2010/8/31

1631:ローション  

 「子宮頸がんで子宮及び卵巣を摘出した場合、普通の性生活は送れるのであろうか?」先日より疑問に思っていたことをインターネットでいろいろ調べてみた。

 「子宮だけでなく卵巣をも摘出した場合には、閉経した女性と同様に膣が委縮し性交痛が起こることがあります。その場合はホルモン補充療法で性機能は手術をする前と同じ状態に戻ります。また性交痛を緩和するためにローションを使うと効果的です。」

 「手術の後は機能的な問題はなくても精神的にダメージが大きく、気持ち的に性交をなかなか受けられないという場合も多いようです。子宮や卵巣をとったという精神的なショックはかなりあると思います。」

 幾つかのHPやブログにはそのように記載されていた。ということは答えは「YES」ということである。「可能性がないわけではない・・・」一抹の希望の光が見えてきた。

 ローションか・・・そう言えばドラッグストアで見かけたことがある。ここは一つ購入してみる必要があるかもしれない。

 というわけで、夜になってからドラッグストアに行ってみた。するととあるコーナーに何種類が置いてあった。コンドームなどが置いてあるコーナーである。しげしげと眺めているわけにもいかず、とりあえず小さめのものを一つ購入。

 その足でゴルフスクールに出かけた。「寧々ちゃん」、Yさん、Sさんの3名が揃っていた。相変わらずの蒸し暑さある。1時間半のスクールを終えると汗が滝のように流れる。

 何時ものように休憩コーナーで少しばかりの時間を過ごす。私は今日は寡黙であった。「寧々ちゃん」の目線を捕らえようともしたが、多少上の空といった風情である。

 頭の中では「ローション・・・ローション・・・」と「ローション」という言葉が独り歩きしているのであった。

 Yさんがしきりにスウィングにおける右腕の使い方について話していた。「バックスイング時には左腕が右腕の上にきて、フィニシュ時には右腕が左腕の上になる。これが腕のローテーション。あまりに左腕で打つ意識が強すぎるとインパクト時以降の腕の切り替えしが上手く出来ないんですって。右腕をしっかり振り切ることを意識すると腕のローテーションが上手くいくって教わったの・・・」

 思わず「ローションですよね・・・ローション・・・」とつぶやいた。「ローション・・・?ローテーションですよ。腕が入れ替わるように回転するんです・・・」とYさんは怪訝そうである。

 「あっ、そうそうローテーションですね・・・」と取り繕ったが、つい頭の中にあった言葉が漏れ出てしまった。

2010/8/30

1630:PSA  

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 PEUGEOTの主力ラインナップである「407」がフルモデルチェンジする。従来のロジックに則っていたならば、製品名は「408」となるはずであった。しかし、アナウンスされた製品名は「508」である。

 PEUGEOTは極端な釣り目や、印象的なグリルデザインなど、幾つかの特徴的なデザインを継続している。「508」もその傾向をキープしてはいるが、「407」のような粗野な印象はまったく受けない。

 車全体としてのまとまり感がきちっとあって気品がある。個々にパーツをクローズアップして見ていくと大胆な造形も取り入れているのであるが、全体としてある一定の流れにそっているので違和感がない。

 そうなってくると「インパクトにかける」「おとなしめ」「日本車みたい」といったマイナス評価が出てくる可能性もあるかもしれない。しかし、PEUGEOTはもともとこういった路線が本来のはず、ぶっ飛んだ造形は同じグループのシトロエンが受け持つべきである。

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 そのシトロエンのぶっ飛び路線を代表するのが「DS3」である。もともとシトロエンは思い切ったデザインを採用するメーカーである。良く言えば「独創的」。しかし、時おり「はちゃめちゃ」な印象を受けることも無きにしも非ずである。

 「DS3」はプレミアム・コンパクトである。最大のライバルは「MINI」である。そしてALFA ROMEOの「Mito」やFIAT「500」も同じ土俵で戦っている。

