2013/7/31
2694:フォアハンド
「taoさんはテニスをやられてましたよね・・・」
鈴木プロは後ろで私のスウィングを眺めながら、呟くように言った。
「ええ、やっているといっても、本格的なものじゃないですよ・・・大学の時にサークルでちょっとかじって、社会人になってからは月に2,3回同好会で汗を流す程度です。それでも30年ほどになりますか・・・細々と続けてます。」
「ちょっと、ゴルフクラブをもってテニスのフォアハンドの素振りをしてみてください・・・」
「えっ・・・右手だけでですか・・・」
「そうです・・・右手だけでグリップを握り、左肩を入れて、フォアハンドでテニスボール打つイメージで振ってみてください。」
ちょっと戸惑いながら、言われるままにテニスのフォアハンドのイメージでゴルフクラブを右手のみで握って振ってみた。
「では、もう少し上体を前傾させて、同じイメージで振ってみてください。クラブの軌道はより地面に近いところを通るようになります・・・」
これも言われるままに上体の前傾を強くしていき斜め下に軌道を描く感じで、同じようにテニスのラケットを振る感じでスウィングした。
「もしかしたら、右手を殺すよりも、右手を活かす方が良いかもしれませんね・・・そのイメージを持ったまま、左手も添えてスウィングして打ってみてください。」
もっていたクラブは8番アイアンである。左手を添えて、実際にボールを打ってみた。比較的低めの弾道でまっすぐに飛んでいった。
「右手だけでフォアハンドスウィングを3回して、そのイメージを体が覚えているうちに、左手を添えて実際にボールを打ってみてください。それを何度か繰り返し練習してみてください。テニスをやられている方は、どうしても右手が主導権を握りたがる。その右手を無理に殺すよりも、右腕に安定した軌道を描かせることにより、方向性がより安定する可能性があります。」
鈴木プロにそう言われて、今日はテニスのフォアハンドストロークのイメージでゴルフスウィングするという今までにないドリルを行った。
8番アイアンから徐々にに長いクラブに持ち替えていき、最後はドライバーまで辿りついた。このドリルを行っていると、右腕の軌道が落ち着きさえすれば、方向性の安定度も高まってくるような気がした。
「今までは、右腕主導のスウィングではどうしても安定度が低いと感じていた。逆転の発想ではないが、右腕主導でテニスのフォアハンドを打つようなイメージをもってゴルフクラブを振ると結構つかまりの良いボールが出る・・・テニスとゴルフか・・・あまり共通するものはないような気がしていたが、意外とそのスウィングリズムや体の左側の使い方など共通するものがあるのかもしれない・・・」
そんな風に感じた。
「このドリル、根気強く続けていくと、ゴルフ浮上のきっかけとなる可能性がある。」
ゴルフスクールを終えて、ゴルフクラブを真新しいNIKEのキャディバッグにしまいながら、そうなふうに考え、頬を緩ませていた。
本来ゴルフスクールは火曜日であるが、昨日は仕事で参加できなかった。今日はその振り替えである。ゴルフスクールは8週で1クルー。そのなかで2回までは振り替えが効く。振替の場合、スクール生はいつものメンバーではない。当然「寧々ちゃん」もいなかった。
鈴木プロは後ろで私のスウィングを眺めながら、呟くように言った。
「ええ、やっているといっても、本格的なものじゃないですよ・・・大学の時にサークルでちょっとかじって、社会人になってからは月に2,3回同好会で汗を流す程度です。それでも30年ほどになりますか・・・細々と続けてます。」
「ちょっと、ゴルフクラブをもってテニスのフォアハンドの素振りをしてみてください・・・」
「えっ・・・右手だけでですか・・・」
「そうです・・・右手だけでグリップを握り、左肩を入れて、フォアハンドでテニスボール打つイメージで振ってみてください。」
ちょっと戸惑いながら、言われるままにテニスのフォアハンドのイメージでゴルフクラブを右手のみで握って振ってみた。
「では、もう少し上体を前傾させて、同じイメージで振ってみてください。クラブの軌道はより地面に近いところを通るようになります・・・」
これも言われるままに上体の前傾を強くしていき斜め下に軌道を描く感じで、同じようにテニスのラケットを振る感じでスウィングした。
「もしかしたら、右手を殺すよりも、右手を活かす方が良いかもしれませんね・・・そのイメージを持ったまま、左手も添えてスウィングして打ってみてください。」
もっていたクラブは8番アイアンである。左手を添えて、実際にボールを打ってみた。比較的低めの弾道でまっすぐに飛んでいった。
「右手だけでフォアハンドスウィングを3回して、そのイメージを体が覚えているうちに、左手を添えて実際にボールを打ってみてください。それを何度か繰り返し練習してみてください。テニスをやられている方は、どうしても右手が主導権を握りたがる。その右手を無理に殺すよりも、右腕に安定した軌道を描かせることにより、方向性がより安定する可能性があります。」
鈴木プロにそう言われて、今日はテニスのフォアハンドストロークのイメージでゴルフスウィングするという今までにないドリルを行った。
8番アイアンから徐々にに長いクラブに持ち替えていき、最後はドライバーまで辿りついた。このドリルを行っていると、右腕の軌道が落ち着きさえすれば、方向性の安定度も高まってくるような気がした。
「今までは、右腕主導のスウィングではどうしても安定度が低いと感じていた。逆転の発想ではないが、右腕主導でテニスのフォアハンドを打つようなイメージをもってゴルフクラブを振ると結構つかまりの良いボールが出る・・・テニスとゴルフか・・・あまり共通するものはないような気がしていたが、意外とそのスウィングリズムや体の左側の使い方など共通するものがあるのかもしれない・・・」
そんな風に感じた。
「このドリル、根気強く続けていくと、ゴルフ浮上のきっかけとなる可能性がある。」
ゴルフスクールを終えて、ゴルフクラブを真新しいNIKEのキャディバッグにしまいながら、そうなふうに考え、頬を緩ませていた。
本来ゴルフスクールは火曜日であるが、昨日は仕事で参加できなかった。今日はその振り替えである。ゴルフスクールは8週で1クルー。そのなかで2回までは振り替えが効く。振替の場合、スクール生はいつものメンバーではない。当然「寧々ちゃん」もいなかった。
2013/7/30
2693:電動化
「これは、レバーを引くというよりはボタンを押す感覚である。全くスムースなシフトチェンジである。この動作音・・・かっこいいな・・・なんだかマシーンという感じがする。やっぱりいいな・・・ULTEGRA Di2・・・」
先日のロングの休憩時に、最近コンポーンネントを「ULTEGRA Di2」に換えたメンバーのロードバイクに乗せてもらった。そして、そのシフトチェンジの具合を確認した。
