2014/5/31

2996:受付  

 5月最後の日、明日のMt,富士ヒルクライムに参加するためチームメンバーとともにまた富士山にまでやってきた。実は3週連続での富士山である。

 観光か家族サービスであればいいのであるが、3週ともそうではない。富士スバルラインをロードバイクで上がるためである。まったく「もの好き」というしかない。

 先週、先々週はタイムトライアルを行った。昨年よりもタイムは確実に良くはなっているが、大きくジャンプアップというほどではない。

 今日は明日の本番に備え、疲労を残さない程度にゆっくりとしたペースで五合目まで上った。天候は天気予報通り快晴であった。北麓公園の駐車場では暑く感じるほどである。

 チームで隊列を組み、下りの時に着る防寒着と補給食をリュックに入れて、上っていった。1合目、2合目、3合目と高度があがっていくほどに気温は下がってきた。雲により太陽が隠されると少し肌寒く感じるようになった。

 3合目を過ぎて4合目に差し掛かるくらいであったであろうか、雲から飛ばされてくるものがぽつぽつと落ち始めてきた。「あれ、雨か・・・山の天気はやはり変わりやすい・・・」と思っていたら、その雨はやがて雹に変わった。

 直径1,2cmほどある雹が降ってきた。肌に直接あたると軽い痛みを感じるような雹でである。雹のためしばし林で小休止した。

 雨も雹も幸い短時間で止み、やがて空には青い色が戻ってきた。平坦部分で少しペースアップしてようやく5合目に着いた。

 5合目の風景は、先週とも、そして先々週ともほとんど変わりがなかった。5合目から見る富士山の姿はやはり雄大で、厳しい表情をしていた。

 明日、ゴールして疲れ切った体をどこかで少しばかり休ませながら見上げる富士山はどのような表情をしているのであろう・・・ほほえましい表情であろうか、あるいは今日よりももっと厳しい表情をしているのであろうか・・・・

 5合目で小休止したのち、下っていった。北麓公園が受付会場となっていて、様々なメーカーのブースが出ていて、新製品を展示してあった。

 プリントアウトした受付表を提示して参加賞とタグ、ゼッケンなどをもらった。いよいよ明日である。体調は特に良くも悪くもない。これっといった作戦があるわけでもない。

 前半は心拍数170を目途にして、抑えめに上がっていき、後半で勝負できるかどうかといった展開になるであろう。何かしらのトラブルがないことを願っている。

 突発的なトラブルがなければ、1時間33分を切れるかどうかといったタイムで上がれるはずである。あくまで表向きの目標は90分切りであるが、現実的な目標は1時間33分を切って32分台で上りきることである。

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2014/5/30

2995:エアロバイク  

 今週も「一日置き作戦」は継続している。しかし、大きく違う点がある。それは負荷である。軽めの負荷でしか行っていない。疲労が蓄積しないように軽めの負荷で脚を回すのみである。

 今日も事務所のそばのフィットネスジムに行って、エアロバイクにまたがって1時間ほど過ごした。負荷は軽めなので、気分もリラックスできる。イヤホンを差し込んでテレビを観ながらクランクを回し続けた。

 汗はそこそこ流れては来るが、体は比較的楽である。「本来、エアロバイクというものはこういうふうに使うのが普通だよな・・・ペダルの負荷を妙に重くして、苦悶の表情でダラダラ汗を流すというのは、ちょっと違うよなうな気が・・・」そんなことを思った。

 ちょうどテレビのニュースが流れていた。ニュースでは今日の気温のことが報じられていた。各地で30度超える最高気温が観測され、5月としては異例なほど暑い一日であったと・・・そして、週末も同様に晴れて気温が高いでしょうと、アナウンサーは伝えていた。

 「どうやら明後日の本番の天気は大丈夫なようだ・・・気温は高めとのことだから、下山する時もそれほど寒くないかもしれない・・・」

 五合目はこの時期結構寒い。上り終えた直後は体が猛烈に発熱しているから寒さは感じないが、時間が経過してくると体が小刻みに震えてくる。

 下る時には風を強く受けるので防寒着が必要である。それらをしっかりと着こんで下っていく。下るに従って徐々に気温が上がってくる。五合目と下とでは10度以上気温が違う。改めて上っていった高度の差を感じるのである。

