2010/9/4

1635:ハイビジョン  

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 御茶ノ水駅の聖橋口改札を降りて、線路沿いの坂を秋葉原方面に下りていく。あたりはすっかり日が暮れていたが、アスファルトは日中の炎熱地獄の名残を宿していた。

 風は坂の下から上へ、私が向かう方向とは逆に吹いている。9月になってからは、日が落ちてからの風が幾分涼しげになった。足元はアスファルトからの熱で熱せられるが、上半身は涼しげな風を浴びている。即席の「頭寒足熱」状態である。

 坂を下り終え、神田郵便局前を左折すると昌平橋がある。その橋を渡るとすぐに目的地である。昌平橋から見える川の水面はぬめぬめと黒光りしている。

 今日はPontaさんと一緒に、DYNAMIC AUDIO 5555の4FでFRANCO SERBLIN「Ktema」を1時間ほど試聴してきた。

 FRANCO SERBLINはSonas Faberの創始者である。幾多の名作をSonas Faberから送り出してきた。どのような経緯でこうなったかは不明であるが、Sonas Faberから離れて自分のブランドを新たに立ち上げたのである。そしてその記念すべき第1作が「Ktema」なのである。

 外観は複雑な造形である。そして3ウェイのユニットの配置やキャビネット構成も相当に複雑である。この複雑さを統合し一つの作品にまとめ上げる力量はさすがである。

 「Ktema」を駆動するのはGOLDMUNDのプリとパワー。送り出しはLUXMANのCDプレーヤー。試聴室の広さは20畳はあるであろうか・・・贅沢な空間である。

 1時間、あれやこれやCDをかけた。そしてその音の印象は「ハイビジョンで観るオペラやコンサート映像のような音・・・」というものである。

 Sonus Faberというブランドを作り上げたFRANCO SERBLINという先入観をいい意味で裏切ってくれる高解像度な音であった。

 隅々にまで神経が行き渡っていて、広々とした空間は整然と提示される。音像はしっかりと正確に描ききられていて、鮮明である。

 予想以上の高性能ぶりにしばし呆然・・・エージングが完了していない段階であるので、若干音はほぐれきっていないが、そのポテンシャルの高さは相当なもの。

 もちろん、高解像度一点張りではなく、イタリア・オペラなどを聴くとしっかりと歌わせどころを心得ている。外観はまったく対照的ではあるがVIVID AUDIOも真っ青といった高性能スピーカーである。「やはりFRANCO SERBLINは天才である・・・」そう思いながら帰路についた。



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