チーム内では、チームリーダーに次いでの電動コンポーネントの導入である。チームリーダーのカンパニョーロ スーパーレコードEPSを試させてもらったときにも、「これは良いな・・・ストレスフリーだ・・・」とすこぶる好印象であった。
しかし、カンパニョーロの電動コンポーネント、スーパーレコードEPSは、私のORBEA ONIXの完成車の価格よりもはるかに高い価格であり、少々「高嶺の花」である。
一方、「ULTEGRA Di2」は価格が現実的である。さらに私のORBEA ONIXには機械式のULTEGRAが装着されているので、11速化にこだわらなければ、従来のパーツの多くが流用できる。電動化のために必要な金額は半分ほどですむ。
そういう意味では、最も身近な電動コンポーネントである「ULTEGRA Di2」である。そして、その操作感はカンパニョーロ スーパーレコードEPSに負けず劣らず良い感触であった。
電動コンポーネントはこれからますますシェアを伸ばしていくであろう。電動コンポーネントに換えたからといって、走りが速くなるわけではない。しかし、この操作感は新鮮である。ストレスフリーである。気分が良い・・・
オーバーホールしたばかりで、ワイヤーなども新調したので、すぐの電動化には少々二の足を踏んでしまうが、近いうちに電動化したいという気持はしっかりと芽生えた。
ロードバイクの楽しみは走るばかりではない。パーツを取り換えることにより、走りの差を体感することも楽しいのである。
そういうところは、オーディオと似ている。オーディオも機器を換えたり、「アクセサリー」と呼ばれるケーブルやインシュレーターを換えて、その音の差を楽しむという楽しみもある。
ロードバイクは「機材スポーツ」であるので、そういった楽しみもあるのである。もちろん、そっち方面ばかりに入り込んでしまうと「機材オタク」になってしまう危険性もあるが、魅力的であることには違いない。
「電動コンポーネントが先が・・・ホイールのグレードアップが先か・・・」そんなことで悩むのも、ロードバイクの楽しみの一つである。
先日のロングの休憩時に、最近コンポーンネントを「ULTEGRA Di2」に換えたメンバーのロードバイクに乗せてもらった。そして、そのシフトチェンジの具合を確認した。
チーム内では、チームリーダーに次いでの電動コンポーネントの導入である。チームリーダーのカンパニョーロ スーパーレコードEPSを試させてもらったときにも、「これは良いな・・・ストレスフリーだ・・・」とすこぶる好印象であった。
しかし、カンパニョーロの電動コンポーネント、スーパーレコードEPSは、私のORBEA ONIXの完成車の価格よりもはるかに高い価格であり、少々「高嶺の花」である。
一方、「ULTEGRA Di2」は価格が現実的である。さらに私のORBEA ONIXには機械式のULTEGRAが装着されているので、11速化にこだわらなければ、従来のパーツの多くが流用できる。電動化のために必要な金額は半分ほどですむ。
そういう意味では、最も身近な電動コンポーネントである「ULTEGRA Di2」である。そして、その操作感はカンパニョーロ スーパーレコードEPSに負けず劣らず良い感触であった。
電動コンポーネントはこれからますますシェアを伸ばしていくであろう。電動コンポーネントに換えたからといって、走りが速くなるわけではない。しかし、この操作感は新鮮である。ストレスフリーである。気分が良い・・・
オーバーホールしたばかりで、ワイヤーなども新調したので、すぐの電動化には少々二の足を踏んでしまうが、近いうちに電動化したいという気持はしっかりと芽生えた。
ロードバイクの楽しみは走るばかりではない。パーツを取り換えることにより、走りの差を体感することも楽しいのである。
そういうところは、オーディオと似ている。オーディオも機器を換えたり、「アクセサリー」と呼ばれるケーブルやインシュレーターを換えて、その音の差を楽しむという楽しみもある。
ロードバイクは「機材スポーツ」であるので、そういった楽しみもあるのである。もちろん、そっち方面ばかりに入り込んでしまうと「機材オタク」になってしまう危険性もあるが、魅力的であることには違いない。
「電動コンポーネントが先が・・・ホイールのグレードアップが先か・・・」そんなことで悩むのも、ロードバイクの楽しみの一つである。
2013/7/29
2692:スプリント
飯能方面にロングライドに出かけた時には、帰り道でも二つほど小さな峠を越えることが多い。昨日のロングライドの時には「山王峠」と「笹仁田峠」を越えて帰ってきた。
これらの小さな峠でも、まだ脚が残っているメンバーでミニ・バトルが行われる。これが結構楽しいのである。
「坂耐久力」が低い私の場合、上る距離が長くなると、どうしても後半ついていけなくなってしまう。しかし、距離が短い上りであれば、多少はついていけることもある。
特に「笹仁田峠」は「峠」と名前が付いているが、「峠」と称するほどの上りではない。まあ、「丘陵」ぐらいであろか。
だらだらと緩やかな上りが800mほど続き、最後200mほど少し斜度が上がる。斜度が緩やかで距離が短い・・・なので、ここでのミニ・バトルは当然高速戦となる。そして最後はスプリント勝負である。
大概、緩やかな上りの途中から誰かがスパートする。3名ほどが参戦し、最後の斜度が少し上がる手前ぐらいで、さらにグンとスピードを上げて、誰かがアタック。頂上直前でスプリント勝負・・・そういった展開となる。
昨日もそんな感じであった。私は先頭から3番目で上り始めた。序盤はややゆっくりとしたペース。途中でメンバーの一人がペースアップ。それについていく。後半部分に入っていく。そろそろアタックをしかけようかな、という気持ちでいたところ、チームリーダーが後ろからものすごしスピードで抜いていった。先にアタックしたのである。
ここで開けられてしまうと、まずい・・・すぐさまペダルに力を込めてそのすぐ後ろについた。2台は猛烈なスピードで最後のスプリントポイントに入っていった。
こういう場合、後ろについている方が有利である。すっと右に出てもがく。これでもかという感じでクランクを回す。
ほとんど横並び・・・頭一つ抜けた・・・頂上が目前である。しかし、ここから最後の巻き返しにあって、競り負けてしまった。
まあ、いつもこんな感じである。この笹仁田峠でのミニ・バトルは、「デザート」のようなもの。「お口直し」であり、「別腹」であり、そして「〆」である。
この「デザート」を美味しくいただくと、帰り道で時折胸を突く「爆走願望」は満たされるのである。
幾つかの峠を越えてきて、最後の最後で短いとはいえ体に高負荷をかけて上りでのスプリント勝負・・・これが楽しいと感じる私はやはり・・・変態・・・であろうか。
これらの小さな峠でも、まだ脚が残っているメンバーでミニ・バトルが行われる。これが結構楽しいのである。