 上っている時は気温の差を感じることはあまりない。体が発熱を続け、汗が流れ続けるので、気温が下がったという実感があまりない。しかし、下りでは気温の差をしっかりと感じ取れる。

 Mt.富士ヒルクライは前日の受け付けである。なので1泊することになる。チームで数台の車に分乗して北麓駐車場に向かい。富士スバルラインをゆっくりと上る。そして受け付けを済ませて民宿へ・・・そこで体を休めて、本番に備える。

 いよいよMt.富士ヒルクライムである。日本で一番参加者の多いヒルクライム大会。ちょっとお祭りムードが漂う大会でもある。それがまさに目前に迫ってくると、やはり心がどこかしらざわつくものである。

2014/5/29

2994:二回戦  

 週に三回ほどエアロバイクかローラー台で汗を流す。週に一回テニススクールで汗を流す。週に一回「ジェニファー」に社交ダンスを習う。週に一回ロードバイクで100kmほど走る。時折仕事がらみでゴルフをする。

 こういった生活が続いている。50歳を超えた体には徐々に疲労が蓄積してくる。背筋が硬く重くなり、脚の筋肉にも張りを感じるようになる。

 そういった体の状況をリセットすべく二ヶ月に一回の割合で杉並区下井草にある「Pro・Fit」で整体を受ける。

 すると背中がすっきりとし、脚の筋肉もほぐれる。上がりづらかった右腕もすっと軽く上がる。姿勢が良くなり、施術前よりも背が伸びたように感じる。

 針による治療も一緒に行うので気の流れも良くなるのであろうか・・・今まで体に覆いかぶさっていたものがどさっと落ちたような気分になるのである。そして、整体を受けた後はとても体が睡眠を欲する。

 今日の夕方の5時から6時半まで整体を受けて、家に帰った。7時半には家に着き、家族とともに夕食を食べた。

 その後、テレビでテニスの全仏オープンの試合を観ていた。ちょうどナダルの2回戦を行っていた。相手は20歳の新星ティエム。激しいストローク戦が展開された。

 観ていると、やがて睡魔が襲ってきた。今日は蒸し暑い一日であった。夜になっても気温は高かった。私は睡魔に押し出されるように、座っていたソファから床に直に横になった。

 ソファに幾つか置いてあるクッションの一つをまくら代わりにして横になると、冷えた床の感触が心地よかった。そして、そのまま無意識の世界へ・・・妻に「お風呂入ったら・・・」と起こされるまで熟睡していたようである。

 何かしらの夢を見たようであった。しかし、その組み立てや展開は支離滅裂で、全く理解不能な内容であった。

 寝ぼけた目にと耳に、全仏オープンの試合の続きが入ってきた。ナダルが2セットを奪い、3セットめもリードしていた。

 「今年の全仏もナダルであろうか・・・」

 そんなことをぼんやりと考えながら風呂場へ・・・脚の毛が少しばかり薄らと伸び始めていた。それが妙にチクチクとした。

2014/5/28

2993:全仏オープン  

 テニスの全仏オープンはまだ序盤であるが、番狂わせが相次いでいる。ランキングが10位と躍進したばかりの錦織圭であったが、怪我の影響からかプレーに精彩を欠き1回戦で早々と敗退した。

 さらに昨年の勝者であり2連覇を目指していた第1シードのセリーナ・ウィリアムズが女子シングルス2回戦で、世界ランク35位のガルビネ・ムグルザに2―6、2―6で敗れる波乱があった。

 セリーナはいかにもパワーがありそうな筋肉質の体を持ちパワフルなテニスが持ち味である。その圧倒的な強さについつい対戦相手の方を応援したくなってしまう。

 全仏オープンはクレーコートである。球足が遅くなるので1ポイントが決まるまでが他のグランドスラムよりも長く、ストローク力がある選手が有利である。

 もっとも現代テニスにおいては、サーブアンドボレーのタイプの選手はほとんどいない。そのため、ほとんどの試合は強烈なストロークの応酬となる。それは確かに迫力があるが、少し変化に乏しい面もある。

 かってはジョン・マッケンロー、ステファン・エドバーグ、ピート・サンプラスといったサーブアンドボレーの名選手がいたが、いまはランキング上位にこういったタイプの選手はいない。