 「DS3」のデザインは過剰な演出と情緒的な造形に溢れている。最初に目にした時には「ちょっと盛りすぎじゃない・・・」と思わずにいられなかったが、眺めているうちに微笑ましく思えてきた。ラテン的な人生観が詰まっているように感じたのである。

 フランスの新しい風を感じさせてくるPEUGEOT「508」とシトロエン「DS3」である。同じグループに属するメーカーであるが、その向かっている方向は各々別なようである。

2010/8/29

1629:モボ501型  

 天野さんは4台のレコードプレーヤーをお持ちである。VPI Scout Master、ROKSAN TMS、GOLDMUND STUDIETTO、Technics SL-1200 MARK4の4台である。

 私も少し前まで3台のレコードプレーヤーを持っていた。LINN LP-12、ROKSAN XERXES20、IMMEDIA RPM Revolutionの3台である。今はどうにかこうにか1台に絞ったが、またまたむくむくとレコードプレーヤーに対する欲望が盛り上がっているのである。

 レコードプレーヤーというものは実に魅力的なものである。なんといってもその形が魅力的なのである。丸いものが周り、細く長いものが追随する。接点には精密な針が介在している。

 丸いものは実にしっかりと丸い。細いものは実に繊細に細い。その対照が音楽を紡ぎ出す機械としてきわめて深遠な不可解さを湛えている。「むくむく」の原因はその大胆ともいえる対照性にあるのかもしれない。

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 さて、天野さんのオーディオルームのレコードプレヤーに共通するテイストは「きっちり・しっかり・すっきり」の「3り」である。

 そして、その音も「3り」満載の音世界であった。嵐山電鉄の幻の「モボ501型」のような実に理にかなったバランス感覚に溢れているのである。フロントランプの間隔やその丸いランプの大きさ、ガラス窓が表面積全体に占める割合の適切さなど「モボ501型」は実に正当である。

 めったに見かけることのない「モボ501型」を見かけたときのような嬉しさを、その音からじっとりと感じた。

 そういえば「501」という型番は、天野さんが愛用されているSHELTERのカートリッジのかつての代表的な製品名である。今は新たなシリーズが発売されて、より高級な製品が主要な地位を占めているが、501はアナログ史上に名を残す名機である。天野さんはSHELTERのカートリッジをこよなく愛されている。「Harmony」「9000」など同社の高級な製品をお使いである。

 最後に聴かせていただいたビートルズ「アビーロード」、ピンクフロイド「狂気」の貴重なプレスチェック盤は実に深い音であった。極上の「3り」のなかに旨み成分が実にしっかりと練りこまれていたのである。

 後半からスピーカーは、WATT単体からWATT3+PUPY2に変更された。空間表現はWATT単体の方が得意なようである。また高域の質もWATT単体の方が素直な質感である。クラシックのようにオフ・マイクで取られたものの場合、WATT単体の方が印象が良い。

 PUPY2の追加は確かに低域の密度感・エネルギー感の上昇をもたらす。ロックなどのようにオン・マイクで取られた音源にはやはり強みを持つ。

 WATT単体が「モボ501型」ならば、WATT3+PUPY2は「モボ611型」であろう。より現代的でかっちり感が前面に出てくる。

2010/8/28

1628:海峡  

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 四人の修道士が朝日をバックに立ち並んでいる。二足歩行ロボットめいた足踏みをみせてくれそうないでたちである。背筋はジャンと伸びている。胸はむんとはっている。その毅然とした姿には、自信が満ち溢れているように見えた。

 天野さんの仕事部屋であり、オーディオルームであるこの部屋は、飯田橋駅から程近いところにある。相変わらず続く猛暑のなか、チューバホーンさんと一緒に飯田橋駅から軽子坂を上っていった。

