2012/6/3

2271:目が線  

 私はつい最近「QUAD熱」のウィルスに感染した。以前にも一度感染したことがあるが、今回感染したQUAD熱ウィルスは新型であった。

 その結果、高熱を発し、虚ろになった目つきでとあるものを見つけ、思わず購入してしまった。それがQUAD989である。

 そのQUAD989は色は真黒。とても軽量であるが、なりはでかい。我が家のリスニングルームは8畳ほどの広さ。けして広いとはいえない。そのリスニングルームでは少々もてあまし気味な大きさであるが、その音はそれほど威圧感のあるものではない。

 今日は、我が家のリスニングルームに新たに導入されたばかりのそのQUAD989の音を聴きに、ゴローさんとpontaさんがやってきてくれた。

 実は私がQUAD熱の新型ウィルスに感染したのはpontaさんのお宅であった。pontaさんが最近導入されたQUAD988を先日聴きに行った時、「QUADのESL・・・やっぱり良いな・・・新しいQUADには今一つ興味を持っていなかったが、しっかりとそのDNAは引き継がれている・・・」とその魅力を再認識したのである。

 そして、そのpontaさんが感染していたQUAD熱の新型ウィルスは、実はゴローさんからもたらされたものであったのである。

 現在ゴローさんのお宅にはQUADの姿かたちは見ることができないが、以前はQUAD ESL63PROを愛用されていた。さらにその前にはオリジナルESLも使われていたとのこと。実は強力なQUAD熱ウィルスの宿主であったのである。

 という経緯があったので、今日はQUAD熱のウィルスを有した3人のオーディオマニアが一室に集まったことになる。前半の1時間ほどは私が普段聴いているCDを数枚聴いていただいた。最近はほとんどバロック音楽しか聴いていないので、ビバルディ、ペルゴレージなどの曲を中心にかけた。

 その我が家のQUAD989の印象であるが、お二人とも「メローで癒し系・・・」というものであった。QUAD989を駆動するのはQUAD22・QUADUである。この古い真空管アンプの性格であろうか・・・

 「仕事で疲れて、夜にバロック音楽を聴くとき、求めるものはやはり『癒し』であったのであろうか・・・」お二人の印象を聞きながらそんなことを思った。

 蒼井優が笑うと目が一本の線になる。その笑顔は独特の癒し効果があり、とても好きである。もしも、そのような魅力をもった笑顔を有する女性が、どこかのクラブで働いていたら、仕事で疲れた心がうるおいを求めて、足繁くその店に通うであろう。そんな感じでQUAD989に疲れた心を癒す効果を求めていたのかもしれない・・・

 後半は、「そのメローサウンドをもう少しシャキッとさせてみましょう・・・」ということで、スピーカー位置等の調整作業をすることになった。

 ゴローさんの指示のもと、アンプのトーンコントロールを全てフラットにし、スピーカーの下に敷いてあったボード類を全て撤去。さらにスピーカー位置を微調整した。

 スピーカー位置はその間隔をさらに広げ、後方の壁からももう少し離した。そのうえで、内振り角度を大きめにした。これでリスニングポイントに対してほぼ正対するポジションとなった。

 この調整後に聴き直してみると、その表情はグッと明晰で彫の深いものに・・・QUAD ESLはPHILIPSのモニタースピーカーとして活躍した歴史を有しているが、その意味合いを感じさせる音の表情である。

 さすがにゴローさんは歴代のESLを使いこなされていた経験をお持ちである。どう動かせば、どのように音の具合が変化するか分かっていらっしゃるようである。

 目が線の笑顔の蒼井優もいいが、隣の店に武井咲のような正統派の美人がいたら、どうであろうか・・・そっちの店にも足が向かうというものであろう。

 そんな感じである・・・QUAD22・QUADUという古いアンプでもQUAD989は充分いけそうである。「やっぱりこのアンプじゃ、厳しいかも・・・」ということにならなくて、私はほっと胸をなでおろしたのである。この小さなアンプは私にとっては、『恩人』なのである。



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