2016/6/28

3759:腹痛  

 序盤は連なっていた4台のロードバイクも、その走行距離を伸ばしていくに従って縦に長くなっていく。

 スピード力に欠ける私は、ペースについていけなくなってくると、徐々に後ろに下がり始める。「もう少し付いていこう・・・」と、脚に鞭を入れるが、やはりその差は広がり始める。

 行程の半分以上を走ると、先頭のリーダーは相当前を行き、視界からやがて消えようとしていた。その後を一人のメンバーが多少離されながらもついていっていた。

 私の50mほど前には一人のメンバーの背中があった。その差はしばらくは詰まることも、離れる事もなく、ほぼ一定の間隔を保っていた。

 どうにか残り1kmを切った辺りから前を行くメンバーの背中に追いつこうと画策していた。終盤に入るまでは、概ねいつも通りの展開であった。

 しかし、今日のヒルクライム終盤では予想していないことが起こった。もう少しで残り1kmの地点に差し掛かる時であった。

 右の腹部が痛み始めた。いわゆる「横っ腹が痛い・・・」というやつである。ヒルクライムでは、ほとんどなったことがないものである。

 中学生の頃のマラソン大会で横っ腹が痛み始め手で抑えるようにして走った記憶がふっと蘇ってきた。

 その原因のほどは分からないが、その痛みははっきりとしていた。思わず顔をしかめながら走っていたが、体に力が入らなくなった。

 終盤で前を行くメンバーとの差を詰めたいと思っていたが、現状のペースを維持するのも難しくなってしまった。

 ペースが保てず、徐々にスローダウンしていった。左手で右腹を押さえるようにしたが、痛みは治まらない。結局最後の1kmはスローダウンしたままで上り終えた。

 Kuota Khanを立て掛けて休んだ。「あの腹痛の原因は何だったのだろう・・・今まで出たことはなかったけど・・・前半オーバーペース気味だったのであろうか・・・体調が悪かったのかな・・・」そんなことをぼんやりと考えていた。

 「カレーパンでも食べるか・・・」と思い、サイクルジャージの背面ポケットにしまってある財布を探した。

 するとサイクルジャージのポケットの中に「BCAA」と「Mag-on」の小さな包みがそのまま残っていることに気付いた。

 「あれ・・・?そうか今日は飲むのを忘れていた・・・」いつもヒルクライムの前に飲む「BCAA」と「Mag-on」を飲むことを今日はうっかりして忘れたようであった。「BCAA」は疲労回復のため、「Mag-on」は脚の筋肉が攣るのを防ぐためのサプリである。

 「BCAAを飲まなかったのが、腹痛の原因かな・・・まあ、関係ないか・・・」そんなことを思って、それらの包みは元に戻した。

 「都民の森」の売店でカレーパンとコーラを購入して食した。いつものように美味であった。腹痛は走り終えるとすっと収まっていったので、カレーパンはすんなりと胃袋の中に納まっていった。

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 「都民の森」のマスコット的な存在である「ゆりーと君」は颯爽と自転車に乗っている。カレーパンを食べ終えて、コーラを飲みほした。その姿を見上げて「乗鞍の本番で今日のような腹痛が起きないといいけどな・・・」と少し不安に思った。



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