2015/8/19

3260:アドレナリン  

 山王峠を下っていった。ここまでの過酷なコースを走ってメンバー5名の体は相当に疲労しているはず。しかし、山王峠のバトルでアドレナリンが出たのか、結構なハイペースでトレインは進んでいった。

 そして最後の峠である笹仁田峠に向かう道へ入っていった。アドレナリンが出た状態のまま、私は序盤からペースを上げていった。

 中盤あたりでリーダーがさらにペースを上げて前に出た。さらにもう一人のメンバーが右脇を通り抜けて前へ・・・

 私はサイコンのスピードを確認していた。時速で28kmほどであった。その状態でしばし進んで、左側にゴルフ練習場が見えてきたあたりから、スピードをさらに上げた。

 サイコンのスピード表示は時速30kmを超えた。一人のメンバーをかわし、リーダーの背中に少しづつ近づいていった。

 最後は斜度が上がる。そこからがスプリントエリア。ダンシングでのスパート態勢に入った。リーダーは脚が切れたようでスパート態勢には入っていなかった。「追いつける・・・」そう思った瞬間であった。

 すぐ後ろから一陣の風とともに鋭くスパートしていくメンバーが右脇を通り抜けていった。満を持していたのであろうか・・・その後ろ姿からは汗ではなくアドレナリンがあふれ出ているかのような強烈な走りっぷりであった。

 私もスパートする脚に力を込めたが、その青い稲妻のような鋭いスパートには追いつくことはできなかった。

 体が疲れ切った状態でのバトルを終えて、下っていった。最後の休憩を笹仁田峠を下り終えたところにあるファミリーマートで済ませた。

 岩蔵街道と旧青梅街道を走り切れば、もうすぐ自宅である。第三日曜日の「がっつりロング」もほぼ走り終えようとしていた。

 いくつ峠を越えたのであろう・・・小沢峠、山伏峠、正丸峠、刈場坂峠、東峠、山王峠、笹仁田峠・・・7つか・・・そんなことをぼんやりとした頭の中で思い浮かべていた。

 岩蔵街道と旧青梅街道は平坦である。アドレナリンが大量に放出されると、こういった帰路の平坦路を「激走」したくなる癖が私にはある。

 「スピード出したいな・・・スピード・・・」

 脳内麻薬の中毒症状にかかりはじめていたのであろうか・・・体は疲労の極みにあるのに、「スピード」が欲しくなっていた。

 「このあたりを40km程のスピードで激走したら気持ち良いだろうな・・・」疲れ切った体は大量のアドレナリンに漬け込まれて、合理的な思考とは切り離されてしまったかのようであった。



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