2011/10/31

2056:2気筒  

 ロードバイクに搭載される「エンジン」は2気筒である。すなわち、右足と左足である。どちらか一方に違和感があると、1気筒だけで走らなければならず、その構造上きわめて困難な状況に陥る。

 8気筒エンジンであれば、1気筒が休止しても大勢に影響はない。走行状況が巡航状態になると8気筒のうち半分の4気筒を休止させて、燃費を改善するシステムを開発しているメーカーもある。新型のAUDI S8も中高速度域で8つのシリンダーのうち4つを休止する“シリンダー・オン・デマンド”を採用している。

 しかし、ロードバイクでは2気筒がマックスであり、8気筒はありえない。それが可能なのは、タコぐらいのものであろうか・・・

 昨日はチームでのロングライドであった。走り出してしばらくすると、右足に違和感を感じた。右ひざの外側と裏側に痛みを感じたのである。この部分の筋肉に軽い炎症が生じているのであろうか・・・

 腕と同様に脚にも「利き脚」というものがあるのであろうか。本来は左右同じパワーでペダルを漕げば効率がいいのであろうが、どうやらどちらか一方の足がリード役を買って出て、率先して頑張っているようである。

 私の場合は、それが右脚なのかもしれない。そのため、右脚に負荷がかかりすぎて少々くたびれているのであろう。従来はゴルフやテニスを時折楽しむぐらいで、特別にトレーニングをしていたわけではない。ロードバイクのロングライドに参加し、ヒルクライムを行うには少々体的にやわであったのであろう。

 右ひざの違和感は、体が温まってきてもなくなることはなかった。「右ひざに負担をかけないようにするには、左脚をリード役として回すようにして、右脚は追従するような感じで漕いでみよう・・・」そう思って、リード役を意識して左脚に変えてみた。

 確かに右ひざへの負荷は軽減されるようである。左脚にリード役を任せると、「漕ぐ」というよりも「回す」感覚でペダリングができるようである。本来はこの感覚で走るべきなのであろう・・・

 ゴルフも右腕よりも左腕をリード役として活躍させたほうが、方向性が安定する。私はテニスをしていたので、どうしても利き腕である右腕がでしゃばる傾向がある。

 パワーは右腕のほうがある。そのパワーは活かさなければならないが、左腕を追い退けるほどにでしゃばると方向性がばらつく。

 よく「右腕はエンジンで左腕はハンドル」と表現される。ハンドルが効かなければ、当然方向性は安定しないはずである。

 もしかしたらロードバイクも似たところがあるのかもしれない。腕ほど左右の差はないはずであるが、右脚と左脚はその本来担うべき役割の分担があるような気がしてきた。

 走り終えて、シャワーを浴びた後、バンテリンを傷んでいた部分に塗りこんだ。今日になって痛みはほとんど感じられなくなった。2気筒しかないエンジンである。大切にケアしなければ・・・

2011/10/30

2055:劇坂  

 1ケ月前に国道299号から顔振峠を上ったときには、その劇坂ぶりに多少げんなりした。どうにかこうにか足を着かずに登りきることができたが、相当ハードであった。

 「今日の梅野木峠は、顔振峠よりも斜度がきついかもしれませんね・・・」ロングライドに出かける前にバイクルプラザR.T.のメンバーの方から聞かされた一言が心に重くのしかかった。

 「上がりきれるであろうか・・・」この歳になって始めたロードバイクであるので速さを求める気はないのであるが、峠を上りきれずに足を着いてしまうと、やはり敗北感が漂ってしまう。

 しかも、劇坂の途中で足を着くと再スタートはほぼ不可能・・・押して上がり斜度の緩くなったところでロードバイクにまたがり再スタートしなければならない。

 スタートしてしばらくすると、玉川上水を遡るように西に進む道を走る。この辺りはほぼ平坦。タイヤが路面を捉え続ける乾いた音が静かに響き、玉川上水に沿って植えられた木々に吸い込まれる。平坦な道を走っているかぎり、どこまでも走れそうな気がする。