「坂耐久力」が低い私の場合、上る距離が長くなると、どうしても後半ついていけなくなってしまう。しかし、距離が短い上りであれば、多少はついていけることもある。
特に「笹仁田峠」は「峠」と名前が付いているが、「峠」と称するほどの上りではない。まあ、「丘陵」ぐらいであろか。
だらだらと緩やかな上りが800mほど続き、最後200mほど少し斜度が上がる。斜度が緩やかで距離が短い・・・なので、ここでのミニ・バトルは当然高速戦となる。そして最後はスプリント勝負である。
大概、緩やかな上りの途中から誰かがスパートする。3名ほどが参戦し、最後の斜度が少し上がる手前ぐらいで、さらにグンとスピードを上げて、誰かがアタック。頂上直前でスプリント勝負・・・そういった展開となる。
昨日もそんな感じであった。私は先頭から3番目で上り始めた。序盤はややゆっくりとしたペース。途中でメンバーの一人がペースアップ。それについていく。後半部分に入っていく。そろそろアタックをしかけようかな、という気持ちでいたところ、チームリーダーが後ろからものすごしスピードで抜いていった。先にアタックしたのである。
ここで開けられてしまうと、まずい・・・すぐさまペダルに力を込めてそのすぐ後ろについた。2台は猛烈なスピードで最後のスプリントポイントに入っていった。
こういう場合、後ろについている方が有利である。すっと右に出てもがく。これでもかという感じでクランクを回す。
ほとんど横並び・・・頭一つ抜けた・・・頂上が目前である。しかし、ここから最後の巻き返しにあって、競り負けてしまった。
まあ、いつもこんな感じである。この笹仁田峠でのミニ・バトルは、「デザート」のようなもの。「お口直し」であり、「別腹」であり、そして「〆」である。
この「デザート」を美味しくいただくと、帰り道で時折胸を突く「爆走願望」は満たされるのである。
幾つかの峠を越えてきて、最後の最後で短いとはいえ体に高負荷をかけて上りでのスプリント勝負・・・これが楽しいと感じる私はやはり・・・変態・・・であろうか。
2013/7/28
2691:オーバーホール
ORBEA ONIXは私の「苦難の友」となってから2年以上が経過した。その間、二人は苦楽を共にした。もちろん快楽も共にしたので「苦難の友」であると同時に「快楽の友」でもある。
2年が経過したので、OREBEA ONIXにはバイクルプラザで2回目のオーバーホールを受けさせた。普段の清掃は、手の届く範囲に限られる。なので、分解・清掃・組立・調整といった行程が丁寧に行われるオーバーホールは1年に1回ほどの割合で受けると安心である。ワイヤー、ブレーキシュー、バーテープなどの消耗品も新しいものに交換してもらった。
すっかりリフレッシュしたONIXに乗って今日は、バイクルプラザR.T.のロングライドに出かけた。今日の目的地は「正丸峠」。往復距離は100kmちょっと・・・先週走った距離の半分である。しかし、幾つかの峠でもがくことになるので、疲労度は高いはず。
バイクルプラザから旧青梅街道に出るまでには、多摩湖まで繋がっている遊歩道を通る。遊歩道ではウォーキングやジョギングをする人々や犬の散歩をしている人が多いので気をつけながら走る必要がある。さらにところどころ、一般道と交差している手前では車止めがあり、ここを通過するときにも注意が必要である。
今日はメンバーの一人がこの車止めにペダルをひっかけてしまい転倒してしまった。転倒時の衝撃によりタイヤのチューブがずれたのか、転倒後「バ〜ン!」という爆音とともに前タイヤがパンクした。
スタート早々にトラブルに見舞われたが、滅入ることなく、トレインは進んだ。旧青梅街道、岩蔵街道を走り抜け、飯能方面へ進んだ。
名栗川沿いを走っていると、川辺ではバーベキューや川遊びを楽しんでいる家族連れが沢山いた。その様子をうらやましそうに眺めながら、クランクを回し続けた。
そうこうするうちに山伏峠の上り口に着いた。普段は山伏峠を上り切ったところで止まり、メンバーが揃ったところで隊列を組んで下り、正丸峠の上りを上る。しかし、今日は正丸峠の頂上まで一気に走ることとなった。
山伏峠の上りは4kmちょっと、そこから少し下り、正丸峠の上りが1kmほど。少しペース配分を考えて走らないと、後半失速してしまう可能性が高い。
上り始めて2kmほどはゆったりとしたペースで進んだ。2kmを過ぎたあたりからペースが上がり始める。3kmほど上ったあたりから心拍が厳しい状況に陥った。ペースがなかなか上がらない。
山伏峠の頂上でタイマーを確認した。18分ちょうどくらいであった。少しゆっくりめのペースである。ここから少し下る。
下りで脚を休めることができた。下り終わって正丸峠の上りへ向かって曲がった。ここからペースアップした。いつものように呼吸が荒々しくなる。
正丸峠の上りは斜度は厳しくないが、路面状況は荒れていた。そこを上り続けた。ペースアップすると当然負荷は上がる。心拍も脚の筋肉も厳しい状態であるがどうにかこうにかだれることなく上った。
見慣れた峠の茶屋が見えてきた。ようやく上り終わり、消耗しきった体を休めるためハンドルに体をもたれかけた。正丸峠の頂上は風が吹き抜けていた。空はすっかりと晴れていた。
2年が経過したので、OREBEA ONIXにはバイクルプラザで2回目のオーバーホールを受けさせた。普段の清掃は、手の届く範囲に限られる。なので、分解・清掃・組立・調整といった行程が丁寧に行われるオーバーホールは1年に1回ほどの割合で受けると安心である。ワイヤー、ブレーキシュー、バーテープなどの消耗品も新しいものに交換してもらった。
すっかりリフレッシュしたONIXに乗って今日は、バイクルプラザR.T.のロングライドに出かけた。今日の目的地は「正丸峠」。往復距離は100kmちょっと・・・先週走った距離の半分である。しかし、幾つかの峠でもがくことになるので、疲労度は高いはず。
バイクルプラザから旧青梅街道に出るまでには、多摩湖まで繋がっている遊歩道を通る。遊歩道ではウォーキングやジョギングをする人々や犬の散歩をしている人が多いので気をつけながら走る必要がある。さらにところどころ、一般道と交差している手前では車止めがあり、ここを通過するときにも注意が必要である。
今日はメンバーの一人がこの車止めにペダルをひっかけてしまい転倒してしまった。転倒時の衝撃によりタイヤのチューブがずれたのか、転倒後「バ〜ン!」という爆音とともに前タイヤがパンクした。
スタート早々にトラブルに見舞われたが、滅入ることなく、トレインは進んだ。旧青梅街道、岩蔵街道を走り抜け、飯能方面へ進んだ。
名栗川沿いを走っていると、川辺ではバーベキューや川遊びを楽しんでいる家族連れが沢山いた。その様子をうらやましそうに眺めながら、クランクを回し続けた。
そうこうするうちに山伏峠の上り口に着いた。普段は山伏峠を上り切ったところで止まり、メンバーが揃ったところで隊列を組んで下り、正丸峠の上りを上る。しかし、今日は正丸峠の頂上まで一気に走ることとなった。
