーガーショップ「Shake Shack」に、帰り際に立ち寄った。その味に接して私も全身を使って「○」を描きたくなった。

2016/10/28

3881:ラッキーパー  

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 昼食休憩を終えて、OUTコースへ向かった。午後は午前中よりも雲が増えたが、風は微風で相変わらずコンディションは良かった。

 1番ホールは距離の長いミドルホールである。465ヤードもある。これだけ距離があればロングホールでも不思議ではない。パーオンする可能性はほとんどなかった。

 ティーショットは当りが悪く距離が出なかった。セカンドショットはユーティリティーを使った。200ヤード近く飛んだ。それでもまだグリーンまで70ヤードほど残った。

 第3打はグリーンの手前で止まってしまった。次のアプローチショットがピタッと寄ればボギーでしのげるが、寄らないとダブルボギーになってしまう。

 グリーンのすぐ手前から軽く打ったアプローチショットは10ヤードほどキャリーしてからするすると転がった。「ちょっと強かったか・・・」と思った。

 するとそのボールはピンにカツンっと当たってカップに吸い込まれた。ダブルボギーになるところラッキーパーを拾った。

 続く2番はショートホール。距離は160ヤード。7番アイアンで打ったボールはやや左に出てからフェードしてグリーン方向へ向かった。しかし、距離が少しばかり足りずにグリーン手前のバンカーに落ちた。

 バンカーショットは無難にこなしてツーオンした。ツーパットでボギーであったが、ここからまさかのスリーパット。1番ホールでのラッキーパーを帳消しにするダブルボギーとなってしまった。

 「まあ、上手くいくこともあれば、いかないこともある・・・これがゴルフ・・・」と自分を慰めながら、3番ホールのティーグランドへ向かった。

 その後3番、4番、5番、6番とすべてボギーでこなした。後半のOUTコースは6番ホールまで終わって、ボギーペースで回れている。

 残り3つのホールを全てボギーでこなせば「45」。INコースは「41」であったからトータルで「86」。これは私にとってはかなり良いスコアである。

 7番ホールは345ヤードのミドルホール。ティーショットは当りが良かった。右のラフに入ったが、250ヤードほど飛んだのでグリーンまでの距離は100ヤードを切っていた。

 そこからしっかりとパーオンさせて、ツーパットでパー。「これはいけるかも・・・」そう感じた。

 続く8番ホールはボギーで上がり、最終ホールの9番。このホールは右に打ち込むとOBである。左向きにスタンスを取ってドライバーを振った。ボールはスタンス通り左へ向かい、左のラフへ・・・当たりは薄く距離は出なかった。

 セカンドショットが少しばかりショートしたため、第3打はグリーンのすぐ手前からのアプローチとなった。「1番ホールのようにチップインするかも・・・」と期待したが、そんなラッキーはそうそう起こらない。

 それでもカップの手前2メートルほどまで寄せた。ラインを慎重に読んだ。「最後で少し左に切れるが、ほぼまっすぐ・・・」そうイメージした。

 テイラーメイド製のパターを振り子のようにして軽く振るとボールも軽やかに転がり、カップにすとんと落ちた。

 最終ホールもパーとした。OUTコースはパーが三つ。ダブルボギーが一つ。あとはボギーであった。スコアは「43」。トータルで「84」。

 今年15回ラウンドしたなかで最も良いスコアが出た。「こんなこともあるんだ・・・」と少々狐につままれたような気分でラウンド終えた。

 今年はあと3回、ラウンドする予定が入っている。しかし、またこのようなスコアが出る可能性はほとんどないことは確かである。

2016/10/27

3880:バーディー  

 朝のうちは少し肌寒いくらいであった。長袖のゴルフウェアの上に薄手のジャケットを着ていた。東京国際ゴルフ倶楽部に着いたのは8時少し前であった。

 スタート時間は8時40分。受付を済ませ、ロッカーで着替えて、パターの練習を少し行った。今日は久しぶりのゴルフである。

 前回のゴルフは9月12日であったから1ケ月以上前である。前回のスコアは「99」、危うく100叩きになるところであった。

 それ以来ゴルフ練習場にも行っていない。「これでは、良いスコアが出るはずはないよな・・・どうにか100叩きは避けたいけど、そうなる可能性は高い・・・」と内心思っていた。