 WOWOWで全仏オープンの試合を観ていて、今度試してみたいと思ったことがあった。それはフォアハンドストロークである。ナダルなどが顕著であるが、フォロースローを頭の上に持っていく独特のフォームで強烈なトップスピンをボールにかけている。

 普通フォアハンドストロークのフォロースローは左肩の上かあるいは左肩よリも低い位置にくる。それが頭の上でくるっと回転するほどに高い位置に持っていくのである。

 下から上への運動量が大きくなるので強烈なトップスピンがかかる。ボールの軌道は高くなり、相手コートに落ちてから大きく弾む。

 これは結構、嫌なボールである。このタイプのボールがエンドライン近くに落ちると、力が入りづらい高い位置でボールを打たざるを得ず甘いボールになりがちである。

 フォアハンドは最近今一つ安定しない。一般的には力が入りづらいといわれるバックハンドの方が安定感がある。フォアハンドが安定しないとテニスが面白くない。このナダル打法で安定したフォアハンドが確立できるであろか・・・単なるゆるりとしたムーンボールが出るだけの結果になるかもしれない。

2014/5/27

2992:ペレーニ  

 「彼はどの曲を弾いてもその作曲家の魂の声が響く数少ない演奏家の一人ではないでしょうか。」

 日本を代表するチェリストである長谷川陽子さんが、ハンガリーのチェリスト、ミクローシュ・ペレーニのことを表現した言葉である。

 彼女の言葉の意味が良く分かる体験をすることができた。月に一度ほどであろうか、杉並区にお住まいのAさんのお宅に伺い、数枚のレコードを聴かせてもらう。Aさんのお宅には貴重でかつ膨大な枚数のレコードコレクションがあり、その宝の山のなかから数枚を聴かせていただくのである。

 この前の日曜日の夕方にも3時間ほどお伺いして、いつものように貴重なレコードを数枚聴くことができた。そのなかの一枚がペレーニのチェロによるバッハの無伴奏チェロ組曲であった。

 ペレーニのチェロは品格が高い。過剰と思われる飾りつけは一切なく、音楽に真摯に向き合っていて、その音が心にストレートに入ってくる感じである。

 この3枚組のLPは貴重な盤で入手が困難な状況である。もしチャンスがあれば我が家のレコード棚に収めたい逸品である。

 私はレコードコレクターではない。それほど多くない枚数でお気に入りのレコードがあれば充分である。そういった心に沁みるレコードを繰り返し聴いていればいいので、珍しい盤やコレクターズアイテムを所有することに強く執着することはないが、このバッハの無伴奏チェロ組曲のLPは手元に置いておきたいという欲望がひしひしと沸いてくる。

 持っていれば、何かのおり・・・心を乱すような事柄に遭遇した時や、あるいは記念すべき区切りの日などに・・・レコープレーヤの上に置き、針を降ろし、その音楽により何かしらの心の糧を得ることができるであろうから・・・

 そういったレコードはそれほどあるものではない。何千枚、あるいは何万枚のコレクションがある人であってもそれほどの枚数ではないはずである。

 ペレーニはアナログだけでなくCDも出している。アンドラーシュ・シフと録音したベートーヴェンのソナタ全曲集は評価も高い。バッハ、ブリテン、リゲティの楽曲を集めた「チェロのための無伴奏作品集」も2012年に出している。

 LPは難しかもしれないが、CDなら入手可能かもしれない。しかし、その前に壊れているCDプレーヤーを修理しなければ・・・

2014/5/26

2991:庭木  

 日曜日はチームでのロングライドの日である。天気は晴天であり、気温はこの時期としては相当高くなると天気予報は伝えていた。

 しかし、前日の土曜日に富士スバルラインでのタイムトライアルを単独で行ったので体は疲弊しきっていた。これでロングライドに参加するのはさすがに無理があると判断して、休養日とすることにした。

