2013/3/31

2572:イメージトレーニング  

 「もしや・・・」と思って6時10分ごろベッドを這い出た。寝室の窓ガラスを開けた。「やっぱり駄目か・・・」細かい粒の雨が降っていた。路面は完全なウェット状態。「無理だな・・・」そう思ってまだ温もりの残っているベッドにもぐりこんだ。

 今日のチームでのロングライドは中止であった。昨晩確認した天気予報からすれば、予想の範囲内ではあるが、少々がっかりした。

 そこで今日は日頃おろそかになっている家族サービスに精を出した。午前中は日帰り温泉に家族を連れていった。家から車で10分程度のところにある「テルメ小川」である。一応天然温泉で、お湯はやや茶色い色をしている。今日は真冬並みの寒さに戻ったので、温泉は結構込んでいた。じっくりと温泉につかり体の芯から暖まった。

 帰り道、TSUTAYAによって「リング」を借りた。ハリウッド版のほうである。旧作であるのでレンタル料は100円。家で子供たちと一緒に観た。子供たちは観たことがないようであった。私は2回目である。妻はホラー系が大嫌いなので別の部屋に逃げていった。

 ホラー好きの二人の娘には比較的好評であった。日本版の方が恐いかもしれないが、ハリウッド版は予算が桁違い。やはり造り込みがしっかりとしている。

 夜には食事に連れて行って、とりあえずまずまずの父親を演じた。「夕食後はどうするか・・・ぐでっとするか・・・オーディオでクラシック音楽でも聴くか・・・」しばし考えた。

 「あと2ケ月でMt.富士ヒルクライムの本番である。ロングライドに行けなかったのであれば、何らかのトレーニングをすべきであろう・・・」

 「夜練か・・・実際にロードバイクに乗って、多摩湖堤防までの緩やかな坂を10往復なんてどうであろう・・・今は雨はほとんど止んでいるはず・・・」

 「それとも、ローラー台で本番をイメージしながら汗を流すか・・・目標タイムは1時間30分、距離は24km。1km、3分半のぺースで上がれれば1時間24分でゴールである。もちろんそんな速いペースでは実際には上がれないが、そのペースで上がっている自分をイメージしながらペダルを漕いでみるか・・・結構タフだろうな・・・」

 しばしの考慮の末、結局後者を選択した。3分半で1km、7分経ったら2km、そんな風にイメージしながら、ペースを極力変えないでクランクを回し続けた。

 20分もするとぽたぽたと汗が滴り落ちてくる。35分で10km・・・「本当にこのペースで上れれば良いだろうな・・・」そんなことを思った。この辺りまではそれほどしんどくはない。

 やはり想定走行距離が15〜19kmあたりがしんどい。20kmを超えてくると残りが少なくなって終わりが見えてくるのか、少し元気が出てくる。

 そして最後の1kmはラストスパートで締めくくり。想定走行距離24km・・・時間1時間24分・・・実際にはあり得ないタイムであるが、まあ、イメージトレーニングのようなものである。その辺はあまり深く考えないようにしよう。

 このイメージトレーニング兼フィジカルトレーニングを本番まで繰り返せば、目標タイムの1時間30分も夢ではない・・・はず。

 しかし、人間はできない言い訳を考え付くことに関しては天才的な才能も持っているものである。私も例外ではない。週に3回ローラー台でトレーニングするという決意も時折この天才的な思いつきによる見事な言い訳の前で切り崩されそうになる。どうにか踏み堪えなければ・・・

2013/3/30

2571:霧雨  

 今日は朝から冷たい霧雨が降っていた。桜はまだ満開状態をかろうじて維持している。天気さえよければ桜を愛でるために近くの都立公園へ家族と一緒に行きたいところであったが、これでは難しい。

 雨はごく弱いもので、風も吹いていなかったので、桜はそれほど散ってはいない。「明日の日曜日の天気はどうであろう・・・」と、テレビの天気予報を確認してみたが、今日よりもさらに寒くなり、しかも雨も時折降るという予報であった。お花見もそうであるが、チームでのロングライドも難しそうな感じである。

