2015/5/8

3337:TANNOY巡り  

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 TANNOY CHATSWORTHは美しいプロポーションの持ち主である。横幅は3LZとほぼ同じ。縦にすっとストレッチしたその体つきはすらっとしていて目に馴染む。

 やや明るめの茶色のキャビネットに淡い独特のグレーのサランネット・・・底面には袴があり、4点の金属製と思われる鋲がある。それで床と接触する。

 その色合いといでたちは、いかにもイギリス的である。牧歌的でもあり、寓話的でもあり、呼吸しているのではないかと思わせるような有機的な雰囲気を見る者に与える。

 CHATSWORTHに換えて、先ほど3LZで聴いたCDやらレコードなどを再度聴いてみた。3LZのみを聴いているときには、「音楽を鑑賞するうえでこれ以上必要ないのでは・・・」という気持になったものであるが、聴き比べをしてみると、そういった感想とは別の感想が出てくるものである。

 「音の潤い感や、音楽の情感が、より深く、よりダイナミックに表現される・・・やはり違うものである。より歌っているという感じであろうか・・・」

 そんな感想を持つ。特に弦楽器、ヴァイオリンの響きなどに差が出る。比べてみて初めて感じるものであるが、3LZはからっとしていて音楽を拘泥なくすいすいと提示する。

 CHATSWOTHはしっとりとしていて、音楽のうねりなどをしっかりとためてから、表出する。クラシック音楽に限ったならば、CHATSWORTHの表現力の方が一枚も二枚も上手のような気がした。

 CHATSWRTHはわが家のリスニングルームでも数年間活躍したスピーカーであるので、その音の質感に私の耳が馴染んでいるということもあったのかもしれない。

 私はその後一時的にQUAD ESLに「浮気」したりしたが、結局TANNOYに戻った。やはりTANNOYには独特の響きがあり、その響きが魅力的に感じられたのであろう。

 LANCASTERをお使いのチューバホーンさんも、「JAZZのウッドベースなどは、低域が締まっていて3LZの良さが活きますが、クラシックはCHATSWORTHが良いと思いますよ・・・」と話されていた。

 3LZとCHATSWORTHは末弟とそのすぐ上の兄といった関係である。見た目は似通った兄弟であるが、その性格にはそれぞれやはり個性がある。

 「OLD TANNOY」というくくりの中にこの二つのズピーカーは属する。チューバホーンさんがお持ちのLANCASTERもそうである。我が家のGRFもそう・・・そういった50年も60年も前に作られた古いスピーカーを愛好する三人にとって、今日のささやかな「TANNOY巡り」は楽しい一時であった。

 その3人の心持を反映するかのように五月晴れの空には気持の良い青色が広がっていた。そして、爽やかな空気が・・・



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