2014/3/12

2917:TL10  

 LEAK Point One Stereoはパワーアンプから給電される。音楽信号はもちろんプリアンプであるPoint One StereoからパワーアンプのStereo60に流れる。この二つの逆の流れを専用の1本のケーブルが受け持つ。

 TANNOY GRFから伸びているスピーカーコードをStrero60のスピカー出力端子に取り付ける。取付端子はヴィンテージらしく小さなネジ式である。

 そして、Sterero60の背面にある電源スイッチをONにした。「ボッ・・・」と低い音がした。しばらくして、真空管がオレンジ色に染まり始めると、「ブ〜ン」という低いハム音がし始めた。

 「結構、ハム音が出るな・・・Chatsworthの時にはそれほど気にならなかったが・・・これは無視するには過剰な音量だな・・・」

 Sさんのお宅でTANNOY Chatsworthに接続したときにも軽めのハム音がしていた。しかし、スピーカーの至近距離に近づいて初めて気づく程度のもので、楽音が鳴り始めればまったく気にならなくなるレベルのものであった。

 しかし、15インチのモニターシルバーを装着したGRFは、Chatsworthの12インチ・モニターゴールドよりも感度が高いようで、ハム音がかなり耳につく。

 気を取り直して、レコードをかけてみた。LINN LP12から送り出された音楽信号が流れ始めると先ほどのハム音はほとんど気にならなくなる。ただし、ピアニッシモでは先ほどまで物陰に隠れていたハム音がひょこっと顔を出す。そして、申し訳なさそうにこちら側を伺うような表情を見せるのである。

 「これは、少し厳しいかも・・・」

 そう思って、Sさんにメールで連絡を取った。するとSさんからは「やはり、ハム音が出ましたか。モニターシルバーは感度が高いからどうかなと思っていたのです。もしよろしければ、我が家にあるモノラルパワーアンプであるLEAK TL10をお貸ししますから交換してみてはいかがですか。ぜひともハム音のない状態でLEAKの音を聴いていただきたいです。TL10は出力が10Wしかありませんが、モニターシルバーの場合それほど出力は必要ありませんからきっと大丈夫でしょう。それにちょうどモニターシルバーの時代のパワーアンプだったはずですから、愛称は良いと思いますよ。うちは事前に連絡をいただければ夕方6時以降ならいつでもいいですよ。」と返信がすぐに来た。それが昨晩のことであった。

 今日の夕方に浅草橋にある顧問先の会社を訪ねる予定が入っていたので、その帰り道にSさんのお宅に寄ることにした。

 もちろん寄り道する形になるわけであるから時間は余計にかかってしまう。「この忙しい時期になにをやっているんだ・・・俺は・・・」という気持ちがしないわけではなかったが、転がり始めた球体は簡単には止まらないものである。

 Sさんの自宅のすぐそばのコインパーキングに車を停めて、Sterero60を入れた箱を抱いて少しばかり歩いた。そして、Sさんのお宅で手早く要件を済ませた。

 帰り道、Mercedes-Benz E350の後部座席には小柄なTL1Oが二つ並んでいた。その様子は、まるで二匹の子犬の兄弟のようである。

 そのTL10をラックにセットするのは、明日になるであろう。新たなシステムの検証は仕切り直しとなった。SME 3009SUにアームが変更となったLINN LP12、独特の色合いを見せるLEAKのアンプ達、そして狭い部屋に文句も言わずに美しい姿を見せてくれるTANNOY GRF・・・それらの饗宴を楽しむのが、実に待ち遠しい。



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