 拝島駅側のファミリーマートで休憩して、国道16号を横切り、睦橋通りを武蔵五日市駅を目指して進む。武蔵五日市駅の前を右折し青梅方面へ向かった。

 天気は曇りがちであったが、時折薄日がさすといった感じで、それほど寒くはなかった。最初はウィンドブレーカーを着ていたが、最初の休憩で脱いだ。

 やや上り基調になって「つるつる温泉」という名前の日帰り温泉に到着。ここまでもそれなりの上り坂であった。この「つるつる温泉」をスタート地点として梅野木峠を上りはじめる。

 「顔振峠よりもきつい・・・」その言葉が頭の中を2,3回くるくると回った。「とりあえず超スローペースで上ろう・・・足だけは着くまい・・・」そう心に決めてそろそろと上り始めた。

 メンバーはすぐにばらけた。上級者はぐいぐいとスピードを上げていく。私はオーバーペースにならないよう抑えながら走る。

 やはり劇坂である・・・劇坂が続く・・・なかなか斜度が緩まない。少し緩んだかなと思ったら、また目の前には劇坂が現れた。

 頂上付近1kmくらいはだらだらとしたなだらかな坂になると聞いていたが、そこまではかなり急な斜度を有する上りが続いた。途中から斜度のきついところは蛇行しながら進んだ。こうすると距離は長くなるが斜度は少しばかり緩やかになる。

 心拍数は一時「190」を超えた。これは危険水域に侵入したようである。しかし、ここで足を着くわけにはいかない。こんな斜度のきつい坂ではリスタートは不可能である。スピードをさらに緩めるが、緩めすぎるとふらついてしまう。

 荒い呼吸と早鐘のように体内で鳴り響く心臓音を従えてどうにかこうにか、斜度の緩やかな領域にたどり着いた。ギアを一段上げたが、足にはペースを上げるだけの余力がほとんど残っていなかった。峠の頂上に着くと、両足のビンディングペダルを外し、ロードバイクをガードレールに立てかけて、近くにあった切り株に腰掛けた。

 まさに「亀」のスピードであったが、足を着かずに登りきることができた。ほっと一安心である。体にかかった負荷は相当なものであったはずであるが、薄曇りに煙る峠からの眺めは、すがすがしくもあった。

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2011/10/29

2054:KINGDOM  

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 初めて目にするTANNOY KINGDOMは、予想よりも大きかった。その堂々とした躯体は貫禄十分である。街中でお相撲さんを見かけたりすると、「さすがに大きい・・・」と少々感心するが、TANNOY KINGDOMを間近に見ると、同じような感想を持つ。

 同軸2ウェイユニットを中核にして、その上にはスーパーツイーター、その下にはサブウーファーが設えられている。重量は1台170kg。

 我が家のTANNOY CHATSWORTHとは大きな違いがある。同じメーカーとはいえ、時代は相当隔絶している。さらにその規模が大きく違う。しかし、同軸2ウェイのユニットという点においては共通の要素がある。

 今日はpontaさんと一緒になかじさんのお宅を訪問した。なかじさんは飲食店を経営されている。TANNOY KINGDOMは、十二分なスペースを与えられて、その店舗の一角に据えられている。

 この貫禄たっぷりのKINGDOMを駆動するアンプはマッキントッシュのプリアンプとパワーアンプ。2台のKINGDOMの間には青いメーターを有したマッキントッシュの巨大なパワーアンプがずらっと並んでいた。壮観である。

 CDプレーヤーはエソテリックのセパレート。これに同じエソテリックのクロックが接続されている。こちらも抜かりのない布陣である。

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 さすがにKINGDOMをしっかりとドライブするためには、このくらいの強力布陣で臨まないといけないのである。これだけパワフルな機器が揃えば、さすがのKINGDOMも言うことを聞いてくれるはず・・・