 ゆっくりするといっても、習慣からか朝早く目が覚める。しばらくベッドでうだうだしていたが、起きだして朝食をとることにした。

 庭にはウッドデッキがあって、そこに4人掛けのテーブルと椅子がある。ずいぶんと久し振りにそのテーブルで朝食をとり、新聞を読んだ。

 ウッドデッキのテーブルで一時を過ごせる時期は限られている。もうすぐすると蚊がでてくる。そうなるとゆっくりと過ごすことは難しくなる。

 夏の時期は暑いし、冬は凍えてしまう。春と秋、気候が良くしかも蚊のいない時期だけに限られる。しかも、平日はそんな余裕はないので休みの日のみである。

 ロードバイクを始めてからは、日曜日も朝早くから出掛けることが多くなり、ただでさえ出番の少なかったこのテーブル席は常に空席の状態であった。

 ゆっくりと新聞を読んだ。社会の様々なごたごたしたことが紙面いっぱいに書かれていた。時折花の蜜を吸いにハチが乾いた羽音を立てていた。まだ、蚊はいないようであった。

 一週間後はMt.富士ヒルクライムである。2度タイムトライアルを行った。走り方は異なっていたが2度ともタイムは1時間31分ほど。本番は500mほど距離が長いことを考慮すると目標の1時間30分はまずクリアはできないであろう。

 「まあ、楽しみは取っておいた方が良いのかもしれない。その後もモチベーションを長い間維持するためにも・・・」

 そんなことをぼんやりした頭で考えながら庭の木々の緑を眺めていた。大きな木が7本庭には植わっている。「キンモクセイ、モッコク、ハナミズキ、シダレモミジ、シャラ、ソヨゴ、ウメ・・・」端からその木の種類をそらんじてみた。

 その時、テーブルのすぐそばのソヨゴの木に雀がとまった。枝を行きかい何かをついばんでいる。昨日のことも新聞に書いてある三面記事のこともとても遠いことのように感じられた。

2014/5/25

2990:とり五目  

 残り距離がひと桁になってから平坦エリアまでの数キロががんばりどころである。先週はこのあたりで相当辛くなった。脚が重く回らなかった。

 今回は前半抑えていたのでクランクの回転に大きくブレーキがかかることはなかった。もちろん、脚はかなり消耗していたが、慣性の法則に従うことはまだ可能であった。

 ようやく、平坦エリアに侵入した。まったくの平坦ではないが斜度はぐっと緩む。ギアを重くしてスピードを上げた。前回同様30km/hほどで駆け抜けていく。

 心拍数はぐっと上がる。ここからはリミッターを外した。呼吸系に根本的な疾患があるのではないかと疑いたくなるような乱れたそして激しい呼吸音が後方へたなびいていく。

 快速で飛ばした平坦部分が終わると最後の試練エリアである。激しい呼吸音の合間にタイマーの数字をちらちら見る。もうすぐ1時間30分になろうとしていた。

 ダンシングでこのエリアをこなしていく。左手には大きな観光バスが何台も停まっていた。多くの中国人を乗せてきたこれらのバスは色とりどりで、上っている時にすぐ脇を通り抜けていくとちょっと怖い思いをした。

 それらの停まっているバスを通り過ぎると、ゴールである。本番での計測ポイントは確かこの辺だったかなと思われるエリアで、左足の踵を外側へ捻りビンディングペダルからクリートを外した。

 周囲では中国語が飛び交っていた。空は青く晴れていた。無国籍な感じのする建物がいくつか立ち並んでいた。そのうちの一つは工事中で灰色のシートで覆われていた。

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 ORBEA ONIXを立てかけて、そのそばに座った。体はやはり疲れ切っていた。タイムは前週よりも少し良かったが、やはり1時間31分ほどであった。

 本番では料金所の500mほど手前から計測が始まるので、2分を加算した1時間33分を切れるか切れないかといったところが現実的なタイムとなるであろう。

 「やはり90分切りは相当に難しいな・・・それでも1時間33分なら昨年のタイムを1分半縮めたことになる。『一日置き作戦』はそれなりに効果があったということであろう・・・これを継続すれば、来年はさらに1分半縮めて1時間31分30秒となり、さらに継続すれば再来年は1時間30分に・・・なんてことになるかもしれない。その時私は53歳か・・・長期計画でいくしかないか・・・」

 座りながらそんなことを考えた。背中のポケットに入れていたおにぎりを取り出した。「とり五目おにぎり」であった。一口づつ噛みしめるように食べた。美味しかった。体に沁みいるようであった。