 同じシルエットであるが、実は外側のスピーカーはWATT3+PUPY2であり、内側はWATTが「ジブラルタル」と呼ばれる純正のスタンドに乗っているのである。「ジブラルタル」と聞くと反射的に「海峡!」と答えたくなる・・・その脊髄反射的な欲望を抑えつつ「これ、なかはどうなっているんですか?」と尋ねた。

 それはスタンドという概念とはかけ離れた形をしていた。ユニットの入っていないPUPYといった風情だったのである。内部は複雑な構造をしているようである。

 まずはWATT+ジブラルタルから聴かせていただいた。送り出しはGOLDMUNDのトランスポートとDAコンバーター。Jeff Rowlandのプリアンプとパワーアンプで駆動される。

 その音を聴きながら、なぜかしら「スタンリー・キューブリックの映画のようだ・・・」と思った。彼の映画は完璧なまでな構成美に溢れている。この部屋で聴くことができる音も完璧なまでの構成美に溢れているのである。

 広々と広がるサウンドステージの隅々まで統一された意思が行き渡っていて、空白やその意思に反した滲みや歪みが生じることはない。

 バッハの管弦楽組曲を聴いた時、「バリー・リンドン」のワンシーンが脳裏に浮かんだ。そしてRUTTERのレクイエムを聴くと、「2001年宇宙の旅」のシーンが、そして、モーツァルトのピアノ協奏曲第24番を聴いたときには「フルメタル・ジャケット」のワンシーンが脳裏スクリーンに浮かび上がる。

 映像を喚起する音である。「見えるよう・・」という表現が適切であるか否かは判然としないが、心の中で「見える・・・見える・・・」とつぶやかずにはいられなかった・・・

 (明日はアナログを報告する予定です・・・)

2010/8/27

1627:studietto  

 GOLDMUNDといえば今や押しも押されないハイエンドメーカーの雄である。スイスメイドらしい精緻で清涼感溢れるデザインの高級なアンプを次々に世に送り出している。

 私自身は一度もその製品をわが家に迎え入れたことはないが、OFF会やオーディオ・ショップでの試聴会では何度かその製品の音に触れたことはある。

 その音の印象は、その外観と共通するものを感じさせる。精緻にして清涼感溢れる、といった印象を受けるのであった。

 以前一度、オーディオショップでの試聴会で同一のスピーカーをGOLDMUNDのセパレートアンプとEINSTEINの真空管式のセパレートアンプで聴き比べる機会を得たことがあった。ある意味正反対の性格の両者であったので、とても興味深かった。

 自宅で真空管式のアンプを使っているせいであろうか、私の耳にはEINSTEINのセパレートアンプの方が耳馴染みが良かった。

 GOLDMUNDはアンプメーカーというイメージが強いが、最初の製品はアナログプレーヤーであった。特徴的なリニアトラッキングアームを搭載した非常に美しいレコードプレーヤを数種製造していたのである。

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 明日はWILSON AUDIOのWATTを聴く予定である。PUPYの上にのかっていないWATTを聴くのは初めてであるので興味津々である。

 そして、明日の楽しみのもう一つはGOLDMUND製のアナログプレーヤーを聴く機会も得られることである。見るからに精密機械然とした美しいアナログプレーヤーである。各部が精巧に組み立てられて、一部の隙もなく静かに制動する・・・そんな印象を写真からは受ける。

 見ているだけでも楽しめそうなレコードプレーヤーである。GOLDMUND製のレコードプレーヤは中古市場に出てくることはほとんどない。希少価値の高い製品なのである。

2010/8/26

1626:後ろ姿  

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 先日、自宅の側で車に乗っていたとき、VOLKS WAGENのPOLOの後ろについた。白のPOLOであった。夜なのでポジショニングランプが赤く光っていた。

 そのポジショニングランプの造形に目がいった。実に巧みなデザインなのである。VOLKS WAGENと同じグループであるAUDIほどには凝っていないとはいえ、そのポジショニングランプの造形に関しては、相当な労力と時間をかけて練られたものであることがよく分かる。