 昨晩はMt.富士ヒルクライムのエントリーの日であった。私は「FUNRIDE」の年間購読を申し込んでいたので1週間前の先行エントリーでエントリーできた。なので、はらはらすることはなかった。

 チームのメンバー間のみで行っているtwitterで確認したところ、ほとんどのメンバーが比較的スムースにエントリーできたようである。昨年はエントリーのためのシステムがフリーズしてしまい、時間切れになってしまうケースがあったが、今年はその辺は改善されたようである。

 Mt.富士ヒルクライムは、ヒルクライムレースとしては最もポピュラーなものである。富士スバルラインを使って、24kmの上り坂を上る。

 昨年はエントリーに失敗してしまったため、参加できなかった。今年、初めて参加する。富士スバルラインは普段の日でも自転車で上ることができる。自転車の通行料は200円である。

 チームの事前練習走行で一度、そして一人でも一度、このコースを上った。やはり24kmは長い。どちらも1時間40分ほどの時間を要した。後半に入ってくると、腰やお尻、そして背中に傷みが襲ってくる。心肺機能や脚の筋力以外にも、頑丈な体が必要なコースである。

 目標タイムは1時間30分である。1時間30分でこのコースを上れると、「まあ、そこそこ頑張ってますね・・・」という評価をもらえる。

 本番まで約2ケ月。モチベーションはこれから上がってくる。できれば明日はロングライドに参加したいところである。しかし、泣く子と地頭と雨には勝てないのがロードバイクである。

2013/3/29

2570:アルプス交響曲  

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 杉並公会堂の「大ホール」は、実質的には「中ホール」というべき広さである。2階席から眺める景色からしてもコンパクトである。

 そのため、音の響きという点においては、多少物足りなさを感じることがある。しかし、自宅から車で気軽に来ることができる距離にあるので、時折訪れる。席は大概、2階席を取る。

 今日の座席は2階席の後方の真ん中であった。全体を俯瞰するのにちょうどいいポジションである。

 今日のプログラムは前半がブルッフ「ヴァイオリン協奏曲 第1番」、後半がR.シュトラウス「アルプス交響曲」である。演奏は上岡敏之指揮日本フィルハーモニー交響楽団。ブルッフのヴァイオリン協奏曲のソリストは郷古廉。

 まずはブルッフのヴァイオリン協奏曲 第1番。これは日本ではとても人気のあるヴァイオリン協奏曲である。ロマンチックで甘い旋律は如何にも日本人好み。若々しく伸びやかな音楽の流れは本当に気持の良いものである。

 郷古廉は1993年12月生まれの19歳。若く才能豊かな演奏家である。彼はこの曲のロマンチックな旋律をスムースに描き抜く。変に拘泥することのない、滑らかなそのヴァイオリンの音色はこの曲にピッタリである。1682年製のストラディヴァリは、実に高貴な音色で、聴く者を魅了してくれた。

 休憩の後の後半はR.シュトラウスである。「アルプス交響曲」は彼の代表作の一つである。「交響曲」となっているが実質的には「交響詩」と呼ぶべき作品である。「夜」「夜明け」から始まり「登山」「森へ踏み入る」「小川に沿って歩く」といった具合にアルプスの山々の景観を、登山者の目を通して時系列的に描いていく。

 そこには登山者がいてアルプスの雄大な自然がある。人は登山という行為に伴い、目に映る山々の風景に感動し、その変化に富んだ気候を体験する。音楽は実に写実的であり、刻々と変化してゆく山の姿を丹念に描いていく。

 登山者の目を通して描かれる自然は雄大でエネルギーに溢れ、とても毅然としている。その存在感は登山者の存在をはるかに凌駕し、人間である登山者はその前では全く無力でしかない。

 この曲は、淡々とした時間の流れと、自然の厳然とした存在感がしっかりとクローズアップされる。その景観を前にして、人間はその全てを受容するのみの存在として描かれているように感じられる。