 一緒に回るメンバーと世間話をしながらカートに乗ってINコースのスタート地点へ向かった。出だしの10番は415ヤードのミドル。距離の長いホールである。

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 朝一のティーショット。期待感はなくドライバーを振ると、ボールは高く上がった。いわゆる「てんぷら」である。

 その高く上がったボールは左へそれていき、左側の斜面を下った。第2打はフェアウェイに戻すだけ・・・

 グリーンまで180ヤードほどのところから打った第3打は、グリーン手前で止まった。アプローチしてピンから2メートルほどのところまで寄せた。

 これを入れたらボギー、外すとダブルボギーである。入る気がしなかった。軽くパターを振った。するすると転がったボールはカップの右を通過した。

 ダブルボギースタートとなった。「まあ、こんなもの・・・こんなもの・・・」と心の中で独り言を言いながら次のホールへ向かった。

 11番ホールをボギーで上がり、続く12番ホールは313ヤードのミドル。距離が短いのでミスが出やすいドライバーを封印し、フェアウェイウッドで軽く振った。

 200ヤードほど真っ直ぐに飛んだ。グリーンまで100ヤードほど。アプローチウェッジで打った第2打は、珍しくピンに絡んだ。

 カップから1.5mほどしかない。これは外すわけにはいかない。ややフック目のライン。カップの右端を狙って打ったボールはカップに吸い込まれた。

 滅多に出ないバーディーである。これで流れが良くなった。ミスショットも出るのであるが、なんだか流れが良く、大叩きしない。

 14番のショートホールでも、第一打はグリーンを大きく外したが、アプローチがピタッと寄ってパーを取り、さらに17番、18番とINコースの終盤でも連続してパーを取った。

 バディー一つに、パー三つ。ダブルボギーが一つであとはボギー。INコースのスコアは「41」。今年のハーフ・ベストスコアである。

 「なんでこんなに上手くいったのであろう・・・」自分でも不思議に思いながら、昼食休憩のためクラブハウスに向かった。

 昼食は「厚切り豚ロースの生姜焼き」を頼んだ。柔らかい厚切りの豚肉を食しながら「こんなことが続くはずはない・・・後半はきっと50ぐらい叩くだろう・・・」と思っていた。  

2016/10/26

3879:ジンギスカン  

 正丸峠の奥村茶屋に寄った場合には、「正丸丼」というのが今までの定番であった。正丸丼は豚肉を特製の味噌で甘辛く炒めたものがご飯の上に乗っている。ヒルクライムを終えたばかりの体に染み渡る美味しさである。

 しかし、今日はいつもと趣向を変えて、「ジンギスカン」を頼もうと走り始める前に話し合っていた。私は奥村茶屋で「ジンギスカン」を食べるのは初めてである。

 四人掛けのテーブル二つに分かれて座った。テーブルの真ん中には炭を入れる穴が空いている。そのスペースにすっぽりと納まる形で火の入った炭が入れられて、さらにその上にジンギスカン鍋が蓋をするような感じで置かれた。

 ややあって羊肉と野菜が来た。結構ボリュームがある。まずは油を引き、羊の肉を焼いていく。ジンギスカン鍋の周囲には野菜を配置。

 肉が焼き上がったので、特製のタレにつけて口へ運ぶ。臭みはなく、軽い食感。牛とも豚とも違う独自の味わいで、美味である。

 「これは、いける・・・!」という感じで、口へ運んだ。一緒に頼んだご飯も進む。ジンギスカンを食べて、いつもよりもまったりした時間を過ごせた。

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 腹ごしらえを終えて、帰路についた。往路をなぞる形で帰路を進んだ。県道70号は下り基調である。風を体に受けながら快調に走ると山王峠に向かう交差点に差し掛かり、その交差点を右折した。