 現在のVOLKS WAGENのラインナップのなかで個人的に一番好きなモデルがPOLOである。水平基調のシャープなデザインになったNEW POLOは日本でも好意的に迎えられている。よく見かけるのである。

 赤やシルバーを見かけることが多いが、白ははじめて見る。なかなか清潔感があって良い感じであった。

 事務所の営業車である日産 マーチは既に6年半を経過している。来年早々に3回目の車検を迎える。特に不具合が生じているわけでもないので、買換えを実行する可能性は低い。

 しかし、VOLKS WAGEN POLOを見かけると、「良いなPOLO・・・事務所の営業車にどうかな〜」という気になるのである。

 ネックは価格である。国産のコンパクトカーよりも相当高くなってしまうのである。品質に見合った価格とは思うが、相対的には高く感じてしまう。

 白のPOLOは右のウィンカーランプを点滅させて右折して行った。その後姿を見送りながら、「ふ〜」と深いため息をついた。

2010/8/25

1625:テンポ  

 「バックスウィングとダウンスウィングが同じスピードに感じられれば、滑らかでスムースなスウィングが行われている証拠です。」

 「もちろん実際にはダウンスウィングのほうがスピードは速いのですが、リズム感良くスウィングできている時は、その両者のスピードが同じように感じらます。」

 鈴木プロは何度かそうアドバイスしてくれた。昨晩のゴルフスクールでもリズム良くスウィングすることを第一に練習したほうが良い、と指摘された。
 
 ゴルフ雑誌などを読むと、いろいろなチェックポイントが載っている。そういったものを鵜呑みにすると、どうしても頭でっかちになってしまう。

 アドレスした時にそういったチェックポイントに頭がいってしまうと、動きがぎこちなくなってしまいリズム感が悪くなってしまうのである。もっと体が心地良く感じるリズムに神経を集中させたほうがいいようである。

 「あと音を聞いて下さい・・・」鈴木プロは続けて音の話しもした。「トップではスィングの音が一瞬消えます。その無音を確かめてからダウンスウィングするのです。そしてもっともスウィング音の高くなるポイントがインパクト直後になるように気をつけると、良くなります・・・」

 「音か・・・今ままであまり意識することがなかった・・・」と新鮮に感じた。そういえばアマチュアの大半はインパクト前にヘッドスピードが最高になるため飛距離をロスする、ということを何かの雑誌で読んだ覚えがある。

 「ふむふむ・・・なるほど・・・」と練習に励んでいたら、「寧々ちゃん」が少しばかり遅刻してゴルフスクールに参加した。

 「良かった・・・休みでなくて・・・」とほっとした。彼女がいるかいないかは、私にとって非常に大きな要因である。ゴルフの上達も重要課題ではあるが、「寧々ちゃん」と時間と空間を共有することの方が最優先課題なのである。

 1時間半は思ったよりも短く感じられた。夜になっても30度程度の気温があり、湿度も極めて高い。そんな環境であるが、体を動かし続けていると、じっとしているよりも時間は短く感じられるようである。

 スクールが終わった後はクーラーの訊いたクラブハウス内の休憩コーナーで少しばかりの時間、雑談するのが恒例である。

 Sさんは欠席であったので私と「寧々ちゃん」とYさんの三人ででテーブルを囲んだ。そしてさっき鈴木プロが言っていたスウィング音の話をした。

 「一番音が高くなるポイントがインパクト直後あたりになるように調整するとキレのあるインパクトになるそうですよ・・・」

 「あ、それ私も何度か言われたことがある・・・目を閉じて素振りするとよく分かるって言っていたわね・・・・」Yさんが話を引き継いだ。

 「でも素振りの時は音が耳に入るんだけど、いざボールを打つ段になるとボールにばかり気がいってしまって・・・」

 「私、それ言われたことない・・・上手い人にしか言わないんじゃない・・・まだそのレベルになってない人にいうとかえって混乱してしまうからかしら・・・」

 「寧々ちゃん」はまだ100を切ったことがない。Yさんは練習熱心なこともあり女性としては比較的良いスコアで回る。スウィングのキレもある。少々レベルの差があるのである。

