2015/7/30
3420:ケチャップ
「和歌山県の出身だったよね・・・?」
時間は夜の7時半ごろであった。午後に物凄い豪雨が通り過ぎたので、今晩はここ数日のなかでは比較的涼しい夜であった。
「ええ、そうですよ・・・」
「ゆみちゃん」は美味しそうにナポリタンを口にしていた。
「和歌山県はケチャップの消費量が日本一なんだって・・・・テレビでやってたよ・・・」
私は、先日なにかのテレビで放映していたことを話した。
「そういえば、我が家も結構なんでもケチャップかけてたような気がする。」
彼女の口の端は、少しオレンジ色に染まっていた。
「じゃあ、ハンバーグは・・・?」
「もちろん、ケチャップ・・・」
「ケチャップとソースを両方かけたりしないの・・・?」
「それは邪道でしょう・・・」
「あと、変わったところではなんかある・・・?」
「アジフライかな・・・アジフライにもケチャップかけてた・・・」
「アジフライね・・・確かにケチャップをかけたことはないな・・・ウスターソースしか思いつかない・・・」
「家族みんなそうだったから、不思議じゃなかった・・・」
「テレビでやってたけど、味噌汁には入れないよね・・・?まさか・・・」
「ああ、それは我が家ではなかった・・・どんな味になるんだろう・・・今度やってみよう・・・」
「えっ・・・やってみるの・・・」
彼女のナポリタン好きは、どうやら和歌山県民のケチャップ好きが影響しているのかもしれない・・・そんなことを思った。
喫茶店「Mimizuku」のなかでは少し時代がかってしまったエアコンが苦しそうな運転音を響かせながら稼働していた。
カウンター席には私と「ゆみちゃん」が座っていた。二つある四人掛けのテーブルには客の姿はなく、奥まったところにある二人掛けのテーブルには初老の男性が静かに座っていた。
彼女はほぼナポリタンを食べ終えようとしていた。その脇にはアイスコーヒが置かれ、そのグラスの表面にはびっしりと水滴がはりついていた。
時間は夜の7時半ごろであった。午後に物凄い豪雨が通り過ぎたので、今晩はここ数日のなかでは比較的涼しい夜であった。
「ええ、そうですよ・・・」
「ゆみちゃん」は美味しそうにナポリタンを口にしていた。
「和歌山県はケチャップの消費量が日本一なんだって・・・・テレビでやってたよ・・・」
私は、先日なにかのテレビで放映していたことを話した。
「そういえば、我が家も結構なんでもケチャップかけてたような気がする。」
彼女の口の端は、少しオレンジ色に染まっていた。
「じゃあ、ハンバーグは・・・?」
「もちろん、ケチャップ・・・」
「ケチャップとソースを両方かけたりしないの・・・?」
「それは邪道でしょう・・・」
「あと、変わったところではなんかある・・・?」
「アジフライかな・・・アジフライにもケチャップかけてた・・・」
「アジフライね・・・確かにケチャップをかけたことはないな・・・ウスターソースしか思いつかない・・・」
「家族みんなそうだったから、不思議じゃなかった・・・」
「テレビでやってたけど、味噌汁には入れないよね・・・?まさか・・・」
「ああ、それは我が家ではなかった・・・どんな味になるんだろう・・・今度やってみよう・・・」
「えっ・・・やってみるの・・・」
彼女のナポリタン好きは、どうやら和歌山県民のケチャップ好きが影響しているのかもしれない・・・そんなことを思った。
喫茶店「Mimizuku」のなかでは少し時代がかってしまったエアコンが苦しそうな運転音を響かせながら稼働していた。
カウンター席には私と「ゆみちゃん」が座っていた。二つある四人掛けのテーブルには客の姿はなく、奥まったところにある二人掛けのテーブルには初老の男性が静かに座っていた。
彼女はほぼナポリタンを食べ終えようとしていた。その脇にはアイスコーヒが置かれ、そのグラスの表面にはびっしりと水滴がはりついていた。