 「アルプス交響曲」を聴き終わると、私の心の中では「受容しなさい・・・全てを。身の回りに起こる全てを受容しなさい・・・」という言葉が響く。

 独特な味わい感に満ちた曲である。単なる風景描写のみに終わることがないのは、交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」を作曲した作曲家の作品であるからであろう・・・

 来月はサントリーホールの2階席でシベリウスの交響曲を聴く予定である。今から楽しみである。サントリーホールは響きが豊かでとても好きなホールの一つである。

2013/3/28

2569:CLX  

 現在の愛車であるORBEA ONIXを購入したのは、2011年4月16日であった。もうすぐ丸2年になる。ONIXとは定期的に長い距離を走り、ヒルクライムで汗を流す。頼れる相棒である。

 しかし、ONIXが私にとって初めてのロードバイクではない。その前にCOLNAGO CLXに乗っていた。CLXを購入したのはONIXを購入する3年前の2008年である。

 自宅のそばに多摩湖の周遊道路があり、そこでは多くの市民がジョギングやウォーキングそして、自転車に乗って汗を流していた。

 私は犬の散歩の時に歩くくらいで、それらの人々を眺めていた。そして、「せっかく、こんな環境の良いところに住んでいるんだから、何か運動でもするか・・・」そんなふうに漠然と思っていた。

 運動と言えば、月に2回程度のゴルフとテニスぐらいであった。「ジョギングやウォーキングは、続きそうにないな・・・自転車なら、案外続くかも・・・」そう思って購入したのがCLXであった。

 コンポーネントはshimano 105が着いていた。完成車で30万円を少し切るくらいの価格であった。黒に赤のラインが入った精悍ないでたちであった。

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 しかし、CLXに乗っていた頃は、ロードバイクは趣味と言えるような存在ではなかった。週に1回休みの日に、多摩湖の周遊道路を2周するのみであった。2週すると距離は25km。時間にすると1時間ほどであった。それでも走り終わると結構汗をかき、「良い運動になった・・・」と思ったものである。

 しかも、CLXに乗っていたころは、真冬はあまりにも辛く、1,2月の2ケ月は全くのお休み。CLXは玄関わきのサイクルハンガーにかけられたまま、ほこりをかぶっていた。

 「これじゃ、なんだかな・・・」という気持ちでいたところ、「3年たったからロードバイクを買い替えよう・・・そして、もっと長い距離も走ってみたい・・・」と思い立ち、ロードバイクをONIXに換え、そして購入した店が主催するバイクルプラザR.T.に入れてもらった。それが契機となり、新たな世界に入っていくこととなったのである。

 ロードバイクの世界にも中古市場というものがしっかりとあり、COLNAGO CLXは買取業者に10万円で買い取ってもらった。購入額の3分の1である。オーディオの中古市場よりも良心的な買取価格であった。

 CLXは3年たっても全然平気で買い替える必要はなかったのであるが、モチベーションを上げるのに買換えは結構効果があった。その点はオーディオと一緒かもしれない・・・

2013/3/27

2568:距離感  

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 吉祥寺にある北欧ビンテージ家具の専門店で購入したArne Vodderデザインのイージーチェアが今日自宅に届いた。

 そのイージーチェアを既存のものの前に縦に並べるように設置した。これでリスニングポジションが二つとなった。既存のポジションよりも1メートルほど前になる。それでもスピーカーからは6メートル以上離れている。

 既存のポジションでは2階席中ほど・・・このポジションで聴くと1階席の後方のイメージ。もちろん音量によっても変わるのであるが、1階席後方をイメージさせるには、音量は控えめ。ガツンガツンくる音量ではない。オーディオマニア的には「音が来ないね・・・」的な音量である。でも、1階席後方では音はがつがつしていないものである。

 バッハのバイオリン協奏曲第1番を聴いた。バイオリンはAkiko Suwanai。鮮烈さを伴った色彩感は感じられるが、きつく響くことはない。俯瞰する感覚で音楽を捉える事ができ、音楽との距離感が心地よい。