 やがて上りが始まるので、フロントギアをアウターからインナーに切り替えるためDi2のレバーを軽く押した。

 するとチェーンがスムースに移動せずに、チェーン落ちしてしまった。さらに悪いことにチェーンがフロントギアとフレームの隙間に挟まってしまった。

 急遽止まってリーダーに応急措置をしてもらって、どうにか直った。「単独走の時にこのトラブルが起こったら・・・」と思うと、すっと血の気が引いた。

 気を取り直しおて、リスタートした。山王峠をいつものように全力で上り、さらにその先にある笹仁田峠でも、緩やかな坂道を30km/hオーバーのスピードで駆け上がった。

 ジンギスカンの後の「デザート」二つも無事完食して、いつもの「ファミリーマート 青梅岩蔵街道店」で小休止した。

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 ここから先は平坦路である。残りの道を7両編成のトレインは軽やかに走った。自宅に帰りつきサイコンを確認すると消費カロリーは2,248キロカロリーであった。ジンギスカンをしっかりと食べたが、その分以上は消費したはずである。

2016/10/25

3878:奥村茶屋  

 山伏峠の序盤、一緒に走っていたリーダーに声をかけて心拍数を確認すると私よりも10ほど少ない数字であった。

 私は思わず「そのくらいならいいですね・・・」と激しい呼吸の合間から漏らした。私はこのペースを維持するのが精いっぱいであるが、リーダーはまだまだ余力がある。

 アクセルの踏み具合とタコメーターが指す数値に注意しながら進んで行った。中盤あたりで3名のメンバーがペースを上げて前に出ていった。

 私はその背中を見送りながら、一つめの斜度が上がるポイントに差し掛かった。ぐっと重い負荷が脚や全身にかかる。

 ここはダンシングをメインにやり過ごす。心拍数は一時的に上がる。斜度が厳しくなると、古びたエンジンは苦し気に唸り声を上げる。

 斜度が緩やかになると、心拍数も落ち着いてくる。その数値が下がり過ぎないように気を付けながら、先に進んだ。

 前を行くメンバーの背中はまだ見えていた。その背中を見失わないようにしながら進むと、二つ目の斜度が厳しいエリアに差し掛かった。

 ここはいつも表情が歪む。このエリアをやり過ごせばこの先の斜度はそれほど厳しくない。それを希望の光としてダンシングで抜けていった。

 どうにかこの大きく曲がるエリアを抜けた。しかし、前のメンバーとの差はさらに開いてしまい、その背中は視界から消えた。
 
 しばらく木々の中の静かな道を進む。前を行くメンバーの背中が視界から消えるとモチベーションを維持するのが大変になってくる。心拍数を175から落とさないことを唯一のモチベーションにしてクランクを回し続けた。

 ようやく山伏峠を越えた。しばし下る。カーブを何度か曲がり途中まで下り、正丸峠に向かう道に入り込むため右に曲がる。

 正丸峠までの道は結構荒れている。下りで一旦下がった心拍数を元の数値に戻すために、ハイペースでクランクを回した。

 林間の暗めの道を走っていくと、やがて左側が開けてくる。視界が広がると少しばかり心に対する圧迫感から解放される。

 ようやく奥村茶屋の建物が見えた。最後の力を振り絞ってゴール。上り終えると、すっと晴れた風景が出迎えてくれる。

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 メンバー全員が上り終えてから、恒例の記念撮影をした。今日は奥村茶屋に立ち寄って食事をする予定であった。頼むのはいつもの「正丸丼」ではなく、「ジンギスカン」を頼もうと出発前に話し合っていた。

2016/10/24

3877:175回転  

 コンビニ休憩を終えて、リスタートした。「成木1丁目」の交差点を右折してしばらく走ると「山王峠」が見えてくる。

 帰り道でこの峠を逆から上る時には全力で走るが、往路では隊列を維持して脚の消耗を抑える走りをする。

 「山王峠」の頂上を越えて、下り始めた。「この辺が苦しんだよな・・・」と下りながら逆から上る時のことを想像しながら、下った。

 下り終えると道は県道70号に突き当たる。その交差点を左折すると、道はやや上り基調で山伏峠の上り口まで繋がっている。

 この道は信号がほとんどない。今日はたまたまその少ない信号で赤信号待ちとなった。赤信号で停められることは比較的少ないのであるが、信号が変わる間、青空を眺めた。「秋晴れ」と言っていい青空であった。

