2012/3/16

2192:国境線  

 我が家のリスニングルームの広さは8畳ほどである。和室の8畳であれば正方形であるが、この部屋の形状は正方形ではない。

 長辺と短辺に極端な差があるわけではないが、若干長さに差がある。そのため長方形の形状をしている。スピーカーは短辺に設置してある。つまり「縦長設置」である。

 スピーカーの背後には窓があり、外の景色が少し見える。音響的にはスピーカー背後の窓というのはあまり芳しくないのかもしれないが、精神衛生上は音楽を聴いていて外の景色がわずかであるが垣間見れるというのは良いものである。

 この窓には和紙でできたプリーツスクリーンが掛けられている。これをすべて締めてしまえば外の景色は葬り去られる。全開にすれば、その景色を縁取る額縁は最大限に拡大される。今、このプリーツスクリーンは7割ほど降ろされている。3割ほどの横長の額縁が外の景色を縁取っているわけである。

 プリーツスクリーンを全開にするとガラス面が多くなり、音は派手目になる。プリーツスクリーンをすべて降ろすとガラス面はその露出部分を失い、音はやや地味目になる。現状は、7:3で少し地味目な設定ということができる。スピーカーの背面の状況というのは結構音に影響があるものである。

 このリスニングルームの逆の短辺側には、妻のアップライトピアノが鎮座している。つまり、リスニングポジションのすぐ後ろに当たる。

 「紳士協定」により、妻のピアノの椅子が普通の位置に置くことが出るラインが「国境線」になっており、そのラインから向こう側への越境は禁止されている。

 そのせいで相当な「ニアフィールド・リスニング」状態におかれている。「ピアノがなければ、もっとソファをスピーカーから離せるのに・・・」とは思うが、ここは「家庭平和」が第一である。

 私がオーディオを聴いているときには、妻はピアノは弾かない。妻がピアノを聴いているときには、私はオーディオを聴かない。当然のことである。

 ということは、オーディオを聴いているときだけ、ソファを目いっぱいピアノに近づけて、聴き終わったら、またもとの位置に戻しておけば、別に迷惑はかからないはず。戻すのを忘れてそのままにしておくと、きっと妻のご機嫌は斜度を増す。

 ということで、最近は「国境線」を越えて3人がけのソファはするするとバックする。そうすると、スピーカーからの距離が少しばかり長くとれる。そのほうが、ホールで聴いているような印象を受けやすいのである。そして、聴き終わると、またそのデンマーク製の古いソファは国境線のこちら側に戻ってくるのである。

 リスニングポジションのすぐ後ろにピアノがあるというのも、きっと音響的には芳しくないのであろうが、この部屋は「オーディオルーム」ではなく、「音楽の部屋」という位置づけなので、しょうがないことではある。



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