 続いてヴェルディのオペラからアリアを数曲・・・Erwin SchrottのBassbaritonは、オペラのドラマチックな展開を想像させるうねり感を効率良く表出する。それは全てを呑み込んで流し去るような大きなうねりとはならずに、身の丈にあったうねりとなり頭上をかすめる。

 最後はブルックナー。交響曲第4番の第1楽章・・・ヴァントの指揮によるベルリンフィルは音の配置・構成が職人芸的に適切で丁寧である。理にかなった構成美に一時酔う。

 スピーカー側からリスニングポイントを見ると、縦に連なったイージーチェアがベッドに挟まれるようにして並んでいる。

 そう、この部屋の本来の役割は寝室である。昨年我が家にやってきたESL989はしばらくの期間、1階の狭い部屋に閉じ込められていた。しかし、縦にしても斜めにしても、ESL989は息苦しそうであった。そこで、ESL989は広い空間を求めて2階のこの部屋に上がってきてしまった。

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 空間と距離・・・これはオーディオにとってとても重要な要素である。広ければ広いほど良いという単純なものではない。遠ければ遠いほど良いというものでも当然ない。しかし、自分が「こんな風にしたい・・・」とイメージしているものに近づけるためには、どうしてもある程度以上の空間と距離が必要なようであった。

2013/3/26

2567:角刈り  

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 ハーマンインターナショナルは3月1日、マークレビンソンのリファレンスプリアンプ「No52」を発表した。

 その写真をインターネットで見ての第一印象は、「随分、すっきりしたな・・・」というものであった。
 
 マークレビンソンはハイエンドオーディオブランドとしてはとても有名で日本でも人気が高い。その新たなフラッグシップであるので、当然注目度は高い。

 私のオーディオ仲間でもマークレビンソンのプリアンプを使用されている方は結構多い。従来のマークレビンソンのプリアンプのデザインは、どちらかというと女性的というか優雅な曲線を多用したものが多かった。
 
 現行モデルではNo326などにもその面影は残されている。しかし、このNo52は直線基調ですっきりとまとめている。シャープでクリーンな印象である。

 オーディ機器は性能や音質が第一であって、デザインは二の次・・・それは正当な考え方である。しかし、とても高価な機器である。デザインも素晴らしければなお良い。

 デザインの好みは人それぞれ、かならずしも嗜好は一致しない。私の個人的な好みから言わせていただくいと、No52のデザインは「あれ?」という感じであった。

 マークレビンソンというブランドに対して持っていた繊細でいて、大胆・・・極めた感じ
のデザインではなかったからである。

 私の友人で2年ほど前に古い時代のマークレビンソンのプリアンプNo26Lを中古で購入して愛用されているPaoさんにメールしてみた。

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 「Paoさん、マークレビンソンのNo52見ましたか?どうもすっきりとしていて、Paoさんが使われているNo26Lのような、繊細・優雅なデザインとはかけ離れていってしまったような気がするのですが・・・まあ、音が良ければ見た目なんてどうでもいいのかもしれませんが・・・」

 するとすぐに返信が来た。

 「見た、見た・・・俺は嫌いじゃないな、あのデザイン。実直な感じだよ・・・なよなよしていない。角刈りの寿司職人って感じでね・・・『へい、らっしゃい・・・なんにします!』って威勢の良い声が聞こえてきそうだ・・・」

 Paoさんとはそう言えば、音もデザインも好みが違っていた。一度Paoさんが使われているパワーアンプ Lo-D HMA-9500のことを「このパワーアンプを見ていると、どうしてもSF映画に出てくる悪役側の宇宙船のイメージを持ってしまうんですよね・・・」と漏らしたら、思いっきり怒られたことがあった。

 やはり、デザインの好みは人それぞれである。

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2013/3/25

2566:筋肉痛  

 「痛い・・・」朝になってベッドから出る時に、思わず顔をしかめた。昨日はテニスの試合であった。接戦で3セットを戦ったのであるが、その筋肉痛が今日になってしっかりと脚に刻みつけられた。