山伏峠の上りは4kmちょっと、そこから少し下り、正丸峠の上りが1kmほど。少しペース配分を考えて走らないと、後半失速してしまう可能性が高い。
上り始めて2kmほどはゆったりとしたペースで進んだ。2kmを過ぎたあたりからペースが上がり始める。3kmほど上ったあたりから心拍が厳しい状況に陥った。ペースがなかなか上がらない。
山伏峠の頂上でタイマーを確認した。18分ちょうどくらいであった。少しゆっくりめのペースである。ここから少し下る。
下りで脚を休めることができた。下り終わって正丸峠の上りへ向かって曲がった。ここからペースアップした。いつものように呼吸が荒々しくなる。
正丸峠の上りは斜度は厳しくないが、路面状況は荒れていた。そこを上り続けた。ペースアップすると当然負荷は上がる。心拍も脚の筋肉も厳しい状態であるがどうにかこうにかだれることなく上った。
見慣れた峠の茶屋が見えてきた。ようやく上り終わり、消耗しきった体を休めるためハンドルに体をもたれかけた。正丸峠の頂上は風が吹き抜けていた。空はすっかりと晴れていた。

2013/7/27
2690:入道雲
鶴ヶ島ゴルフ倶楽部に着いたのは6時半頃であった。スタートは7時。天気予報はあまり良くなかったが、朝のうちは空は比較的明るかった。
ここは27ホールある。西・南・東とコースが三つある。西コースのスタートである。カートに乗り込み、スタート地点に向かった。
まずは朝一のティーショット・・・これが今一つであった。ボールは左方向へ。斜面からの第2打は、グリーン手前までどうにか運んだ。スリーオン・ツーパットのボギーであった。まあ、普通というかいつものような立ち上がりである。
ドライバーショットはやはりぶれ気味であった。それをアイアンでどうにか修正していって、やっとボギーでまとめるという感じのホールが続いた。
パーが先に来るかダブルボギーが先に来るか・・・そう思われたが、ダブルボギーが先に来てしまった。するとリズムは下降曲線を描きだす。パッティングでも入れごろ外しごろはことごとく外し、なかなかパーが来ない。
やっと、ショートでパーを一つとったが、その後のロングで再びダブルボギーを叩き、前半は「46」。悪くもないが良くもない。そんな感じで前半を終了した。
天気のほうは時折雲がかかり、崩れてくるかと思わせる時間帯もあったが、結局その雲は空全体を覆うことはなかった。昼食休憩後、後半の南コースに向かってカートを走らせる頃には、太陽がしっかりと顔を出し、気温がぐんと上がった。
午後は午前中よりも悲惨な結果が待っていた。OBが二発出てしまった。OBが出たホールはトリプルボギー。それ以外にもワンペナ一つに、池ポチャ一つ。トラブル続出である。
後半は「50」と撃沈・・・さすがにOB二発はきつい。二発の魚雷を横っ腹にくらった駆逐艦のように、船首を上にして海中に沈んでいった。
今年8回目のラウンドはこうして終わった。ゴルフ浮上の光明はまだまだ見えてこない。なにかしらのきっかけが欲しいところ。それは意外と些細なことかもしれないのだが・・・
帰りの車の窓からは空に向かって勢いよく上っていく入道雲が見えた。夏の雲である。「夕立があるかな・・・」そう思った。「激しい夕立が降って、いろんなものを流し去ってほしい・・・」そんな気分であった。
ここは27ホールある。西・南・東とコースが三つある。西コースのスタートである。カートに乗り込み、スタート地点に向かった。
まずは朝一のティーショット・・・これが今一つであった。ボールは左方向へ。斜面からの第2打は、グリーン手前までどうにか運んだ。スリーオン・ツーパットのボギーであった。まあ、普通というかいつものような立ち上がりである。
ドライバーショットはやはりぶれ気味であった。それをアイアンでどうにか修正していって、やっとボギーでまとめるという感じのホールが続いた。
パーが先に来るかダブルボギーが先に来るか・・・そう思われたが、ダブルボギーが先に来てしまった。するとリズムは下降曲線を描きだす。パッティングでも入れごろ外しごろはことごとく外し、なかなかパーが来ない。
やっと、ショートでパーを一つとったが、その後のロングで再びダブルボギーを叩き、前半は「46」。悪くもないが良くもない。そんな感じで前半を終了した。
天気のほうは時折雲がかかり、崩れてくるかと思わせる時間帯もあったが、結局その雲は空全体を覆うことはなかった。昼食休憩後、後半の南コースに向かってカートを走らせる頃には、太陽がしっかりと顔を出し、気温がぐんと上がった。
午後は午前中よりも悲惨な結果が待っていた。OBが二発出てしまった。OBが出たホールはトリプルボギー。それ以外にもワンペナ一つに、池ポチャ一つ。トラブル続出である。
後半は「50」と撃沈・・・さすがにOB二発はきつい。二発の魚雷を横っ腹にくらった駆逐艦のように、船首を上にして海中に沈んでいった。
今年8回目のラウンドはこうして終わった。ゴルフ浮上の光明はまだまだ見えてこない。なにかしらのきっかけが欲しいところ。それは意外と些細なことかもしれないのだが・・・
帰りの車の窓からは空に向かって勢いよく上っていく入道雲が見えた。夏の雲である。「夕立があるかな・・・」そう思った。「激しい夕立が降って、いろんなものを流し去ってほしい・・・」そんな気分であった。

2013/7/26
2689:萌芽
自宅のそばには自然が多い。木々が多く茂っている。これからの時期はセミが鳴く。今のところアブラゼミはまだ鳴いていない。ミンミンンゼミの鳴き声もまだ聞いていない。
この時期に鳴くのは「ニイニイゼミ」である。抑揚のない一定のノイズのような音で鳴く。「ツクツクボウシ」や「ヒグラシ」のような情緒は全く感じさせない鳴き方である。
この「ニイニイゼミ」が我が家の周囲でも鳴き始める時期になった。2階のリスニングルームは防音工事が全くなされていない。
なので、窓を閉めきっていても外からの音が結構入ってくる。セミの鳴き声も入ってくる。この「ニイニイゼミ」の音がリスニングルームに侵入してくることは、精神衛生上とてもよろしくない。
「QUAD ESL989からノイズが出たのか・・・」と心配してしまうからである。実にその音が似ているのである。「ジジジジジジジ〜」と抑揚なく続くその鳴き声が、あの実にいやなノイズの音を連想させる。
昨年は一度ノイズが出始めた。幸い保証期間内であったので、無償で補修してもらった。もう保証期間は過ぎ去ってしまった。今度、ノイズが出たら有償での補修となる。
1台のESL989は六つのエレメントから構成されている。二つの中高域エレメントと四つの低域エレメントという構成である。
ノイズが出やすいのは低域エレメント。全てからノイズが出ることはなく、どれか一つのエレメントからノイズが出ることが多いようである。