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 県道70号線を一定のペース配分で走った。7台のロードバイクで構成されたトレインは、乾いた走行音を響かせながら山間の道を進む。

 追い抜いていく車やバイクが時折、そのエンジン音を響かせるほかは実に静かである。ロードバイクの走行音は自然と対峙することなく、その空間にすっと染み込んでいくようであった。

 先頭を順次交代しながら走っていくと、私が先頭を引く番になった。緩やかな上り基調であるので、ペースに気を付けながら、脚を消耗し過ぎないように走っていった。

 やがて、山伏峠の上り口に到着した。何人かのローディーがすでに到着していて、上り始める前の小休止をしていた。

 この上り口には公衆トイレがあるので、そこでトイレを済ませ、上り始める前の休憩をして、やがて全身に降りかかってくる困難に備えた。

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 二人のメンバーが先行スタートしていった。後発組はしばし待機してから、ゆっくりと走り始めた。

 いつもの工事による片側交互通行区間に差し掛かった。今日は珍しくちょうど簡易信号機の色が赤から青に変わった時にその区間に差し掛かった。左脚のクリートをビンディングペダルから外すことなく、その区間へ入っていった。

 片側交互通行区間を越えてから、いつものようにペースを上げていった。心拍数をできるだけ早い段階で175まで上げて、後はその負荷を維持する。斜度がきつくなる二つの区間では心拍数は一時的に180を超えるが、それ以外は175回転で走り続ける予定であった。

 脚にかかる負荷を上げていくと、心拍数はやや遅れながらもその数字を着実に大きくしていった。山伏峠の序盤で予定通り175まで達した。

2016/10/23

3876:チームラン  

 朝方の布団の温もりが実に心地いい季節になってきた。目覚まし時計のアラームが鳴っても、すぐにはベッドから抜け出せずに、しばし無為の時間を過ごしたくなる。

 そんな暖かいベッドを抜けだして、サイクルウェアに着替えた。天気予報は「曇り」であった。雨が降る確率は低かった。

 これからの季節、サイクルウェアを選択する際、少し迷う。朝の気温に合わせると昼間は暑い。昼間の予想気温に合わせると、朝走り出しが寒い。

 長袖のサイクルジャージにウィンドブレーカーを着込み、脚にはニーウォーマーを装着した。朝の気温は11度。

 多摩湖サイクリングロードを東に向かって走った。ウィンドブレーカーを着ていてちょうど良い気温であった。

 集合場所であるバイクルプラザまでは距離にして7kmほど。バイクルプラザに着く頃には少し汗ばんだ。バイクルプラザに着いてウィンドブレーカーを脱いだ。

 今日の目的地は定番中の定番である「正丸峠」に決まった。往復距離は110km程である。7台のロードバイクは涼やかな空気の中を走り出した。

 7台のロードバイクの内訳はORBEAが3台、BH、RIDLEY、LOOKそしてKuotaが1台づつであった。ロードバイクに取り付けられているサイコンは4台がポラール残り3台がガーミン。

 順調に走り慣れたコースを走っていった。天気予報は曇りであったが、空は青空の比率が高く、太陽が顔を出していた。

 チームでのロングライドは久し振りである。レースに参加したり、単独ライドで白石峠に行ったりしていたので、ロードバイクには乗っていたが、チームでの走りは実に1ケ月ぶりぐらいである。やはりチームで走るのは楽しい

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 旧青梅街道、岩蔵街道を走り、岩蔵温泉郷を抜けてしばし走ると休憩ポイントであるファミリーマート飯能上畑店に着いた。