 ロードバイクのロングライドで持久力は身についていたはずであるが、使う筋肉や使い方が違うのであろうか。テニスは持久力も必要であるが、瞬発力も相当要求される。特にダブルスの場合、ネットプレーが多くなる。前後を素早く動き、さらに速いボールにも対応しなければならない。

 俊敏な筋肉の動きが求められるのであろう。ロードバイクのロングライドではそれほど経験しないほどの筋肉痛に今日は一日苦しめられた。

 車の乗り降りや階段の登りなど「どっこいしょ・・・」という感じで、ちょっとかっこ悪い。「老人になったら、きっと毎日がこんな感じなのであろうか・・・」という思いが湧きあがってきた。

 体は確実に衰えていく。それはどうしようもないことである。ロードバイクにゴルフにテニス・・・比較的体は鍛えているほうである。その甲斐があってか、腹回りの醜いだぶつきとは今のところ無縁であり、体力もあるほうである。

 「あと10年は大丈夫かもしれないが、しかし、60歳を超えてくると、いずれは・・・」という気持ちがついつい起きてしまう。

 そんななか勇気づけられることがあった。先週の日曜日にロードバイクで白石峠に上った時に、峠の頂上で、私に話しかけてくる老人がいた。

 「私、80歳なんですよ・・・80歳でも上れますよ・・・」

 マウンテンバイクに乗った老人はしわくちゃの顔で笑った。

 「80歳ですか・・・凄いですね・・・」

 私は上り終えたばかりで、ハンドルにもたれかかるようにして呼吸を整えながら答えた。その老人はひとりで来ているようであった。他の人々にも熱心に話しかけていた。元気な老人である。

 80歳まで生きているかどうか分からないが、「継続は力なり」である。ロードバイクもゴルフもテニスも継続さえしていれば、老人になってもそれなりには続けられるのかもしれない。

 もちろんヒルクライムのタイムは遅くなるであろうし、ドライバーショットの飛距離は落ちる。ロブを上げられると、追いきれなくなるであろう・・・でも、その時はその時なりに楽しめるのかもしれない。

2013/3/24

2565:花曇り  

 日曜日の朝、起きて天気を確認した。雲っていたが雨の心配はなさそうであった。「そろそろ、着替えるか・・・」そう思った。

 しかし、いつものようにサイクルウェアに着替えたわけではない。adidasのテニスウェアを取り出してそれに着替えた。天気予報では「気温は昨日よりも低いでしょう・・・」と、警告していたので、少し厚手のウィンドブレーカーの上下も着こんだ。

 今日はテニスサークルの対抗戦である。「多摩社会人リーグ」という大きなアマチュアリーグの16部に私が所属するサークルが最近加入した。

 ちなみに16部は最下位である。そこで団体戦トーナメントを行い3回勝てば一つ上の15部に格上げされる。
 
 団体戦は、シングル3試合、ダブルス5試合を行う。4勝4敗になった場合には獲得したゲーム数の多寡によって勝敗を決める。

 シングルスは8ゲームマッチ。ダブルスは3セットマッチという本格的な構成。私は当然ダブルスに出る。

 テニスコートは国立市にあるとあるコートであった。2コートとってある。9時に集合。30分の練習の後、試合が開始された。

 まずはシングルスが順次行われた。我がサークルは2勝1敗であった。続いてダブルスも順次行われた。私はペアとともに、コートに向かった。相手のペアは、こちらよりも年配であった。しかし、試合開始前の5分間の練習を経たところで判断すると「かなり、上手いな・・・これは接戦になる・・・実力では若干向こうが上であろうか・・・」と少々弱気に・・・「いかん、いかん、プラスイメージ・・・プラスイメージ・・・」と思い直した。

