2010/3/6

1453:虚飾の街  

 今日は仕事の合間をついて六本木へ行ってきた。六本木といえば「虚飾の街」というイメージがどうしても付きまとう。

 80年代後半のバブル経済や少し前のITバブル・・・そういった表面は華やかであるが実質はとても乏しい経済現象の象徴的な街であるからだ。六本木ヒルズや東京ミッドタウンといった華やかで豪華なビル郡がなんとなく現代のバベルの塔のように感じられる。

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 お知り合いの方からメールでお誘いをいただいたのは2週間以上前のことであった。その方が関西方面に行かれたときに耳にされ魅了されたスピーカーがあり、その魅力的なスピーカーを東京のオーディオマニアにも紹介するというイベントが行われたのである。

 場所は六本木シンフォニーサロン。ちょっとしたサロン・コンサートができるほどの広さで美しい空間である。椅子が10脚ほど用意されていて、2組のスピーカーと2系統の駆動システムが配置されていた。

 B&Wのスピーカーが外側に、そしてその注目のスピーカーが内側に置かれていたのであるが、そのスピーカーがどうしてもSONY SS-AR2に見えてしまう。

 とあるオーディオショップの店長の方が個人的な趣味としてスピーカーを自作されていて、その自作されたスピーカーが今回の主役なのであるが、このイベントに持ち込まれたものは発注されたお客さんの要望によりこのデザインになっているとのことであった。つまりデザインに関してはご要望に応じて調整してくれるとのことなのである。

 構成は3ウェイ4スピーカー。それぞれのユニットは非常に高性能で優れたものが選別されている。キャビネットの形状はSS-AR2のように流麗なもので豊かな音場表現が期待できるものである。

 さて、その音の印象であるがとても上質な音である。帯域は十二分に広く、薄くなったり偏ったバランスを感じさせない。厳選された素材と高性能な部品を熟練した耳の持ち主が丁寧に組み立てていったという作りこみの良さが音からしっかり感じられる。

 精緻なフォーカスと正確で広々とした音場をクリアに再現する。ジャンルに関しても特に選り好みをするということはなさそうである。そのコンパクトさも美点のひとつである。部屋の中にあっても威圧するような存在感はなく、空間との溶け込み具合も、その音の質感同様優れものであった。

 仕事の予定が入っていたので長居はできなかったが、有意義なひと時を過ごすことができた。お知り合いの方やそのご友人の方が今回の企画を実現してくれたのであるが、実に有意義なことと感じた。

 「虚飾の街」で行われたイベントであったが、そのスピーカーは虚飾とは正反対のじっくりと練りこまれた実体のある逸品であった。



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