もしノイズが出たら、そのエレメントのみを交換してもらうようにしないと、補修費が莫大になる。「どうせですから、全てのエレメントを交換しましょう・・・」と持ちかけられても「いえ、結構です。ノイズが出たエレメントのみ交換してください・・・」ときっぱりと主張する必要がある。でないと、その出費は、新たなスピーカーに買い換えたくなってしまうような金額になるのである。
今日もひやっとした。左のESL989からノイズが出ているような気がしたのである。「ジジジジジ〜」と、かすかではあるがノイジーな連続音がしていたのである。
「あっ・・・出たか・・・」と思ったが、「いや、待てよ・・・セミかもしれないぞ・・・ニイニイゼミの鳴き声はノイズに似ているからな・・・」そう思って。ESL989に耳を直接当ててみた。
「サー・・・」というかすかなノイズは聞こえるが、大きくはない。背後の窓を開けてみた。「ニイニイゼミ」の声がはっきりと聞こえた。
「やっぱり、セミか・・・」そう思って、窓を閉めた。念のためもう一度ESL989に耳を当ててみた。やはり「サー・・・」というノイズがかすかに流れている。まだそれほど大きな音ではない。「ノイズの萌芽」のようなものである。
「これが徐々に大きくなってくるのであろうか・・・なにかしら嫌な予感が・・・」不安な気持で、ヘンデルを聴いた。
まあ、とりあえず目をつぶろう・・・あるいは耳をつぶろう・・・その正体が何であれ、なるようにしかならない・・・なったらなったらで諦めるしかない・・・そう、このESL989と長く付き合うためには、ある程度の諦めが要求されるのである。
この時期に鳴くのは「ニイニイゼミ」である。抑揚のない一定のノイズのような音で鳴く。「ツクツクボウシ」や「ヒグラシ」のような情緒は全く感じさせない鳴き方である。
この「ニイニイゼミ」が我が家の周囲でも鳴き始める時期になった。2階のリスニングルームは防音工事が全くなされていない。
なので、窓を閉めきっていても外からの音が結構入ってくる。セミの鳴き声も入ってくる。この「ニイニイゼミ」の音がリスニングルームに侵入してくることは、精神衛生上とてもよろしくない。
「QUAD ESL989からノイズが出たのか・・・」と心配してしまうからである。実にその音が似ているのである。「ジジジジジジジ〜」と抑揚なく続くその鳴き声が、あの実にいやなノイズの音を連想させる。
昨年は一度ノイズが出始めた。幸い保証期間内であったので、無償で補修してもらった。もう保証期間は過ぎ去ってしまった。今度、ノイズが出たら有償での補修となる。
1台のESL989は六つのエレメントから構成されている。二つの中高域エレメントと四つの低域エレメントという構成である。
ノイズが出やすいのは低域エレメント。全てからノイズが出ることはなく、どれか一つのエレメントからノイズが出ることが多いようである。
もしノイズが出たら、そのエレメントのみを交換してもらうようにしないと、補修費が莫大になる。「どうせですから、全てのエレメントを交換しましょう・・・」と持ちかけられても「いえ、結構です。ノイズが出たエレメントのみ交換してください・・・」ときっぱりと主張する必要がある。でないと、その出費は、新たなスピーカーに買い換えたくなってしまうような金額になるのである。
今日もひやっとした。左のESL989からノイズが出ているような気がしたのである。「ジジジジジ〜」と、かすかではあるがノイジーな連続音がしていたのである。
「あっ・・・出たか・・・」と思ったが、「いや、待てよ・・・セミかもしれないぞ・・・ニイニイゼミの鳴き声はノイズに似ているからな・・・」そう思って。ESL989に耳を直接当ててみた。
「サー・・・」というかすかなノイズは聞こえるが、大きくはない。背後の窓を開けてみた。「ニイニイゼミ」の声がはっきりと聞こえた。
「やっぱり、セミか・・・」そう思って、窓を閉めた。念のためもう一度ESL989に耳を当ててみた。やはり「サー・・・」というノイズがかすかに流れている。まだそれほど大きな音ではない。「ノイズの萌芽」のようなものである。
「これが徐々に大きくなってくるのであろうか・・・なにかしら嫌な予感が・・・」不安な気持で、ヘンデルを聴いた。
まあ、とりあえず目をつぶろう・・・あるいは耳をつぶろう・・・その正体が何であれ、なるようにしかならない・・・なったらなったらで諦めるしかない・・・そう、このESL989と長く付き合うためには、ある程度の諦めが要求されるのである。
2013/7/25
2688:キャディバッグ
スクールが終わって、休憩コーナーに向かう途中で、私はクラブハウス内にあるショップを覗いた。
「何か買うんですか?」
「寧々ちゃん」が訊いてきた。
「これ、見てくださいよ・・・チャックのところ・・・壊れちゃったんです。ほら、ちゃんと閉まらないでしょう。」
私は現在使っているキャディバッグのカバーを見せた。ファスナー部分が壊れてしまって、閉まらなくなっているのである。
それを見て、「寧々ちゃん」は、言った。
「これは、直りませんね・・・買い替えないとだめじゃないですか・・・選んであげましょうか?」
クラブハウス内にあるショップには7個ほどキャディバッグが展示してあった。NIKEが3種類、TAILORMADEが2種類、adidasが2種類であった。
価格がそれほど変わらない。1万5千円から2万円までの間に収まっている。
「これなんて、良いんじゃないですか・・・色使いが鮮やかで・・・」
「寧々ちゃん」が示したのはNIKEのキャディバッグ。地の色は黒。そこに黄色のラインが印象的に配置されている。渋さと鮮やかさが同居したデザインである。
「良いですね・・・これにしましょう・・・」
大きなショップと違って選択肢が限られているので、早々に決めた。会計を済ませ、現在のキャディバッグからクラブなどを新たに購入したNIKEのキャディバッグに移した。古いキャディバッグは、ショップで処分してくれるとのことであった。
真新しいキャディバッグを持って休憩コーナーへ移動した。今日はNさんが欠席であったので、「寧々ちゃん」と二人で休憩コーナーで座ってアイスコーヒーを飲んだ。
「この黄色のラインが効いていますよね・・・これがシルバーだったら渋すぎ、蛍光色っぽい黄色だから、鮮やかな感じがするんですよ・・・しかも、使い方がだらっとしていない。ポイントを押さえた使い方ですよね・・・」
彼女は、自分が選んだ私の新たなキャディバッグを眺めながら、褒めた。
「この黄色のラインの使い方は、節度がありますね・・・車もクロームの使い方が上手いメーカーとだらっとっしているメーカーがあるじゃないですか・・・それと同じ感じでしょうか・・・きりっとした表情を見せるのか、だらっとしてしまうのか、それは微妙な配置のセンスのが決め手となるんでしょうね・・・Mitoは上手くクロームを使っていますよね・・・ドアノブやフロントライトやテールライトの周囲にセンス良く配置してあって、さすがイタリア車という感じですね・・・」
