2015/1/23

3232:Model222  

 ラウテンバッハのヴァイオリンでバッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ第一番を聴き終えた。その後、オーナーはジョアン・フィールドのバイオリンでブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番のレコードをかけた。10インチの可愛いレコードである。

 鮮度感の高いヴァイオリンと重厚なオーケストラの掛け合いが聴く者の心をぐっと惹きつける演奏である。A面には第1楽章と第2楽章が納められている。第3楽章はB面である。A面のみを聴き終えた。

 「ちょっと、スピーカーの位置を調整してみましょうか・・・」

 オーナーはそう言うと、デッカ・コーナー・スピーカーと背面の壁との距離を微調整し始めた。何度かトライしてみる。
 
 壁から離すと、空間表現は広がる傾向はあるようである。しかし、その反面音の求心力のようなものが薄まり、ふわっとして心地よいが音の芯が細くなる。聴く者の好みにより時間をかけて調整していく必要があるようである。

 デッカ・コーナー・スピーカーは、やはりセッティングに敏感に反応する。なかなか難しいスピーカーと言えるであろう。

 「この、プリメインアンプも聴いてみますか・・・?」

 オーナーはそう言って、Armstrong Model 222の電源を一旦切って、そのスピーカー出力端子にスピーカーコードを接続しなおした。

 ArmstrongのModel222は実にモダンなデザインである。5個ある丸いノブが均等に配置されていて、LEAKのアンプに比べて一世代新しい感覚に溢れている。

 同じブルッフのヴァイオリン協奏曲のレコードをかけた。先ほどまではLEAK Ponit One StereoとTL-12PLUSのペアと比べると、見た目同様音の造形もモダンな印象である。

 骨格がしっかりとして、より頑丈な構造体により音が構成されている。Model222はECL86のプッシュプルで出力は10W+10Wである。出力がTL12PLUSよりも高いわけではないが、音の押し出し感はアップしたような気がした。

 日本においては、滅多に目にすることのないModel222である。隠れた銘機の一つと言ってもいいであろう。このアンプを使ってシンプルな構成のシステムを構築するのは、実に魅力的で洗練された感覚を感じる。

 例えば、今この部屋で聴いているシステム・・・LINN LP12、Model222、DECCA CORNER SPEAKERといったラインナップがリスニングルームにさりげなく置かれていたとしたら、そのオーナーのセンスの良さに脱帽するしかないような気がする。



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