2012/6/18

2286:過酷  

 「過酷」という形容詞がふさわしいセッティングである。優勝スコアが「+1」であった全米オープンゴルフ選手権のセッティングは、狭いフェアウェイ、深いラフ、硬く恐ろしく速いグリーンが並みいる世界の強豪選手たちを苦しめた。

 優勝は伏兵といえるウェブ・シンプソンであった。初日・二日目と素晴らしゴルフをしたタイガー・ウッズは3日目でつまづき、最終日もスコアを落としてしまった。

 一番優勝の近い位置にいたジム・フューリックは、彼の持ち味である粘り強いゴルフで首位をキープしていたが、16番のティーショットで痛恨のミスが出た。

 ここまで、このシビアなコースセッティングに対して強靭な精神力で対抗していたフューリックであったが、ここで大きくリズムを崩していしまった。

 続くロングホールでもバーディーがとれなかった。プレイオフに持ち込むためには、最終18番は、どうしてもバーディーが必要となった。

 ティーショットはまずまずのショットである。右のファーストカットから狙いすましたセカンド・ショットは無情にも左のバンカーへ入ってしまった。これで万事休す。

 同じ最終組で回ったマクドウェルもずっと我慢のゴルフ。つかず離れずフューリックと首位争いを演じてきていた。

 しかし、スコアは伸びず、フューリック同様、プレイオフに持ち込むにはどうしてもバーディーが必要な最終ホール、セカンドショットは距離は少しあるがピンハイにつけた。

 そのバーディーパット、下りのフックラインである。前日までは恐ろしく速い下りのラインであったが、最終日は霧が出てグリーンが湿った。そのため、若干スピードは遅くなっている。

 その勝敗の行方を最後に決めるパットは最初から左目のラインを下って行って、カップをはずした。その結果、ウェブ・シンプソンの優勝が決まった。クラブハウスでその様子を見ていたウェブ・シンプソンは妻と抱き合った。

 今年の全米オープンゴルフ選手権は、最後の最後まで勝敗の行方が分からない素晴らし展開であった。過酷なセッティングに一人また一人と脱落していく展開は観ている者をも息苦しくさせると同時に、ゴルフの怖さを見せつけた。

 個人的には、復調してきたタイガー・ウッズのチャージを期待していた最終日であったが、それはかなわなかった。しかし、初日、二日目のゴルフを観ていると、復調していることは確かである。今後の展開に期待できる。



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