2014/3/6

2911:エンブレム  

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 私の手元には今二つのエンブレムがある。スピーカー本体から取り外されているが、いつでも装着が可能なように取り付けねじは用意されている。

 その二つのエンブレムは大きさが違う。大きいほうにはタンノイの創設者であるG.R.ファウンテンの自筆サインが記されている。そしてその流麗な筆跡のサインの下には「TANNOY」とそのメーカー名が小さめに記されている。

 小さなほうには「G.R.F」の文字が筆記体で美しく彫りこまれている。そしてその下にはやはり「TANNOY」とメーカー名が記されている。

 どちらも真鍮製で見た目以上に重い。文字は彫り込みで、以前使っていたTANNOY CHATSWORTHに取り付けてられていたものよりもしっかりとしたものである。

 これらエンブレムが取りつけられるべき二つのスピーカーが製作されたのは1953年から1957年までの5年間である。

 その頃はまだステレオのレコードはない時代。モノラルのレコードのために製造されたスピーカーであるので、本来単独で使われることを想定したスピーカーである。

 しかし、時代はやがてステレオの時代へ移行する。イギリスの愛好家は古いものを大事にする。本来単独で使用するべきものを二つ集め、それらを左右の壁際に設置して、ステレオ再生を図った。

 もともと一つのスピーカーを持っていて愛用していた。その音がとても気に入っていたので、新たに同じ型のスピーカーをもう一つ入手した。それらは、製品名、キャビネットの仕様及び装着されているユニットは同じであるが、製造された年には数年の開きがあった。その結果、左右のスピーカーのエンブレムは異なったものとなった。

 製造されていた1953年から1957年の間の途中で装着されるエンブレムのデザインが変更されたからである。どちらのエンブレムが初期型であるのかについては残念ながら知識がない。

 二つのスピーカーに取り付けられているエンブレムの形が異なっていることを、前オーナーは気にしたのであろうか・・・サランネットの修復をする際に取り外されたエンブレムは、修復後にもその本来あるべき場所には戻されずに、ビニール袋に入れられて大切に保管されてきた。

 その形の異なる二つのエンブレムを本来あるべき場所、つまりスピーカーに取り付けるべきか否か・・・今少し迷っている。

 エンブレムが異なるということは、それ以外にもエンクロージャーの詳細な仕様などに差があるのであろうか・・・ぱっと見は全く違いがないように見えるが・・・

 まあ、エンブレムを付けても付けなくても音にはそれほどの影響はないであろう。しばらの間はこの二つの形の違うエンブレムを手元に置いて、愛でることにしよう。 



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