2014/5/24

2989:170  

 河口湖インターのそばに差し掛かった。左手には富士急ハイランドが見えてきた。いかにも怖ろしげなジェットコースターが数多く立ち並んでいた。まだ開園前の時間であったので、ジェットコースターが滑り落ちていく音や同時に上がるであろう歓声や悲鳴は聞こえてこなかった。

 この時間に河口湖インターを出るのは、以前であれば常にゴルフの時であった。河口湖インターのそばには良いゴルフ場が沢山ある。富士桜カントリー倶楽部や富士レイクカントリークラブなど難しいけれど素晴らしいゴルフ場がある。また、近いうちにそういったゴルフ場に行ってみたいものである。

 残念ながら、今日はゴルフではない。先週の日曜日同様、目前に迫ったMt.富士ヒルクライムに備えて、事前走行をするために河口湖インターを降りた。先週はチームであったが、今日は単独である。天気は先週同様晴天である。

 河口湖インターを降りて、北麓駐車場へ向かった。先週の日曜日よりもローディーの数は少なかった。結構暑くなるそうなので、木陰になっている場所に車を停めた。Mercedes-Benz E350からORBEA ONIXを出して、手早く準備を済ませた。北麓駐車場から見える富士山はやはり神々しかった。

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 今日は一つのテーマというか、やってみたいことがあった。前回は前半のペースが速かったのか後半でスタミナが切れて失速してしまった。なので、今回は心拍数の上限を170に設定して、タイムのことは気にせず、それで走りきった場合どうなるか確かめてみたかったのである。

 先週同様、北麓駐車所から富士スバルラインの料金所まで上った。ほとんどまっすぐな上り道である。道の両側には新緑をまぶしく輝かせる木々が無数に立ち並んでいた。

 先週は料金所に車の列が長く連なっていたが、今日は数台であった。200円を払って料金所を通った。先週よりは少ないが、今日も多くのローディーが来ていた。料金所を通過して順次スタートしてゆく。

 私も料金所からスタートした。序盤はそれなりの斜度が続く。心拍数もすぐに上がり始める。やがて「170」に達した。170を越えて171や172になると少しペースを落とす。逆に下がって169や168になると負荷を上げる。おおむね170をキープしながら上がっていった。

 前半はその負荷であれば、体や心拍への負担にめいっぱい感はない。少し余裕のある感じである。タイムは当然前回よりも遅めに推移する。

 「これだと、遅すぎないかな・・・」という気がしたが、今回はタイムは気にせずに、心拍数のみを注視していた。

 上っていく距離が堆積していく。半分を過ぎて後半へ入った。心拍数はほぼ170をキープし続けていた。後半に入ってくると、前半の余裕はさすがに消え失せてくる。脚にも腰にも腕にも首にも疲労が徐々に積み上がっていく。

 しかし、疲れでだれきるようなことはない。タイムは先週の方が良いが、後半に入ると徐々に追いついてくるような気がした。

 道路の左側には5合目までの距離が時折表示されている。その表示される数字がやがてひと桁になった。

2014/5/23

2988:5回目  

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 趣味の世界にも栄枯盛衰がある。かってはスポーツ系の趣味においては主役を演じていたゴルフであるが、最近はすっかりと脇役に徹している。

 今年に入ってすでに5ケ月が経過しようとしているが、今までにラウンドした回数はわずかに4回。その4回のうち3回は90台。1回はちょうど100というスコアであった。練習場に行くこともなくなり、かなり腕は鈍っていた。

 今日は今年に入って5回目のゴルフであったが、今までの経過を踏まえそれほど期待はしていなかった。期待はしていなかったというよりも期待できなかったというべきかもしれない。

 朝のうちは薄曇りであった。東京国際ゴルフクラブに着いたのは8時ごろ。スタートは8時50分であるので、時間に余裕はある。受付を済ませ、ロッカールームでシューズをはき替えて、併設されている練習場へ・・・30球ほど打った。

 まずまずのできであった。しかし、練習場と実際のラウンドは全く別である。いつも勘違いするのである、「今日はいけるんじゃないか・・・」と。

 INコースのスタートは10番ホール。朝一のティーショットはかなり右に飛び出したが幸い木に当たって戻ってきた。3オンして2パットのボギー。続く11番ショートホールはワンオンしてパー。しかし、12番のミドルでティーショットを痛恨のOB。トリプルボギーを叩く。

