2012/2/19

2166:10本のネジ  

 オーディオの世界はやってみないと分からないことが多い。頭で考えてきっとこうなるのではと予測したことと、実際にやってみた結果とは結構差があるものである。

 LINN LP12の底盤は本体と10本のネジで固定されている。しばらく前からそのネジは外されている。つまり、LP12の本体は底盤に乗っかているだけの状態なのである。

 LP12に内蔵されている3本のスプリングを調整するには、当然このネジは外さなければならない。調整のたびに10本ものネジを外すのはとても面倒である。ということで、ここしばらくはネジは外されたままであった。

 この状態だとひょいと持ち上げて、ジグに乗せれば、すぐさま下から手を入れてスプリングをネジネジできる。「こんなものかな・・・」と決まったところで、また戻す。ネジは締めない。乗っけただけである。

 ネジを締めれば当然音は変わるであろう。ネジで固定するのが本来の姿であろうから、ネジで固定したほうが良いような気がする。でも、しばらくはこのままでいいか・・・と思ってそのままにしていた。

 スプリング調整もとりあえず、「まあいいんじゃないの・・・」というところまできたので、この辺で一旦ネジで本体と底盤を固定しようか・・・という気がしていた。

 そこで、底盤を本体に固定するため、10本のネジを取り出し、ドライバーを片手に一仕事した。「これでよし・・・きっとしっかり感のある音が出てくるだろうな・・・しっかりと固定されたからな・・・」と期待を込めて、レコードに針を下した。

 「あれ、なんだ・・・音が硬い・・・ほぐれていない・・・やわらかな空気感が・・・失せてしまった・・・なんでだ・・・」

 と少々顔色が青くなった。何枚かのレコードをとっかえひっかえしたが、結果はどれも同じ・・・どうも好みと違う・・・音楽の表情が硬い。

 ということで、すぐさまネジをすべて外した。本体は底盤に乗っているだけの状態にもどった。きわめて不安定な状態のはずである。

 そして、恐る恐る再度レコードに針を下した。「戻った・・・これこれ・・・この感じ・・・」ほっと安心した。不安定であること、しっかりとしていないこと、いい加減であること・・・そんなことが意外と良い結果になることもあるのか・・・本当にやってみないと分からない。 



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