 1セット目は結構順調であった。こちらに試合の流れが来ているようであった。サービスダッシュしてのネットプレーも普段よりも冴えていた。

 6-2で1セットをGet。「いけるかな・・・」そんな風にちょっと思った。しかし、つづく2セット目はもつれた。4-4となった。次の第9ゲームが長かった。相手のサービスゲームであったが、ジュースにもつれこみ、何度もジュースを繰り返す展開に・・・しかし最後にそのゲームを奪われた。続く第10ゲームもそのままの勢いでブレークされ、第2セットは4-6で奪われた。

 運命の最終セット。これもやはりもつれた。第2セット同様4-4となった。次の第9ゲームは相手のサービスゲームであった。これが、またもやジュースに・・・「このゲームを取った方が勝つ・・・」集中力を高いテンションで維持し続けた。どうにかこのゲームをもぎ取った。

 次は私のサービスゲーム・・・ファーストサービスが高い確率で決まり、一気に40-Oに持っていった。これで相手の足は土俵の俵にかかった状態に・・・

 次のファーストサービスも入った。相手のリターンは浮いてきた。そこをペアがすかさずポーチ・・・マッチポイントを決めた。

 最終セットは6-4で勝ち取った。セットカウント2-1で勝利した。汗が流れた。ロードバイクで鍛えているはずであるが、テニスで使う筋肉はまた別のようで、両足にはきつめの疲労感がどんときた。

 団体戦の結果は、ダブスル5試合は全て勝って7勝1敗であった。そのテニスコートから少し離れた所には大きめの桜の木があり、ちょうど満開であった。天気は曇っていたので、青空をバックにした晴れやかな桜ではなかった。しかし、疲れ切った脚をさするようにしながら見上げる私の目には、きらきらと美しく輝いて見えた。

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2013/3/23

2564:Hanakoさん  

 猫は足音を立てずに歩く。それは狩猟により食物を得ていた先祖から引き継いだDNAがそうさせるのであろう。その歩く姿は優雅である。

 ponta邸に着いて、リスニングポイントに用意されている一人掛けのソファに腰を落ちつけた時、pontaさんのお宅で飼われているHanakoさんは、アップライトピアノの影からこっそりとこちらを窺っていた。

 「見慣れぬやつ・・・」

 その目はそう語っていた。そのつぶらな瞳で熱心にこちらの様子を窺っている。こちらがその視線をまっすぐに捉えても、恥ずかしがって視線をそらすようなことはない。

 Quad ESL988から、一曲目の曲が静かな足取りで流れてきた。バーバラ・ボニーのソプラノによるシュトラウスの歌曲である。

 その曲がかかり始めると、目を閉じ聴きいった。Quad ESL988を駆動するパワーアンプは、ダールジールである。そのオレンジ色の二つの目は、どことなく猫の瞳を思わせる。つぶらである。

 うっすらと目を開けた。先ほどまでアップライトピアノのそばにいたHanakoさんが、私のすぐ傍まで来ていた。相変わらず、こちらをまじまじと見ている。

 しかし、先ほどまでの警戒感は持っていないようである。すぐ傍まで来て、好奇心を一杯に詰め込んだ表情をしている。

 「それほど、危険な人物ではないようだな・・・静かに音楽を聴いている・・・近づいていくと、いきなりワーとか言って脅かすようなことはしなさそうだ・・・」

 そんな風に思ったのか、私の膝の上に乗ろうと脚をかけた。それを見たpontaさんが「こらこら・・・」といって近づくと飛び降りて遠くへ・・・その動きは俊敏で華麗である。実にチャーミングである。

 そして、ponta邸のQuad ESL988から放たれた音も実にチャーミングであった。音の入り口はエソテリックの最高級一体型SACDプレーヤーである。マークレビンソンのプリアンプで整えられた音はダールジールのパワーアンプにより増幅され、Quad ESL988の振動膜を揺らす。そのラインナップは高性能な機器で占められていて隙がない。

