2015/7/8

3398:トランスマニア  

 ロードバイクやテニスなどで体を酷使した時、体は疲労を回復させるため、十分な睡眠を声高に要求してくる。

 そしてその要求に応えてベッドに入ると、吸い込まれるように無意識の領域に深く入り込んでいく。そんな夜に見る夢は決まって混迷の度合いが深い。

 荒唐無稽な設定の夢はいろんなものが歪んでいる。時間も歪み、空間も歪んだその夢のなかでは感情のみがとてもリアルに発せられる。

 普段は幾重にも重なるベールに覆われている様々な純粋な感情が、遮るものがない夢のなか、小さな子供の感情のように跳ね回る感じである。

 SPU-GTにカートリッジを換えて聴いたマーラーの交響曲第4番第1楽章は、そんな夢のなかでの感情の純粋さのように、音楽の持つエネルギーがストレートに感じられる。

 「やはり、随分と受ける印象が変わるものですね・・・」

 「違うよね・・・昇圧トランスって・・・結構いるんだよね、昇圧トランスマニアって・・・四つも五つも持っていて、差し換えたりして楽しんでいる。」

 「そういえば、ここにも結構な数のトランスがありますよね・・・」

 「いや実はトランスマニアなんだよね、俺。今まで繋いでいたのがJSのNO.384。これがウェスタンのWE-618B。OrtofonのSPU-T1もあるし、一番最近入手したのが、ADC KS-16611・・・これはウェスタンがADCに作らせたものでウェスタンに準じた性能があるとされているんだ。この型番の「KS」はそういう意味合いで付いている。どれもなかなか良いものでね・・・」
 
 「このSPU-GTは純正の昇圧トランスが付いているから、これもカウントに入れると全部で五つですね・・・・」

 「多くの人はカートリッジを注目するけど、昇圧トランスはカートリッジ以上に音色の変化に影響を与えるような気がしている。だから、こんなに増えてきたのかも・・・まあ、面白い世界だよ・・・面白い世界だけに嵌りやすいよね・・・」

 「でも、その気持ちわかります・・・ハイエンド系のオーディオ機器を使っている人は、高価なケーブルに嵌ったりしますからね・・・」

 「ケーブルマニアね・・・居るよね・・・それからカートリッジマニアも結構いるな・・・ケースに10個ぐらい綺麗に展示してあって・・・そのコレクションを丁寧に説明してくれるんだ・・・それを手に入れるための苦労話なんかが始まると、平気で1時間ほど経っちゃう・・・」

 「コレクター気質ってやつですね・・・ウェスタンのトランスってどうなんですか・・・WE-618Bって有名ですよね・・・とても高い値段で取引されていますし、気になるトランスです・・・」

 「もしよかったら聴いてみる・・・?」

 「もちろん・・・」



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