2015/6/2

3362:走馬灯  

 峠道を上る時と下る時は同じ道ではあるけれど、見え方がやはり全く違う。上って来る時は、文字通り踏みしめて上り、その苦しさに唸ったり、予想外に順調に脚が回ると「いける!」と喜んだり、その生じる感情の濃度は濃い。

 下りは、一気に下る。そして、いくつかのポイントで、「ここを上って来る時はこうだった・・・ああだった・・・」とほんの少し前のことであるのに懐かしく感じるようなことも。

 人は亡くなる直前にこれまでの人生のすべてを走馬灯を眺めるように回顧するというが、そんな感じで、上ってきた峠道を逆回転のビデオを観るようにして、素早く駆け降りていった。

 気温は相変わらず高かった。下り基調の県道を7両編成のトレインは順調に進み、山王峠を越える道に向けて右折した。

 緩やかに道は上りに転じ、やがてしっかりとした斜度の上りが・・・脚には負荷ががしっと憑りついた。心拍数は負荷に応じて上昇していく。斜度も負荷も心拍数も見事にリンクしている。

 やがて二人のメンバーがアタックをかけた。急激にペースを上げて、坂を上っていく。さらにもう一人それを追いかけていく。

 私もペースを上げようとするが、なかなか上がらない。心拍数はほぼ限界点に近いエリアで貼りついている。後半も脚が伸びることはなく一定のペースで上りきった。

 山王峠を下っていき、しばし下り基調の道を進んだ。最後の上りは笹仁田峠・・・ここは斜度が緩い。山王峠同様短い上りであるが、斜度が緩いので上るスピードは速くなる。

 序盤からスピードを上げていった。スピードに乗って疾駆するKUOTA KHANはギアを上げることを要求してきた。左手にゴルフ練習場が見えてくる地点でギアを上げてさらにスピードに乗せた。

 その右わきを猛アタックをかけて一人のメンバーが駆け抜けていった。最後のスプリントポイントが近づいてきた。

 思いのほかスピードの乗りが良く、前を行くメンバーの背後に迫ったところでスプリントポイントに入った。斜度が上がる。腰を上げてダンシングでスプリント開始。一気に駆け上っていった。
 
 3度大きな負荷を課された体はどっしりとした疲労を背負った。疲労の重さも加味されて重力の指し示す方向に向かって惰性で下っていった。

 その疲労は重かったが、それを支えることができる体に今はなっているようである。Mt.富士ヒルクライムまであと2週間・・・調子を落とさずに本番を迎えたいものである。



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