2010/5/19

1527:がらくた  

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 イギリス人は押しなべてアンティーク好きである。日本人の場合アンティークな物が好きな方は比較的少数かもしれない。

 骨董品には当然実用的な価値はない。しかし、眺めているだけで何かしら心満たされる何かがあるのである。

 私は特に骨董品が好きというわけではない。北欧家具のアンティークショップに行って家具を見たり買ったりするのは好きである。そういった店にはかならず小物・雑貨コーナーがある。そういったところで無意味に心惹かれるものに出会うときがある。

 それが高価なものであれば、あきらめるのであるが、数千円程度であればついつい購入してしまう。上の写真のものはかっては「はかり」であった。今でも重さを量る機能は保っているが、そういった実用的な道具としては使っていない。

 わが家の1階の「ピアノ練習室兼オーディオルーム兼応接間」の片隅にアンティーク小物として飾られている。その姿を見たときとても優雅に感じた。

 本来は機能的な造形であるはずであるが、とても美的で心和ませるセンスに溢れている。その時代におけるインダストリアル・デザインの優秀さをしっかりと感じさせてくれる。1950年代に製造されてものと思われる。

 わが家にはその時代に作られたQUADのアンプがシステムの中枢を占めている。そのデザインにも共通する優雅さが感じられる。

 実用的な要素をとても優雅な造形のなかにまとめているのである。現代のシャープなデザインとはそのテイストを異にする手作り感を、まだその身のうちに宿している。

 見ようによっては単なる「がらくた」でしかないのであるが、手のひらで包み込むようなやさしい視点で眺めるとそこにはなんとも言えない魅力が溢れているのである。



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