 ここにはサイクルラックがある。そのサイクルラックはほぼ満車状態となった。ここでトイレを済ませ補給食を摂った。日当りは良く、予想していたよりも暖かかった。

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2016/10/22

3875:SOTA  

 「ゆみちゃん」が店にやってきたのは7時少し前であった。「こんばんわ・・・」と挨拶して、カウンター席に座った。

 彼女もナポリタンを頼んだ。しばし、お互いの近況などを話していると、彼女のナポリタンが出来上がって、カウンターに置かれた。その右脇にはアイスコーヒーも置かれた。

 彼女は「Mimizuku」のアイスコーヒがお気に入りのようである。ここのコーヒーは雑味がなくすっきりとした味わいで飲みやすい。

 「Mimizuku」には業務用の電気式ミルの他にもう一つ機械がある。珈琲豆を挽いた時に出る「チャフ」を取り除く「チャフノン」という機械である。

 コーヒーの生豆の外側から内側にかけて豆を包み込んでいる渋皮を「チャフ」と言うそうで、ミルで挽くと小さくなってしまうので、それほど目立たない。

 しかし、この「チャフ」がコーヒーの雑味の原因となるようで、これを上手に取り除くとすっきりとした飲み味になる。
 
 そのための機械が「チャフノン」という名称のもので、「いろんな方法を試したけど、この機械が一番良かった・・・ドライヤーを使って取り除いていた時もあったけど、店が汚れてね・・・」と女主人は話していた。

 「ゆみちゃん」はいつもアイスコーヒーを頼む。ナポリタンを食べながら、時折アイスコーヒーを口にする。

 「レコード増えましたよ・・・今は全部で9枚。最近中古レコード屋さんで買ったのが、ヴァン・ダ・グラフ・ジェネレーターの『ワールド・レコード』っていうタイトルのLPなんです。『ねこ』のボーカルの人が、このレコードのB面の最後の曲『ワンダリング』がすごく良いって、Twitterで呟いていたので・・・」

 話はいつしかレコードの話となった。少し前、彼女に頼まれてレコードプレーヤーを含む古いオーディオシステムを調達した。

 レコードプレーヤーはYAMAHAのYP-700。プリメインアンプはSONY TA-1120。スピーカーはDIATONE DS-251 MKUという組み合わせである。

 この渋い組み合わせのオーディオシステムが今彼女の部屋にある。30歳の女性の一人暮らしの部屋には全くそぐわないもののように思われたが、センス良くまとめれた彼女の部屋には妙にしっくりときた。

 彼女はその後も中古レコード屋さんで少しづつそのレコード・コレクションを増やしているようである。

 「ヴァン・ダ・グラフ・ジェネレーターは結構古いグループだよね・・・どうだった・・・?ちょっと渋すぎない・・・?」

 「そうですね・・・全体は渋みが強いっていうか・・・すっと入っていける感じじゃなかったけど・・・『ワンダリング』だけは凄く入っていけた・・・ボーカルの声に独特の魅力があって良かった。」

 会話はいつしかレコードの話から、レコードプレーヤーの話に変わった。自宅にレコードプレーヤが来てから、彼女はレコードプレーヤーに興味を持ったようで、「この前インターネットを見ていたら、こんなデザインのレコードプレーヤーがあった・・・」とスマホでとあるレコードプレーヤーの写真を見せてくれた。

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 「これSOTAだね・・・アームはSMEのシリーズ・ファイブ・・・」
 
 「綺麗ですよね・・・これ・・・?」

 「そうだね・・・確かに綺麗なプレーヤだね・・・でも、高いよ・・・これ・・・」

 「そうなんですか、値段はよく分からなかったけど・・・この木の質感が良いなって・・・」

 確かにこのSOTAのレコードプレーヤは彼女の部屋にぴったりとマッチしそうであった。彼女のデザインセンスの確かさは実にしっかりとしたものである。

 この前はLUXMANのPD-441の写真を見て「綺麗・・・」と呟いていたし、デザインに対する彼女の審美眼のレベルは相当に高い。

 しばし、彼女のi-phone6 PLUSの画面に映ったSOTA NOVAの姿を眺めていた。その姿は「Mimizuku」のコーヒーの味わいのように、雑味がなくすっきりとしながら、コクもしっかりと感じさせてくれる絶妙なバランス感覚に溢れていた。



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