2012/6/16

2284:ALL BLACKS  

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 マーク・レヴィンソンは、最近彼の4番目となるブランドを立ち上げた。「DANIEL HERTZ」がそれである。最新の「Stereo Sound」にその新たなブランドから出されたプリアンプ「M6」とパワーアンプ「M5 Telikos」の記事が載っていて、興味深く読んだ。

 その本拠地はスイスに置かれ、スイスメ・イドらしいハイクオリティーでクールな外観を有している。機会があれば一度聴いてみたい製品である。

 1972年に彼が立ち上げた「MARK LEVINSON」はブランドとしては現在も続いていて、ハイエンドオーディオを代表するブランドの一つであるが、彼が在籍していたのは1981年までである。

 その約10年の間に「MARK LEVINSON」として出された数々の製品群は、独特の光彩を放ち、今でも根強い人気に支えられている。

 今日は久しぶりにハンコックさんのお宅にお邪魔した。ハンコックさんのお宅には新たにMARK LEVINSONのパワーアンプ23.5Lが導入された。

 これでプリアンプML-1とペアとなるパワーアンプが揃い、もっとも輝かしかった時代のMARK LEVINSONの世界を堪能できることとなった。

 しかもCDプレーヤーも、同じくMARK LEVINSONの390SLであるので、この駆動ラインは純粋MARK LEVINSONラインとなる。

 アナログは、ORACLE DELPH Wである。ベース部が黒く、MARK LEVINSONの黒い軍団との色合いのマッチングも良い。

 さらに、システムの主役であるスピーカーはWILSON AUDIOの「WATT3・PAPPY2」であるので、このシステムは「ALL BLACKS」とでも呼びたい気分になる。

 最初はCDから・・・ジャズや女性ボーカルを聴かせていただいた。その音の感触は・・・ギュッと詰まった密度感が素晴らしい。そのうえで音の輪郭はしっかりとさせるので、神経質ではないが鋭さというか、切れの良さをも感じさせるサウンドである。

 「これがレヴィンソン・サウンドか・・・」と感じながら、聴いていた。その音の個性には「透明・爽やか・美しい」という形容詞はそぐわないような気がする。「都会的で、伸びやかで、切れも良い・・・」そんな形容詞を使いたい。

 続いては、アナログである。ハンコックさんは最近急速にジャズの貴重なコレクションを増やしている。BLUE NOTEを中心に高価なオリジナル盤を次々に入手されているのである。

 そういった貴重なオリジナル盤を幾つか聴かせていただいた。ORACLE DELPH WにはSME製のトーンアームがとりつけられていて、その調整に日夜努力されているようであった。

 カートリッジとフォノイコライザーはフェイズテック製である。「ALL BLACKS」が奏でる1950年代後半の熱いジャズはご機嫌である。その時代の都会が有していた光と影が濃厚に醸し出される。それは決して明るくはない。

 切れ込みが鋭いが、ナイーブさも合わせ持ち、音色の変化を豊かに再現するところはやはりアナログの優れたところである。

 この時代のジャズのオリジナル盤で人気のあるものは驚くほど高価である。しかし、その世界に魅入られた者にとっては、その魅力に抗うことはできないのである。その世界の魅惑的な一面を垣間見たような気がした。

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