2014/2/27

2904:SPU  

 SMEのアームにSPUを装着する場合には、メインウェイトに追加ウェイトを足す必要がある。追加ウェイトはメインウェイトの後ろに足すのではなく、メインウェイトを一旦外して、追加ウェイトを先にアームに装着して内側に設置してからメインウェイトを装着する。

 メインウェイトと追加ウェイトは原則的には離さないで密着させる。ただし両者を離すと空間表現や音色に変化をもたらすので、個人的な好みで調整することも可能である。両者を離すと空間はせまくなりがちであるが、音の凝縮感はアップする。

 ゼロバランスをとってから針圧を調整するウェイトをスライドさせて針圧を合わせる。SPU Classic GE MkUは適正針圧が4g。デジタル針圧計で測る。デジタル針圧計は0.01gまで測れる。数字がころころ変わる。

 このSPU Classic GE Mkllには大きな欠点が一つだけある。それはリード線である。昔のSPUと違いかなり質の良くない線材が使われているようで、これは交換がどうしても必要になる。

 次は高さ調整。基本は平行である。レコードを置いて、その最内周付近にアームを置いてから目線の高さをアームに合わせてじっと見る。細い六角レンチで緩めて少しづつ上げ下げする。

 とりあえず平行と思われるポイントで固定して、後は聴いての微調整・・・「このへんかな・・・」というところで一旦止めて、次はオーバーハング。

 オーバーハングゲージを取り出して、上から覗き込む。SMEはアームの土台部分が前後にスライドする。ナットを緩めて前後にスライドさせて合わせる。

 最後はインサイドフォースキャンセラー。細い線の先にウェイトが付いている。もう一方の先端は丸く結えてあって、その先端を棒状の部品にひっかける。

 ひっかける細い棒状の部品には刻みが付いている。この刻みは0.25gづつに刻まれていて、針圧に合わせて、刻みを選ぶ。4gの針圧だと結構後のほうに位置する。

 Aさんは、私に説明しながら手慣れた様子でSMEのアーム調整を手順を追って見せてくれた。Aさんは2台のLP12をお使いで、それぞれに別のSMEのアームが装着されている。

 一方LP12には3010Rが、もう一方のLP12には3009SUが付いている。カートリッジは三つ。オーディオテクニカのAT33 MONO、Ortofon MC09A、そしてSPU Classic GE MkUである。それらを適宜付け替えて楽しまれているので、付け替えや、それに伴うアームの調整は手慣れたものである。

 私のお気に入りは3009SUとSPU Classic GE MkUの組み合わせ。切れとコクのバランスがちょうど良く感じられるのである。

 S市には1件顧問先がある。顧問先での打ち合わせを終えたのは夜の7時すぎ、そのすぐそばにお住まいのAさんのお宅についた時には7時20分ほどになっていた。もちろん3日ほど前にメールをしたうえでの訪問である。

 Aさんは熱心なJAZZのレコードのコレクターである。様々なJAZZの名盤を二つのLP12、二つのSMEのアーム、そして三つのカートリッジで楽しまれている。

 「LP12、SME3009SU、そしてSPU・・・この組み合わせ良いですね・・・とても・・・」

 Aさんが淹れてくれたコーヒーを飲みながら呟くように言った。するとAさんはまったく事も無げにはっきりと言った。

 「LP12をお持ちですよね、だったら仕様変更は簡単ですよ・・・」



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