 クラシックやジャズの様々なCDを聴かせていただいた。精度の高いCDプレーヤー、パワー溢れ精緻なブルーイルミネーションが美しい巨大なアンプ郡、そしてその名のとおり「王」の貫禄溢れるKINGDOM・・・この豪華絢爛なラインナップがたたき出す音は、けっして大味なところのない緻密さと、横綱のもろ手もさもありなんと感じさせるパワフルさを兼ね備えていた。

 さらに巨大なスクリーンに映す出される映像も幾つか楽しませていただいた。お店の開店前に特別に聴かせていただいたのであるが、普段の狭小な現実生活を忘れさせてくれる「ユートピア時間」を分けていただいた。

2011/10/28

2053:ツレ  

 わが家のオーディオシステムは、クラシック向きのやや古めの製品で占められている。まずはスピーカー。TANNOY CHATSWORTHはTANNOYの中でも小型に分類される製品である。その見た目の華奢な感じといい、盛大にキャビネットを振動させる構造といい、タイトで重量感のある音よりも、軽めで広がり感のある音が得意分野である。

 そして、アンプ。Quad22・Uのペアは、真空管アンプ独特のやや高めの温度感で少し音像をぼかし気味に描く。オンマイクよりもオフマイクで採られたものが好物である。

 このアンプとスピーカーで大迫力のロックを聴こうとしてもそれはなかなか上手くはいかない。アコースティック楽器を使用したジャズであれば、それなりの雰囲気を出せるかもしれないが、暑くほとばしり、こちらに迫り来るような怒涛の威圧感はあまり出ない。

 この組み合わせがもっとも得意とするのは、クラシックの弦楽合奏であろう。小編成の弦楽合奏や、協奏曲などは実に滑らかな質感で表現してくれる。特にバロック時代の作品などは、ちょうどスウィートスポットにはまるようである。

 解像度はやや低め、実際のホールで耳にする程度の混ざり具合である。きっちりと個々がその存在を主張し、明確な区分を描こうとするというよりも、色合いが混ざり合ってにじみもところどころに見受けられるような色調になりがちである。なので、オーディオ的に突き詰めた感じはでない。

 QUADのアンプで鳴らすCHATSWORTHを初めて聴いたのは、もう4年ほど前になるであろうか・・・その時の印象は、「実にリラックスした、陽性の音・・・」というものであった。

 わが家ではなく、お知り合いの方の家で聴かせてもらったのである。その音に触れ、肩から妙に力が抜け、頬が緩みがちになっている自分に気付いた。

 それまでに様々なオーディオマニアの方のお宅で、思わず「凄い・・・」と唸ってしまう音に触れてきた。そういった凄みは微塵も感じられなかったが、妙に心惹かれるものを感じた。「もしかして、道を間違っていたのかも・・・」そう感じた。

 心を惹かれるという表現は適切ではないかもしれない。心を許せると言ったほうが私が感じた実感に近いかもしれない。

 やがて、わが家からは高額で重量の重いオーディオ機器は姿を消し、片手で持ち上げられるほど軽く古いTANNOYのスピーカーと、ぱっと見はこれで大丈夫なのといった不安感を抱かせるぐらいにコンパクトで時代がかった意匠をまとったQuadのアンプが、リスニングルームの主要な座を占めるようになった。

 それから、数年が経過したが、その状況は変わっていない。OFF会などで、凄みのある音に触れると掛け値なしで「これは、凄い!!」とは思う。そんなOFF会の後、家に帰ってすぐさま我が家の音を聴くと、「ずいぶんしょぼくれているな・・・」とは感じるのであるが、「なんだか、ほっとする・・・」とも感じてしまうのである。

