2016/6/22

3753:SIZ  

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 顔振峠に辿りついて一息入れた。この峠からの景色は素晴らしい。曇りではあったが、山々が青い稜線をその濃淡で描き、美しいグラデーションを成していた。

 当初はこの先もグリーンラインを走り、鎌北湖に辿り着く予定であった。しかし、スマホのアプリで雨雲の様子を再度確認すると、なるべく早めに帰った方が良さそうだということになり、グリーンラインから外れて西武池袋線の東吾野駅まで下った。

 ここまで下ってくると気温が随分と上がって蒸し暑く感じられた。東吾野駅には多くのハイカーが居た。4両編成の電車が到着すると、ハイカーは皆乗り込んだので、ホームはいつのもように静かで鄙びた風情に戻った。

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 駅前にある公衆トイレでトイレを済ませた。ここから国道299号を通って帰るルートにするか、東峠、山王峠、笹仁田峠を越えていくルートを選択するのか、メンバー間で話し合った。

 前者は上りがほとんどなく脚に優しいが、距離は長くなる。後者は距離は短くなるが、上りが多い。結論は後者となった。

 まずは東峠を越えるために先へ進んだ。白石峠とグリーンラインでの「インターバルトレーニング」を経ているので脚の消耗度合いは高かった。

 東峠はバトルせずにスルーする可能性もあった。そうすれば山王峠と笹仁田峠だけもがけば済む。東峠ももがけば、山王峠と笹仁田峠は相当きつくなる。

 東峠を上り始めた。上り始めは温存ペース。私の気持ちは揺らいでいたが、上りはじめて少しした段階で腹を決めた。

 「やはり『SIZ』でいこう・・・」そう心に決めるとなんだかもやもやしたものが晴れた。「パワー全開で行きます・・・」と宣言して、クランクを回すテンポを速め、前に出ていった。

 バトルモードで上り切ると、ハンドルに上体をもたれさせて疲れ切った体を少しの間休ませた。体は全力で上るのを相当嫌がっている様子であった。

 しかし、その後に続く山王峠も「SIZ」でいった。体にキレは無く、脚の余力はスカスカではあったが、その状況での全力で上った。

 最期の笹仁田峠は、上る前から既に疲れ切っていた。疲れてくるとついつい俯きがちになる。笹仁田峠に向かう道すがら、首は直角に近い角度で垂れていた。

 笹仁田峠の緩めの上りに入ると、前を向いて「SIZ」モードに切り替えた。スピードを上げた。最後のスプリントエリアも全力でクランクを回し切った。

 「SIZ」の結果は、意識が朦朧とするほどの疲労感として体に残った。笹仁田峠を下る時にはよろけていた。

 笹仁田峠を下り切った所にあるファミリーマートで昼食休憩をしてから、最後の行程を走った。自宅に帰りつき走行距離を確認した。サイコンの距離表示は128kmであった。それほど長い距離を走ったわけではないが、走り応えのあるロングライドであった。



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