 「じゃあ、スウィング音の話が出たら、上達した証拠かもしれないですね・・・」「当分言われそうにないかも・・・」「そんなことないですよ・・・今日もプロが褒めてたじゃないですか・・・」「けなしてばかりだとやる気がなくなるからかしら・・・」

 3人は会話をキャッチボールする。それは実にテンポ良く受け渡され、また戻ってくる。ここにSさんが加わると、テンポがスピードアップしてしまうのであるが、今晩はSさんがいないので、一定のスピードである。ゴルフも会話もテンポが大切である。

2010/8/24

1624:遅刻  

 耳についてい離れない・・・丁度1週間前に聞いた言葉である「はんかくさ〜い」と「寧々ちゃん」は何度ものたまったのである。「何だろう・・・はんかくさいって・・・」と疑問に思ったのであるが、「はんかくさい」は、アルコールで混濁した頭のなかをぐるぐると回るばかりで、結局手元にひきつけることはできなかった。

 まあ、なんとなくそのニュアンスは分かるような気がする。良い意味ではないはずである。しかし、「寧々ちゃん」の唇から何度か放たれるうちに「はんかくさい」は、何かしらかわいらしい装いを纏うにいたった。

 テディベアのぬいぐるみのように・・・思わずぐりぐりしたくなる感じであろうか・・・次回、きりきりに冷えたビールジョッキをともに飲み干す機会が得られたなら、最低でも5回は「はんかくさ〜い」を引き出したいと画策している。

 さて何はともあれ、今日は火曜日である。ゴルフスクールの日である。あいも変わらず猛暑である。日が落ちたところでなかなか気温は下がらない。体は重い。

 しかし「はんかくさい」私は車に乗り込み、ゴルフ練習場へ向かう。さすがにゴルフスクールにおいては、「寧々ちゃん」の「はんかくさ〜い」は聞けないはずであるが、彼女が休まなければ言葉を交わす機会を得ることは確実である。

 昭和の森ゴルフ練習場に着いた時「寧々ちゃん」はまだ来ていなかった。Yさんがスクールが始まる数分前に来た。「Sさんは今日お休みだそうですよ・・・○○さんはちょっと遅れるって連絡ありました・・・」と話しかけてくれた。「良かった・・・休みではないようである・・・」と安心した。

 「寧々ちゃん」とは2回「花蕎好」で食事をし、先週一度羽村駅のそばの居酒屋でビールをジョッキ7杯づつ飲んだ。それだけである。しかし、その間に二人の間には共有する秘密が徐々に堆積してきた。

 Coreさんの浮気・・・寧々ちゃんが4年前に受けた手術のこと・・・酔うと「はんかくさ〜い」を連発する癖があること・・・

 「寧々ちゃん」は既に40歳を超えている。若々しい美しさは既に失われつつある。しかし、どこかしら少女らしさを歴然と保っている。結婚し、出産し、子育てをしてきた・・・その長い年月のなかで当然女性は変化していく。その変化の過程や程度はひと様々である。

 大きくうねりながら本質的に変化していく場合もあれば、表層面は年月の侵食課程で変化していくが深層部はまったく変わらず冷たい水脈が絶えることなく流れている場合もある。「寧々ちゃん」は明らかに後者である。

 その絶えることなく密やかに流れる水脈に手をひたすことができるならば、心地良い涼を得るとともに、その清澄さに強く心惹かれるであろう。

 「こんばんわ・・・」明るめの声が響いた。一番奥の打席で汗を流していた私は、振向かなくいてもその声の主が誰か分かった・・・・

2010/8/23

1623:悲喜交々  

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 Maurizio Polliniのピアノが心地良く響く。彼が弾き振りしたモーツァルト・ピアノ協奏曲第24番。ライブレコーディングらしい臨場感が感じられる。

