2010/10/3

1664:サウンドハウス  

 サウンドハウスが閉店することが決まった。かつて自分が足繁く通った店がなくなるのは、やはり寂しいものである。オーディオがビジネスとして成り立つことが難しい時代となってきたようである。

 サウンドハウスの4階で、GERMAN PHISIKSのスピーカーと出合った。ハイエンドオーディオにかぶれはじめた頃のことである。確か最初は、サウンドハウス主催のオーディオ・イベントだったような気がする。スピーカーとは思えないような妙な形をしていた。そして、その独特の広々としたサウンドステージに心惹かれるものを感じ、結局わが家に迎え入れることとなった。

 その黒い鉛筆のような形をしたスピーカーは、1階のリスニングルームに据え置かれ、その位置を微妙に変えながら、様々な音楽を奏で続けていた。

 最初の頃はCDのみであった。2躯体に分かれたCDプレーヤーから送り出された音情報は、プリアンプを経由し、一人では持ち上がらないような巨大なパワーアンプで大きく増幅され、GERMAN PHISIKSから放たれた。

 そのうちにアナログも加わり、徐々にその勢力を拡大していった。アナログプレーヤーは最初は1台であったのが、2台となり、CDを聴く時間よりもアナログを聴く時間のほうが多くなっていったのである。

 GERMAN PHISIKSを迎え入れて3年ほどした頃だろうか、わが家を大きな嵐が襲った。「ヴィンテージの嵐」である。

 その結果、綺羅星のような輝きを放っていた高価なハイエンド・オーディオ機器は、徐々にわが家から去っていき、GERMAN PHISIKSも例外ではなかった。

 その代わりに、「これって音がちゃんと出るの・・・」といったような印象を持つ容姿をした「骨董品」達が、ラックの棚板や、リスニングルームを占拠するようになった。

 その頃からサウンドハウスに出向くことはほとんどなくなってしまった。しかし、私にとって思い出の場所であることには変りがない。そういった存在がなくなってしまうのは、やはり寂しいものである。

 サウンドハウスは30年以上も営業をしていた歴史ある店である。同じように思い出の場所がなくなることを嘆かれている方も多いはずである。



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