2012/2/11

2158:ワーフェデール  

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 私は勘違いを幾つかしていたようである。まずはそのサイズである。少し前とあるオーディオ・ショップのブログで見かけたワーフェデールの古いスピーカーの写真に妙に惹きつけられたのであるが、その写真からの印象では、そのスピーカーのサイズは我が家のCHATSWORTHよりも少しばかり大きいのであろうと、勝手に想像していた。

 しかし、実物を見てみると、逆にCHATSWORTHよりも小さかった。一まわり、いや二まわり程小さいであろうか。フロントの上と下が微妙にスラントがつけられていて、小さいながらも独特の存在感がある造形である。

 その外観のコンディションはとても素晴らしい。60年ほど前に製造された製品であるので、キャビネットは大幅にレストアされたものであろうと、思った。それでなければ、こんな素晴らしいコンディションを保つのは、普通は無理であろうと判断したからである。

 しかし、この思いこみも勘違いであった。このキャビネットはオリジナルで、大きな補修が行われたわけではないとのことである。

 実際に一般家庭で使用されていたわけではなく、ヨーロッパのコレクターの方がコレクションとして保存されていたものであったとのこと。この奇跡的なコンディションの良さはそういった恵まれた環境で保存されていたことによるものであった。

 コレクターの方が保存していたのか・・・とすると実際に鳴らされる機会はほとんどなかったのであろう・・・となると、音のほうはどうなのであろう・・・使われない筋肉同様、音も退化してしまっていないであろうか・・・そう心配した。

 音を聴いて、すぐさま、その心配も不要であったことを認識した。良い味わいで弦楽器の音の美味しさを引き出してくれる。

 このサイズからは想像できない低域も心地よい驚きであり、さらに天板部分に高域用のユニットが上向きにつけられている効果か、そのサウンドステージは広い。

 ワーフェデールのスピーカーを聴くのは実は初めてである。「イギリスの音がする・・・その姿といい、その醸し出す音の雰囲気といい・・・好みのつぼをついてくる」そんな風に思いながらしばらく、その小さなスピーカーの前で腕組をしていた。

 我が家では数年間継続したサブシステムを数ケ月前に廃止したばかりである。そのワーフェデールの小さなスピーカーは、思わず寝室でのサブシステム復活を模索したくなるような、魅力溢れる逸品であった。



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