 2階のセッティングは結局元に戻した。やはりQOAD ESLはスピーカ後方の空間確保が絶対必要なようである。広ければ広いほど良いというわけでもなさそうであるが、蕎麦はたっぷりなお湯で茹でたほうが良いように、QUAD ESLは広い空間に解き放ったほうが良いようである。

 妻からの相次ぐクレームに耐えかねて、一旦壁際に寄せられたが、それではQUAD ESLの魅力がどうしても半減してしまう。

 そこで、そっと元に戻した。軽いことはやはり美徳である。片手でらくらく持ち上げられるQUAD ESLはこういうときとても重宝である。

 ものの5分で移動は完了。ソファの真ん中で聴いた。「水を得た魚」といった風情で気分がすっきりする。

 「やっぱりここだよな・・・しかし、クレームが再発する恐れもある・・・」「まあ、どうにかなるさ・・・」ということで2階のリスニングルームのセッティングは落ち着くべきところに落ち着いた。

 ソファの後方はベッドが二つ並んでいる。そのためこれ以上ソファを下げることができない。しかし、本当はもう少し後方がベストポイントなのである。こればかりはしょうがない。

 そこで窮余の策ではあるが二つのベッドの間隔を少しばかり広げ小型のチェアをその真ん中に置いた。ソファの丁度後方に当たる。ここで聴くとコンサートホールの中間よりもやや後方の席で聴く感じに近似している。

 「ああ、落ち着くな〜この感じ・・・」「ここが寝室でなくオーディオ専用ルームであればな・・・」と悲喜交々である。

2010/8/22

1622:WATT  

 オーディオ雑誌を購入するとざらっと眺める。興味を引きそうな記事があるとそれをまず読む。あまり興味がなさそうな記事は後回し。結局最後まで目を通さない記事も多い。

 今日は本屋さんで「Audio Accessory」を購入した。季刊のオーディオ雑誌である。価格は1,300円。重さからするとこんなものかな、といった価格である。

 最初に目に付いたのはWILSON AUDIOのSOPHIA。モデルチェンジして、3代目となった。その紹介記事が載っていた。写真で見る限り何処が変わったのか分からない。記事を読んでみるとユニットは全て一新され、それに伴ってネットワークにも手が加えられているとのこと。

 その紹介記事の最後に、DAVID A.WILSONのインタビューがあった。SOPHIAの紹介記事はそこそこに、そちらのインタビューを読んでみた。

 「WATTはウィルソン・オーディオ・タイニー・トットの略だったのか・・・そのタイニー・トットという名称は子供たちが通っていた幼稚園の名前とのこと・・・ふむふむ・・・なるほど」といった具合に読みすすんでいった。

 そのインタビューのなかでふむふむという気になったのは「タイニー・トット」だけでない。彼が愛用している四つのカートリッジの全てが日本製ということにもふむふむとなった。

 マイソニック 、デノン 、ライラ、光悦の四つである。「さすが・・・」といった印象である。しっかりした選択眼を持っている。

 DAVID A.WILSONの名前を有名にしたのは「WATT」である。WATTにPUPYがついたのは、WATTが販売されてしばらくした後の話で、当初はWATT単体で販売されていたようである。約25年ほど前の話である。

 なぜか最近そのあたりの製品に興味がわく。私は勢い余って50年も前のオーディオ製品を愛用しているが、最近は「そこまでさかのぼらなくてもよかったのかな・・」・と少々反省モードである。

 そんななかishiiさんからメールが届いた。「WATTがとても良く鳴っているところがあるので、よかったら行ってみてください・・・」

 WATTはPUPY無しである。スタンドに載っているコンパクト2ウェイの形であるとのこと。残念ながらこの週末は家族旅行のあおりを受けて仕事でつぶれてしまった。来週あたりWATTを堪能してこようと画策中である。

 それにしても「WATT」「PUPY」「SOPHIA」など、DAVID A.WISONはかわいらしい名前が好きなのであろうか・・・



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