2011/10/27

2052:ベルト  

 日本のメーカーがまだレコードプレーヤを作っていた時代、駆動方式はダイレクト・ドライブが主流であった。しかし、現在この方式を採用しているレコードプレーヤは少ない。ベルト・ドライブが主流になっている。

 ベルト・ドライブ方式のレコードプレーヤの場合、その名のとおりベルトが活躍し、そのベルトは消耗品である。わが家のLINN LP12のベルトの交換は1年ごとに行っている。

 LINN LP12は、11月に納品されたので、今の時期にベルト交換を行うのが通例となっている。ベルトの交換はいたって簡単。ただし説明書によるとベルトの表面を手で触ってみて、より滑らかな方を内側、すなわちモーターに接する側にするように注意書きがあるので、その見極めが必要となる。

 そんなに大差があるわけではないのであるが、指で触ってみて「こっちかな・・・」という方を内側にする。そして、ボールペンで矢印と日付を記入。メンテナンスで一旦外しても、方向を間違えないようにする。

 ベルトは1年間でそれなりに劣化するようである。伸びてしまうのか、ゴム質そのものが落ちてくるのか、音に色艶というか張りがなくなってくる・・・これはまたこれで魅力的な側面も持ち合わせているのであるが、オーディオ的には音の質感が下がるようである。

 お肌の曲がり角を過ぎてしまった、といった感じであろうか・・・30歳を超え多少肌がくたびれた女性もそれはそれで別な魅力が出てくる面があるとは認識はしている。

 ベルトを新品に換えると、「やっぱりね・・・」という感想が自然とでる。「張りが出るな・・・20代の肌の感触が・・・音に水分補給が行き渡り、弾力感が違う・・・」

 ベルトは当然ゴム製・・・やはりゴムは一定期間ごとに取り替えるべきであろう。車のタイヤもゴム製である。車のタイヤは走行距離に応じて磨耗していくので、一定の走行距離や時間の経過に応じて取り換えなければならない。

 私の場合、30,000kmをひとつの目安にしてきた。E350 BLUETECHの現在の走行距離は22,500km。あと数ヶ月したら取換え時期である。もともと履いているのはパンクしても一定の距離を走行できるランフラットタイヤである。

 ランフラットタイヤはその構造上、乗り味が硬くなりがち。タイヤノイズも大きめに出る。E350 BLUETECHはディーゼルエンジンから出る排気をクリーンなものにするため、尿素を必要とする。その尿素を入れたタンクが、他のモデルではスペアタイヤが格納されている場所にあるため、スペアタイヤが装備できない。そのために他のモデルとは違いランフラットタイヤを履いているのである。

 これを通常のタイヤに換えると、乗り味やタイヤノイズに大きな変化があるような気がしている。BMWのようにほぼ全てのモデルでランフラットタイヤを装着している場合、そのタイヤにあわせたセッティングにより、ネガをしっかり消しているが、Eクラスの場合BLUETECHだけであるので、乗りこなしているとはいえないレベルであろう。

 LINN LP12のベルトを交換した場合と同様の、「おっ・・・さすが・・・」といった変化があるような期待感を持っているのである。

2011/10/26

2051:勝利の女神  

 大山志保の18番セカンドショット・・・ピンまでの距離は141ヤード。1ストローク差でトップを行くポーラクリーマーに追いつくためには、ピンにしっかりと絡めたいところであった。

 しかし、2段グリーンの上の段にはかろうじて着いたが、ピンまでは遠く12メートルほどの距離が残ってしまった。16番、17番ホールのパッティングはあまり良い感触ではなかった。打ち切れていない感じで、すぐにラインからは外れてしまっていた。

 12メートルのバーディパット・・・さすがにプロでもこの距離を沈めるのは難しい。入る確率は10%ほどではないであろうか。私など12メートルのパットであれば、100球打って1,2球入るかどうかといった確率であろう。

