2012/3/24

2200:対極  

 「我が家のオーディオとはある意味正反対ですね・・・」エム5さんは、三人がけのソファに座り、私のシステムをひととおり眺められて、呟いた。

 「そうですね・・・ある意味対極的なシステムかもしれませんね・・・」私はそう応じた。「このスピーカーもそれを駆動するアンプも50年ほど前のものですから・・・」

 エム5さんのシステムは、B&W N801をCLASSEのモノラルパワーアンプで駆動されている。送り出しはEmm Labsのセパレートで、DAコンバーターがプリアンプ機能も有しているので、その機能を有効に活用されている。さらにSACDマルチにも挑戦されていて、まさに正統派ハイエンド。

 そして、そのリスニングルームは広大なエアボリュームを有し、音響的な配慮もしっかりとなされた専用ルームである。

 そこで、聴かれる音は精緻にしてダイナミック。十二分に広い帯域を充溢感あふれる音がしっかりと埋めていて、オーディオの醍醐味がこれでもかっというくらいに存分に味わえる。

 我が家のリスニングルームはその容積でおそらくエム5さんの部屋の4分の1ほど。TANNOY ChatsworthをQUAD22・QUADUで駆動するというシステムは、いわゆる「ビンテージ」に分類される。

 表面上だけを見ると、私のシステムとエム5さんのシステムはまさに対極的な位置にある。エム5さんのリスニングルームには、三度お邪魔した。その音をじっくり聴かせていただいて、オーディオ的なグレードは比べるまでもないのであるが、音の表面ではなくその底辺に流れるものに多少の共通点を感じた。

 そこで、「ご迷惑になるかも・・・」と案じたけれど、エム5さんを我が家へお誘いした。きっと、私のシステムを一瞥されてエム5さんは「これは、期待薄だな・・・」と思われたのかもしれない。

 しかし、ひととおり聴いていただいた後で「想像していた音とは全然違いましたね・・・」との感想をいただいた。もちろんオーディオ的な不足点は多かったはずであるが、「ビンテージ」という言葉から連想する「懐古趣味的なくすんだ音」とは違う音を感じていただけたのかもしれない。

 エム5さんは近い将来アナログを復活される計画があるとのこと。しかも、予定されているレコードプレーヤーはLINN LP12だという。「アナログを復活した暁には、ぜひまたお邪魔させてください・・・」とお願いした。あの部屋で、あのシステムで、アナログがどのように鳴るのか・・・興味は尽きない。

 アナログを止められて、持っていた数千枚のレコードは大半を処分されたとのこと。しかし、これはっといったレコードはまだ手元に残されている。KING CRIMSONのレコードも全てとってあるとのこと・・・エム5さんの部屋でKING CRIMSONの音楽を聴いてみたい。ぜひともアナログで・・・



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