「そうそう、ああいうセンスってやっぱり凄いなって思いますよね・・・車のクロームとキャディバッグの蛍光ライン・・・そう言われてみれば共通するものがあるのかもしれませんね・・・」
「そう言えば、Mitoの調子はどうですか・・・以前サスペンションの具合が悪いって言ってましたよね・・・」
「そうそう、どうしようか迷ったんです。でも、修理して乗り続けることにしました。買換えも考えたんですけど、どうしてもMitoに換わるものが無くて・・・」
「そうですか・・・賢明な選択だと思いますよ・・・Giuliettaは少し薄くなるようなところがありますからね・・・」
10分ほど休憩コーナーで過ごしたであろうか・・・汗はスッと引いていった。とりとめのない話をしてから、二人は駐車場へ向かった。新しいキャディバッグは少し軽く感じた。
「何か買うんですか?」
「寧々ちゃん」が訊いてきた。
「これ、見てくださいよ・・・チャックのところ・・・壊れちゃったんです。ほら、ちゃんと閉まらないでしょう。」
私は現在使っているキャディバッグのカバーを見せた。ファスナー部分が壊れてしまって、閉まらなくなっているのである。
それを見て、「寧々ちゃん」は、言った。
「これは、直りませんね・・・買い替えないとだめじゃないですか・・・選んであげましょうか?」
クラブハウス内にあるショップには7個ほどキャディバッグが展示してあった。NIKEが3種類、TAILORMADEが2種類、adidasが2種類であった。
価格がそれほど変わらない。1万5千円から2万円までの間に収まっている。
「これなんて、良いんじゃないですか・・・色使いが鮮やかで・・・」
「寧々ちゃん」が示したのはNIKEのキャディバッグ。地の色は黒。そこに黄色のラインが印象的に配置されている。渋さと鮮やかさが同居したデザインである。
「良いですね・・・これにしましょう・・・」
大きなショップと違って選択肢が限られているので、早々に決めた。会計を済ませ、現在のキャディバッグからクラブなどを新たに購入したNIKEのキャディバッグに移した。古いキャディバッグは、ショップで処分してくれるとのことであった。
真新しいキャディバッグを持って休憩コーナーへ移動した。今日はNさんが欠席であったので、「寧々ちゃん」と二人で休憩コーナーで座ってアイスコーヒーを飲んだ。
「この黄色のラインが効いていますよね・・・これがシルバーだったら渋すぎ、蛍光色っぽい黄色だから、鮮やかな感じがするんですよ・・・しかも、使い方がだらっとしていない。ポイントを押さえた使い方ですよね・・・」
彼女は、自分が選んだ私の新たなキャディバッグを眺めながら、褒めた。
「この黄色のラインの使い方は、節度がありますね・・・車もクロームの使い方が上手いメーカーとだらっとっしているメーカーがあるじゃないですか・・・それと同じ感じでしょうか・・・きりっとした表情を見せるのか、だらっとしてしまうのか、それは微妙な配置のセンスのが決め手となるんでしょうね・・・Mitoは上手くクロームを使っていますよね・・・ドアノブやフロントライトやテールライトの周囲にセンス良く配置してあって、さすがイタリア車という感じですね・・・」
「そうそう、ああいうセンスってやっぱり凄いなって思いますよね・・・車のクロームとキャディバッグの蛍光ライン・・・そう言われてみれば共通するものがあるのかもしれませんね・・・」
「そう言えば、Mitoの調子はどうですか・・・以前サスペンションの具合が悪いって言ってましたよね・・・」
「そうそう、どうしようか迷ったんです。でも、修理して乗り続けることにしました。買換えも考えたんですけど、どうしてもMitoに換わるものが無くて・・・」
「そうですか・・・賢明な選択だと思いますよ・・・Giuliettaは少し薄くなるようなところがありますからね・・・」
10分ほど休憩コーナーで過ごしたであろうか・・・汗はスッと引いていった。とりとめのない話をしてから、二人は駐車場へ向かった。新しいキャディバッグは少し軽く感じた。
2013/7/24
2687:アドバイス
「腕を使いすぎていますね・・・特に切り返しの時に。トップまできたら、そのまま腕は固定するような気持を持って、体の回転のみでクラブを降ろしてくる感覚でダウンスウィングすると、方向性が安定するはずです・・・」
鈴木プロは、そうアドバイスをくれた。どうやら、腕の力でクラブを降ろしてきてしまう悪い癖がまた出てきてしまっていたようである。
そうアドバイスを受けたので、トップまで来たら腕を一切動かさない気持で、飛球方向に対してほぼ直角に捻った上体を回転させてクラブを腕ごと降ろしてくるイメージを持って、ダウンスウィングをしてみた。
上体の回転がスムースにいくと、つかまりの良いボールがまっすぐに飛んでいく。もちろん全て上手くいくわけではないが、この意識を持って打つと方向性が少しばかり安定するようである。
「そうか・・・腕の使いすぎか・・・体全体で打つという意識が希薄になっていたのであろう・・・テニスを長くやっているので、どうしても右腕主導でスウィングしてしまう癖が出やすいんだろうな・・・」
そんなことをぼんやりと考えながら、今日のゴルフスクールを過ごした。7時を過ぎても雨はパラパラと降っていた。なんだか、梅雨のような天気である。気温はこの時期としては低めである。湿度は高い。じとっとしていて、1時間半のスクールを終える頃には、しっかりと汗をかいていた。
今年に入ってのラウンド数は低迷気味。月に1回程度しかラウンドしていない。ラウンドの予定が入っていないと練習にも熱が入らないもの。週に1回のスクールも、毎回出席というわけにはいかず、しばらくクラブを握らないということも珍しくなかった。そのため当然スコアも低迷気味。
今日は鈴木プロから良いアドバイスをもらった。ゴルフのスウィングというものは、調子の良い時は何も考えずに振っても、結果が良い。しかし、大概時間が経過すると調子を落とす。調子が悪くなるとあれこれ考える。しかし、考えても抜け出せない。ますます蟻地獄に嵌まりこんでしまうことが多い。
こういうときはレッスンプロに見てもらうのが手っ取り早い。私は数年前から鈴木プロのゴルフスクールに通っているので、時折その時の状況を説明してじっくりとみてもらう。
「どうも、左に引っ掛けることが多いんです・・・時にドライバーとフェアウェイウッドですね・・・左に引っ掛けて林の中、そこからは出すだけ・・・なんてことばかりで段々集中力が切れてきてしまうんです・・・」
今日はそう相談した。そしてアドバイスをもらった。
「まあ、でも大概の人は腕に頼ってしまいますよ・・・ティーグランドに立つと、練習場で打っている時とは気持のもち方が変わってしまいますからね・・・緊張した時ほど腕に力が入りやすいので、気をつける必要があるんです・・・」
今日のスクールの参加者は5名であった。鈴木プロは順繰りにスクール生をみてまわって、アドバイスする。