 16番、17番のパットの反省からであろうか、この勝負どころの18番の長いバーディーパットはしっかりと打ってきた。勢い良く転がってきたボールはスライスラインを駆け下りてきて、見事カップに吸い込まれた。土壇場で追いついたのである。まさに起死回生の一打であった。

 日曜に行われた女子プロのトーナメント「マスターズGCレディース」の決着は、ポーラ・クリーマーと大山志保のプレーオフにもつれ込んだ。

 プレーオフは、18番で行われる。1ホール目、2ホール目はともに譲らずパー。3ホール目に入った。先に打ったポーラ・クリーマーのティーショットはフェアウェイ左側。次に打った大山志保のドライバ-ショットは右へ飛び出した。

 大山志保は「やっちゃった・・・」という感じの表情で「ファー・・・」と声を出す。ボールは右サイドのOBゾーンぎりぎりのところへ飛び込んだかに見えた。するとそのボールは観戦していたギャラリーの腕に当たって跳ね返りフェアウェイへ戻ってきた。

 これはラッキーである。18番の長いバーディーパットといい、このOB気味のティーショットがフェアウェイに戻ってくるラッキーといい、「勝利の女神」は大山志保に肩入れしているようであった。

 ポーラ・クリーマーのセカンドショットはグリーン脇に、対して大家志保のセカンドショットはピンに絡んできた。十分バーディーがねらえる位置である。

 ポーラ・クリーマーのアプローチは、まずまずのところに寄せた。次は大山志保のバーディーパット・・・「勝利の女神」の微笑が彼女に勇気と自信を与えたのか、このバディーパットをしっかりと沈めて、3年ぶりの優勝を手繰り寄せた。

 久し振りにゴルフの中継を見ていて興奮した。(生放送ではなくVTRであったが・・・)「ドラマチックだ・・・」そう感想を思わず漏らした。 

 やはり、日本人のプレーヤーが優勝してくれると嬉しいもので、気分がスカッとする。「アン・ソンジュが優勝しそうだなと・・・」と思ってしまうと、どうしてもチャンネルを回してしまう。今回は最後までかぶりつきで勝利の行方を見守ることができた。

2011/10/25

2050:Paris  

 ORACLEといえば、DELPHIの名前が挙がる。現行型は6代目。そのモダンで斬新なデザインは多くの人の心を捉え、そのリスニングルームに迎えられている。もちろん素晴らしいのはデザインだけでなく、その紡ぎ出す音もハイレベルである。

 その美しさは「妖精」と表現したくなるような透明で高貴な輝きを放っている。私が愛用しているLP-12とは異なった美しさであるが、常に心を惹かれるレコードプレーヤーのひとつである。

 そのDELPHIの弟分的なモデルが「Paris」である。ORACLEにとってはエントリークラスとしての位置づけのモデルで、そのデザインも含め、DELPHIの精緻の極みといった存在感とは大きく異なり、よりカジュアルな雰囲気を有している。

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 シンプルな構成ながら、正面から見て右手前側がスラントしていて、洒落た雰囲気を醸し出している。カジュアルにしてお洒落・・・「Paris」という名前がしっくりとくる製品である。

 そして、この「Paris」にはターンテーブルの他に、フォノイコライザーとMCカートリッジもラインナップに加えていて、一連のシリーズでアナログシステムを組み上げることも可能である。

 特にフォノイコライザーは、ターンテーブルと共通のデザインテイストで、色も合わせることができる。これはセットで使いたくなってくる。

 送り出しはORACLE Paris・・・ターンテーブルとフォノイコライザーをセットで揃える。色はピアノブラック。するとアンプやスピーカーはどんなものがいいか・・・そういったことを考えるのは意外と楽しい。