 その後アンネ・ゾフィー・フォン・オッターによるベルグとコルンゴルドの歌曲が続き、さらにグリーグの合唱曲が流れた。

 ステージ感がしっかりとあり、音の居ずまいはしなやかである。柔らかく、俊敏に動く猫の筋肉のように、音の躍動感は軽やかである。

 音は高性能の機器により丁寧に磨かれていて、汚れはまったく見当たらない。マンションのリビングがリスニングルームであるのでエアボリュームも不足感はない。

 Quad ESL988のサイズはこの空間にちょうど合っている。部屋との協調関係もしっくりといっている。狭すぎず、広すぎない。ESLは空間との調和をしきりに求めてくるスピーカーである。ゆったりとした空間が与えられると、気持良さそうに歌うのであるが、狭すぎると、ストレスがかかるのか、いらいらした音となる。

 Hankoさんは、Quad ESL988の手前に座って丸くなった。曲はちょうどピアソラのタンゴに変わっていた。その曲の軽快なリズムに合わせ、華麗なステップを見せてくれるかと思いきや、静かに瞑想しているかのような姿である。猫は変幻自在である。
 
 ponta邸のQuad ESL988も変幻自在である。深く浸透するかのような静かな音の淡い光から、うねるような低弦のリズムまで、鮮やかに描いてみせる。

 そして、圧巻だったのはオルフェウス室内管弦楽団の演奏するラヴェル「クープランの墓」である。その鮮やかな色彩感は「さすが、ラベル・・・」フランス音楽の華をしっかりと表出してくれていた。

 ドビュッシー、ファリャ、モーツァルトなどの曲が次々にかかり、締めはトーマス・クヴァストホフによるバッハのカンタータ。流れるようで、淀みのないプログラムであった。

 Hanakoさんはまだ若い猫である。無邪気で好奇心旺盛、そして実にチャーミング・・・その動きは軽やかで俊敏、優雅である。それは、Quad ESL988が描く音の世界にピッタリと一致していた。

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2013/3/22

2563:先行  

 今日は暖かかった。今日一日で桜の花の開花状況もグンと進んだようである。都心の公園では既に満開のようだ・・・多摩湖周辺の桜も5〜6分咲きといったところ。

 桜は咲き始めると数日で満開に達する。そして、見頃はそうは長くない。満開になって数日すると、やがて春の風にその花びらを散らす。

 帰りの車の窓から見える桜の木々がピンクに染まり始めたのを見て「そんな急がなくていいよ・・・」と心の中で呟く。

 年齢を重ねるに従って、日々のめくりは早くなる。軽く乾いた音を立てて日々は矢継ぎ早に過ぎ去っていく。急いで生きているつもりはないのであるが・・・

 そんな少しばかり感傷的な感情で家に帰り着いた。夕食を済ませて、時計に目をやった。時計の針は7時半を指していた。

 「もう少しだな・・・ちょっと早いけど、パソコンを立ち上げるか・・・」

 パソコンの電源を入れた。見慣れたWindowsの画面が立ち上がり、インターネットに接続。そしてあらかじめ「お気に入り」に追加していた「Mt.富士ヒルクライム 先行エントリー」画面に・・・

 少しばかり緊張気味に待った。昨年は手順が良く分からずエントリーに失敗した。今年は昨年の二の舞を踏まないため、「FUNRIDE」の年間購読を申し込み、先行エントリーに参加する権利を取得し、万全を期した。

 いよいよ、時間が迫ってきた。パソコンの右下に表示される時間を睨んでいた。「19:57」・・・「19:58」・・・「19:59」・・・そして、「20:00」になった。

 「エントリー」と表示された部分をクリック・・・予想通りしばらくは「待ち」の状態・・・我慢強く待つしかない。

 「早くしろ・・・早く来い・・・早くしろ・・・」画面が早く変わることを願いながら、心の中で呟いた。

 そして、画面が変わった。「きたっ・・・」急いで必要事項を入力。何度かつまづいた。「えっと、ここは大文字だけね・・・」「ここをクリックしておく必要があったのか・・・」どうにか最終画面に到着・・・「エントリー完了しました」の表示を確認できた。物事には急ぐべき時もある・・・そんな気分でパソコンを閉じた。 



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