「じゃあ、その点に気をつけて練習してみてください。トップで腕は固定して、それから先は一切腕を使わない気持で・・・」
そう言って鈴木プロは私の背後の打席で練習している「寧々ちゃん」のほうへ移動していった。
鈴木プロは、そうアドバイスをくれた。どうやら、腕の力でクラブを降ろしてきてしまう悪い癖がまた出てきてしまっていたようである。
そうアドバイスを受けたので、トップまで来たら腕を一切動かさない気持で、飛球方向に対してほぼ直角に捻った上体を回転させてクラブを腕ごと降ろしてくるイメージを持って、ダウンスウィングをしてみた。
上体の回転がスムースにいくと、つかまりの良いボールがまっすぐに飛んでいく。もちろん全て上手くいくわけではないが、この意識を持って打つと方向性が少しばかり安定するようである。
「そうか・・・腕の使いすぎか・・・体全体で打つという意識が希薄になっていたのであろう・・・テニスを長くやっているので、どうしても右腕主導でスウィングしてしまう癖が出やすいんだろうな・・・」
そんなことをぼんやりと考えながら、今日のゴルフスクールを過ごした。7時を過ぎても雨はパラパラと降っていた。なんだか、梅雨のような天気である。気温はこの時期としては低めである。湿度は高い。じとっとしていて、1時間半のスクールを終える頃には、しっかりと汗をかいていた。
今年に入ってのラウンド数は低迷気味。月に1回程度しかラウンドしていない。ラウンドの予定が入っていないと練習にも熱が入らないもの。週に1回のスクールも、毎回出席というわけにはいかず、しばらくクラブを握らないということも珍しくなかった。そのため当然スコアも低迷気味。
今日は鈴木プロから良いアドバイスをもらった。ゴルフのスウィングというものは、調子の良い時は何も考えずに振っても、結果が良い。しかし、大概時間が経過すると調子を落とす。調子が悪くなるとあれこれ考える。しかし、考えても抜け出せない。ますます蟻地獄に嵌まりこんでしまうことが多い。
こういうときはレッスンプロに見てもらうのが手っ取り早い。私は数年前から鈴木プロのゴルフスクールに通っているので、時折その時の状況を説明してじっくりとみてもらう。
「どうも、左に引っ掛けることが多いんです・・・時にドライバーとフェアウェイウッドですね・・・左に引っ掛けて林の中、そこからは出すだけ・・・なんてことばかりで段々集中力が切れてきてしまうんです・・・」
今日はそう相談した。そしてアドバイスをもらった。
「まあ、でも大概の人は腕に頼ってしまいますよ・・・ティーグランドに立つと、練習場で打っている時とは気持のもち方が変わってしまいますからね・・・緊張した時ほど腕に力が入りやすいので、気をつける必要があるんです・・・」
今日のスクールの参加者は5名であった。鈴木プロは順繰りにスクール生をみてまわって、アドバイスする。
「じゃあ、その点に気をつけて練習してみてください。トップで腕は固定して、それから先は一切腕を使わない気持で・・・」
そう言って鈴木プロは私の背後の打席で練習している「寧々ちゃん」のほうへ移動していった。
2013/7/23
2686:北甲斐亭

中央高速の須玉インターを降りて、国道141号線を長野方面へ走る。目的地は野辺山高原。ここに2ケ月に1回訪れる顧問先がある。
途中清里を通りぬける。バブル経済の時には「清里」は観光地のブランドとして華やかなイメージを持たれていたが、現在はとても寂れている。この国道沿いにもレストランや土産屋の残骸が幾つか点在している。
仕事は午前中で終わる。帰り際ちょうど昼時になるので、いつもこの国道沿いの蕎麦屋さんに寄る。残念ながら「ここは・・・」」と感銘を受けるようなお店はない。
「いまひとつかな・・・」という気持ちで車に乗り込むことが多い。蕎麦屋さんの数は結構ある。野辺山高原から須玉インターまでだいたい車で30分ほど。その間この国道に面した蕎麦屋さんだけでも10件ほどある。しかし、どうも「当り」がない。
今日は国道には面していないが国道に看板が出ていて、前から気になっていた「北甲斐亭」に行ってみることにした。
国道141号から脇道に入る感じで左折して、山道をうねうね曲がりながら進んだ。途中「大滝」という観光ポイントがあった。車からはその滝は見えなかったが、水が流れ落ちる大き音がしていた。駐車場もあり、そこに車を止めて徒歩で降りていけば滝が見えるのであろうが、時間の余裕もないのでパスした。
その「大滝」を過ぎて少し行った先に「北甲斐亭」はあった。敷地が広い。駐車場も充分な広さが確保されている。
店は木造の平屋建。きれいな建物である。店内は、広々としていて清潔感が漂う。3名の女性が店を切り盛りしていた。
メニューを見て、「山菜天ざるそば」(1,100円)を注文した。それほど待たなかった。10分程でテーブルにはボリューム満点の山菜天ぷらが付いた蕎麦が到着した。!
数種類の山菜の他、ナス、カボチャ、さつまいものてんぷらが・・・カラっと揚がっていて、美味であった。
蕎麦のほうもしっかりとボリュームがある。その味わいは、どこか懐かしいというか、親しみやすさを感じさせるもの。
コシはまずまず、太さに結構ばらつきがあり手作り感がある。どことなく田舎の親戚の家を訪れて、「まあ、食べていきなさい・・・」という感じで出されたお蕎麦・・・といった雰囲気。
極めた感じはないけれど、ほっとする安心感がある。店内には冷房はない。窓からは川と木々の間を抜けてきた風が入ってきて快適である。
ボリューム満点の天ぷらとどこか優しげな味わいの蕎麦とでお腹は十二分に満たされた。周囲の穏やかな風景と爽やかな風が、心も満たしてくれる。心休まるお店である。
2013/7/22
2685:変態
トンネルを抜けた。そして、勢いよく下っていった。山中湖周辺にはテニスコートやサッカーコートが点在していた。
山中湖と言えば夏合宿・・・そういえば、大学生の頃軟派なテニスサークルに所属していた私は、夏休みには毎年のように山中湖に来ていた。
この涼しく、自然あふれる環境のもとテニスボールと女子学生のお尻を追いかけていた。もう30年も前の話である。しかし、周囲の雰囲気は30年前と何ら変わらないような気がした。
山中湖周辺を走り抜け、一行は河口湖方面へ向かった。河口湖へは山中湖からさらに下っていく。ということは帰りは上りということになる。頭の中で「つまりは、行きは良い良い、帰りは恐いということか・・・」と考えた。
河口湖まで下ってくると気温がぐんと上がった。山中湖周辺は涼やかであったのに、河口湖付近はしっかりと夏の気温となっていた。さらに太陽もその顔を出すようになり、その熱視線をめいっぱい送り始めた。
河口湖周辺を10台のロードバイクのトレインは走った。そして、一つの目的地へ向かうことになった。それは「ききょうや」である。「桔梗信玄生プリン」を食べに行こうということとなったのである。