 このOBをきっかけとして崩れていくのがいつものパターン。しかし、なぜかしら今日は違った。その後二つのパーを勝ち取り、あとはすべてボギーでまとめた。

 INコースは「44」。思っていたよりも良いスコアで回れた。「もしかして、これは90切りができたりして・・・」と練習もろくすっぽしていないのに、調子の良いことを考える。

 昼食休憩後、OUTコースの1番ホールから再スタート。ティーショット、セカンドショットまではまあ可もなく不可もなくのでき。グリーンまで30ヤードほどのサードショット。いつもの3オン2パットに持ち込もうとしたが、アプローチをミス。4オンとなってしまった。リズムが悪くなったのか、そこから3パット。いきなりトリプルボギー。

 続く2番ホールをパーで切り抜け復活するかと思いきや、3番のティーショットを左に引っ掛けてOB。トリプルボギーに沈んだ。「これで万事休す・・・」と覚悟したが、午後もなぜかしら後半に粘り強さを見せた。

 残り6ホールのうち半分の3ホールでパーを取り、あとはボギーで乗り切った。OUTも「45」と、今の自分としてはまずまずのスコアであがった。トータルで「89」。ぎりぎりとはいえ、今年初めての90切りである。

 こういうこともあるのが、ゴルフである。今はMt.富士ヒルクライムのことが頭のほとんどの領域を占めてはいるが、それが終わったらゴルフにしっかりと目を向けてみようかという気にさせるラウンドであった。

2014/5/22

2987:謝肉祭  

 桔梗素子「芥虫」を読み終えた。なんとも形容しがたい読後感である。非常にインパクトのある作品であるが、読んでいる間何度か嫌悪感の様なものを思いっきり外部に発露したくなるような衝動を覚えた。

 とても暗く陰鬱な空気に常に支配され、それから逃れたくても逃れることができない・・・そんな鬱屈した気分のまま読み進まざる得ないが、不思議と本を手放せない。空いた時間を取繕って読み進んだ。どこかに救いがあるのではないかと思って・・・

 読み終えた「芥虫」をリビングのテーブルに置いて、私はリスニングルームへ向かった。リスニングポイントに置かれているイージーチェアの椅子の位置がずらされていた。

 これは、今日妻がピアノの練習をした「しるし」である。リスニングポイントは妻のアップライトピアノを背にする位置に定められている。イージーチェアはピアノぎりぎりの位置に置かれている。妻がピアノを練習する時にはそのイージーチェアをずらす必要があるのである。練習を終えた後、そのイージーチェアは元の位置に戻されることはない。

 そのイージーチェアをピアノのそばの定位置に戻した。そして、レコードを一枚選んだ。シューマン「謝肉祭 作品9」を選択した。ピアニストはAnnerose Schmidt。

 これは若きシューマンの傑作である。20曲の短い曲が連なり、文学的な香り漂うロマン派の作風が、その風速と風向きを微妙に変えながら、吹きつけてくるような爽快感がある。

 特に第1曲「前口上」は好きである。「芥虫」の陰鬱な読後感をこの「前口上」ですっきりとさせたいという意図もあった。そして、その意図は見事に成し遂げられた。

 30分ほどで「謝肉祭作品9」の演奏は完了した。そして、一旦アンプの電源を切った。GTラックの下段に設置されているLEAK Ponit One Stereoを取り出して天板を開けた。四つ綺麗に並んでいるEF86を取り出した。そして、つい最近入手した新たなEF86に取り換えてみた。

 新たに入手したものもムラード製である。同じムラード製ではあるが見た目的には微妙な差異がある。製造された時代が違う可能性が高い。新たなEF86では、どうなのであろうか・・・大差はないはずであるが。

 同じくシューマンの謝肉祭作品9のレコードに針を降ろした。「前口上」が華麗に響き始めた。その響きは・・・より軽やかになったようである。音の響きに清涼感が加わったような・・・三ツ矢サイダーにリンゴ酢を加えたような音の風情である。

 「こちらの方が良いかな・・・」そんなことを思った。そして、再度この曲を最後まで聴いた。「芥虫」は最後まで救いがなかった。鬱屈したものが行き場を失った。それを開放するには謝肉祭を二度聴く必要があったのかもしれない。



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