 プリアンプとパワーアンプは、できれば小型のものが良い・・・色は黒かグレー系のもの。QUADから最近発売されたELITEシリーズなんか合うような気がする。

 では、スピーカーは・・・ピアノブラックの塗装が施された小型2ウェイを添えたい。できるだけ美しい塗装の・・・AcousticLabのスピーカーなんかどうであろうか・・・少し古いモデルであるが「BOLERO」を中古で入手して、サイドプレススタンドでセッティング・・・小粋なシステムの完成である。

 かけるLPは、ダイアストレーツの「悲しきサルタン」・・・マーク・ノップラーの指弾きギターが良い感じで鳴りそうである。

2011/10/24

2049:キカイダー  

 VW POLOで昨日320Km走った。普通このサイズの車でそれだけの距離を走ると、それなりに体に疲労が蓄積するはずである。

 しかし、予想外に体は楽であった。帰りの中央道ではしっかりと大渋滞に嵌ったので精神的にはいらいらが募ったが、その他の通常走行区間における満足度は高かった。

 なりは小さいがさすがにドイツ車である。高速走行は得意科目のようである。市街地:高速道路 2:8ぐらいの割合であった。燃費は16.1km/L。1.2L直噴ターボエンジンと7速DSGの組み合わせの効果で良い数値をたたき出した。

 「まさにクラスレス・・・」という感想は、今日になってMercedes-Benz E350 BLUETECHに乗り換えても、それほど落差を感じない点からも、強いものとなった。

 静寂性に関しては、もしかしてE350を上回っているのでは、という気さえする。「もしかしてMercedes-Benzが勝っているのは積載能力だけかも・・・」少々複雑な心境にもなってしまう・・・

 VWもMercedes-Benzも、あまり華のないメーカーであり、実用車としての実質的な価値を追い求めた車造りをしている。新しいEクラスは、BMWをライバルとして追い回すのを止めてその本来の立居地に戻ってしっかりと煮詰めたモデルであると思っていた。

 しかし、VWのクラスレスな躍進振りを目の当たりにすると、その存在意義はとても希薄なものに思えてくる。一昔前には考えられなかったような「下克上」が出現しているようである。

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 ドイツのフランクフルトで行われたモーターショウの目玉は、幾つかあった。VW UP!もそのひとつであるが、PORSCHE 911のNEW MODELも大きな注目を集めた。

 既に完成されたデザインであり、大きな変更はない。ディテールを目を凝らして詳細に見てみると洗練度を増している、という印象を受ける。

 リアのデザインも大きな変更点はないが、よりシャープな造形となっている。このリアの顔立ちは、一連のAUDIの顔立ちとも共通した要素を多く含んでいるようで、私の目には懐かしいテレビ番組「人造人間キカイダー」の顔立ちを連想させる。

 キカイダーは、どことなく物悲しげな目付きをしている。焦点が定まらず遠くを眺めるでもなく眺めているような・・・この新しい911の後姿もどことなく悲しげに見えるのは、私の心象風景が映りこんだものであろうか・・・

2011/10/23

2048:ヨハネ受難曲  

 御殿場インターを降りて、須走インターへ向かう途中、走っている車からは、富士山が美しいシルエットを描いていた。

 背後に夕方の淡いオレンジ色をまとい、神々しい後輪を配しているかのような富士山である。その景色は、たった今聴いてきたばかりの「ヨハネ受難曲」の神々しいまでの美しさと見事に符合した。

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 pontaさんのお誘いを受けて、コンサートを聴くために赴いたのは、富士市文化会館。自宅から車で2時間半の距離である。少々遠いが、指揮されるのが、先日お宅にお邪魔させていただいた福島章恭さんとあっては、断るわけにはいかない。

 合唱は福島さんが指導されている富士ベートーベンコーラスと東京ジングフェライン。オーケストラはオルケステッラ・デル・ジョルノ。5人のソリストを加えての豪華な布陣である。

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 富士市文化会館は、とても立派な建物である。大・中・小の三つのホールがあり、コンサートは大ホールで行われた。大ホールは天井高が十二分にあり響きが良さそうである。