「桔梗信玄生プリン」は「ききょうや」の人気商品。「フレッシュな生クリームを使い、きな粉の香りただようコクのあるとろけるプリンです。桔梗信玄餅でおなじみのミネラル豊富なこだわりの黒蜜はお好みの量でお召し上がりください。」と商品の説明書には書いてある。
河口湖のほど近いところに「ききょうや」はあった。立派な店舗である。冷房の効いた店内に入ると「信玄餅」をはじめ、様々な和菓子が売られていた。そのなかに「桔梗信玄生プリン」はあった。私はそのプリンと「桔梗信玄餅アイス」を購入した。

この「桔梗信玄生プリン」は濃厚で滑らかな味わい。「桔梗信玄餅アイス」は爽やかでところどこに入っている餅の食感がなかなかナイスな味わいであった。
しばし、まったりとした時間を過ごしたが、これから再び100kmほどの道をロードバイクで走らなければならない。その事実を改めて認識したうえで、10台のロードバイクは帰路についた。
陽光と高い気温、車が渋滞気味に並んだ山中湖方面へ向かう上り基調の道・・・そういったものものが、既に100km以上を走ってきたメンバーの体力をさらに奪っていった。
山中湖を過ぎると山伏峠の上り返しが待ち構えていた。勢いよく下ってきた道を上った。ここを上りきれば後は下りである。その思いを心の糧として上りきった。
山伏トンネルを逆方向から走り抜け下りに入った。ここからは偉大なる重力の働きにより加速がついた。風を切って走った。
いや、「走った」のではなく、落ちていく感じであろうか・・・「トイ・ストーリー」のなかで「バグ」が言い放った「飛んでいるのではない・・・落ちているだけさ、かっこつけて・・・」というセリフが頭の中に浮かんだ。そんな感じでトレインは「落ちて」いった。
そして街中に戻ってきた。もう下りの援助はない。野猿街道を走る頃にはもう夕刻の時間帯である。多摩川サイクリングコースを抜けて、府中街道に出た。
東大和方面へ向かう4名は、本隊から離れて府中街道を北上した。この4名は健脚メンバーが揃っていたので、結構なハイペースで走った。
途中から私が先頭を引いた。自宅まで残り10km弱。私の心の中ではふつふつととある欲望が渦巻いていた。
「爆走したい・・・」
その欲望は訳もなく私の心の奥深いところから力強く沸き上がってくる。トレインを組む3名のメンバーには少々迷惑かもしれないが・・・
「このメンバーなら大丈夫・・・きっと」
そう思って、グイッとクランクを回す脚に力を込めた。リアのギアをトップに入れた。スピードは上がった。そして、爆走した。
200km以上走ってからの爆走・・・私の脳みそはアドレナリンの海に浮かんだ。快感は脳から脳幹を伝って全身に及んだ。
「私は変態に違いない・・・きっとそうである・・・麻薬の快感に溺れる変態である。しかし、この快感は癖になる・・・」
そんなことをぼんやりと考えながら、クランクをガシガシと回し続けた。こんなふうにして長かった一日は幕を閉じた。
山中湖と言えば夏合宿・・・そういえば、大学生の頃軟派なテニスサークルに所属していた私は、夏休みには毎年のように山中湖に来ていた。
この涼しく、自然あふれる環境のもとテニスボールと女子学生のお尻を追いかけていた。もう30年も前の話である。しかし、周囲の雰囲気は30年前と何ら変わらないような気がした。
山中湖周辺を走り抜け、一行は河口湖方面へ向かった。河口湖へは山中湖からさらに下っていく。ということは帰りは上りということになる。頭の中で「つまりは、行きは良い良い、帰りは恐いということか・・・」と考えた。
河口湖まで下ってくると気温がぐんと上がった。山中湖周辺は涼やかであったのに、河口湖付近はしっかりと夏の気温となっていた。さらに太陽もその顔を出すようになり、その熱視線をめいっぱい送り始めた。
河口湖周辺を10台のロードバイクのトレインは走った。そして、一つの目的地へ向かうことになった。それは「ききょうや」である。「桔梗信玄生プリン」を食べに行こうということとなったのである。
「桔梗信玄生プリン」は「ききょうや」の人気商品。「フレッシュな生クリームを使い、きな粉の香りただようコクのあるとろけるプリンです。桔梗信玄餅でおなじみのミネラル豊富なこだわりの黒蜜はお好みの量でお召し上がりください。」と商品の説明書には書いてある。
河口湖のほど近いところに「ききょうや」はあった。立派な店舗である。冷房の効いた店内に入ると「信玄餅」をはじめ、様々な和菓子が売られていた。そのなかに「桔梗信玄生プリン」はあった。私はそのプリンと「桔梗信玄餅アイス」を購入した。

この「桔梗信玄生プリン」は濃厚で滑らかな味わい。「桔梗信玄餅アイス」は爽やかでところどこに入っている餅の食感がなかなかナイスな味わいであった。
しばし、まったりとした時間を過ごしたが、これから再び100kmほどの道をロードバイクで走らなければならない。その事実を改めて認識したうえで、10台のロードバイクは帰路についた。
陽光と高い気温、車が渋滞気味に並んだ山中湖方面へ向かう上り基調の道・・・そういったものものが、既に100km以上を走ってきたメンバーの体力をさらに奪っていった。
山中湖を過ぎると山伏峠の上り返しが待ち構えていた。勢いよく下ってきた道を上った。ここを上りきれば後は下りである。その思いを心の糧として上りきった。
山伏トンネルを逆方向から走り抜け下りに入った。ここからは偉大なる重力の働きにより加速がついた。風を切って走った。
いや、「走った」のではなく、落ちていく感じであろうか・・・「トイ・ストーリー」のなかで「バグ」が言い放った「飛んでいるのではない・・・落ちているだけさ、かっこつけて・・・」というセリフが頭の中に浮かんだ。そんな感じでトレインは「落ちて」いった。
そして街中に戻ってきた。もう下りの援助はない。野猿街道を走る頃にはもう夕刻の時間帯である。多摩川サイクリングコースを抜けて、府中街道に出た。
東大和方面へ向かう4名は、本隊から離れて府中街道を北上した。この4名は健脚メンバーが揃っていたので、結構なハイペースで走った。
途中から私が先頭を引いた。自宅まで残り10km弱。私の心の中ではふつふつととある欲望が渦巻いていた。
「爆走したい・・・」
その欲望は訳もなく私の心の奥深いところから力強く沸き上がってくる。トレインを組む3名のメンバーには少々迷惑かもしれないが・・・
「このメンバーなら大丈夫・・・きっと」
そう思って、グイッとクランクを回す脚に力を込めた。リアのギアをトップに入れた。スピードは上がった。そして、爆走した。
200km以上走ってからの爆走・・・私の脳みそはアドレナリンの海に浮かんだ。快感は脳から脳幹を伝って全身に及んだ。
「私は変態に違いない・・・きっとそうである・・・麻薬の快感に溺れる変態である。しかし、この快感は癖になる・・・」
そんなことをぼんやりと考えながら、クランクをガシガシと回し続けた。こんなふうにして長かった一日は幕を閉じた。