 さらにうれしかったのは、歌詞の日本語訳が舞台に表示されたことである。これはとても大きな意味があった。イエスが捕らえられ、刑に処せられるまでドラマチックに描かれていく展開をしっかりと把握することができたからである。

 今日の演奏は「聴く」というよりも「体験する」といった表現が適切だと思えるようなものであった。イエスとそれを取り巻く様々な人間の心理の動きが細かなところまで見事に表現されていて、音楽を聴いているのであるが、その神聖で壮大な物語の中に、音楽のうねりとともに飲み込まれていくようであったからである。

 スリリングであり、ダイナミックであり、神聖な雰囲気に満たされていた演奏であった。その神々しいバイブレーションは聴くもの全てに伝わったようで、演奏終了後の会場には、熱を帯びた興奮が渦巻いていた。

 神々しいまでに美しいシルエットを見せてくれた富士山の裾野を疾駆して、VW POLOは須走インターの入口にスムースに入っていった。徐々に薄暮れていく空は、濃い目の灰色が勝ってきた。

 すると高速道路の電光掲示板には「中野トンネル → 小仏トンネル 渋滞 20km」と表示されていた。「ヨハネ受難曲」の素晴らしい演奏を聴いて、イエスの受難を追体験したばかりであるが、私の行く手にはまた別の大きな「受難」が待ち構えていたのであった。

2011/10/22

2047:安心感  

 POLOが納車されてから、2ケ月以上の時間が経過した。フォルクスワーゲンでは、納車から2ケ月経過すると、最初の点検を行うとのことで、ディーラーへ向かった。点検に要する時間は45分ほどとのこと。

 その時間を利用して、試乗車のPASSATを乗ってみた。エクステリアデザインは、最近のフォルクスワーゲン流のクリーンでシャープな造形美を有している。

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 試乗車は「ハイライン」と呼ばれるモデルで、「コンフォートライン」よりも内外装のグレードが高い。モデル構成は2グレードのみで、エンジンなどの基本的な構成には変りがない。1.4L直噴ターボエンジンは、GOLFにも採用されているエンジン。

 PASSATが属するDセグメントにおいて、1.4Lの排気量は例外的に小さい。「ダウンサイジングもここまで来たか・・・」という感想を持った。

 1.2Lの直噴ターボエンジンを搭載するPOLOの加速性能は必要十二分であり、よっぽどやんちゃな運転をしないかぎり、不足感はない。その実感から類推するとPASSATの1.4L直噴ターボエンジンも同様に必要十二分な動力性能を有しているはず。

 朝から降り続いている雨は、強くなったり弱くなったりしていた。その雨のせいか来客もまばらで、試乗車は手持ち無沙汰そうに駐車場に佇んでいた。

 乗り込んで少々がっかりしたのは、インテリアである。ほぼ先代のままのキャリーオーバー。新型PASSATはフルモデルチェンジと銘打ってはいるが、事実上はビッグマイナーチェンジであり、内装をみるとそれがよく分かる。

 走り出すと、その乗り心地の滑らかさに、「やはり良くなっている・・・」と感じる。ゴツゴツ感のないスムースな乗り味はほっとする上質感である。

 雨の中での市街地走行のみであるので、アクセルをぐいっと踏み込むことはなかった。街中を流している間はパワー不足を感じることはなかった。スムースで静かな乗り味が印象的である。

 PASSATはその外観も含めて実にまっとうな車である。ダウンサイジングのメリットは燃費の良さをもたらし、7速DSGは1.4L直噴ターボエンジンからスムースな加速を引き出す。ハンドリングも安定感がある。

 PASSATのキーワードは「安心感」であろうか・・・全方位的な安心感がPASSATには満載されている。逆に言うと粋やきわどさとは少々遠いところにある車である。そういったものを欲しがる向きには、同じグループのAUDIをどうぞという、割り切りなのであろう。



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