2010/3/5

1452:とろけ地蔵  

 目黒駅から目黒雅叙園に向かうには行人坂を下らなければならない。この坂は急である。下っていく際にはしっかりその体重を支えるように足に力をこめて降りてゆく。

 行人坂の途中には石仏郡で有名な大円寺がある。門をくぐって左手をみやると、その石仏郡が並んでいるのであるが、結構びっくりする。斜面に、幾段にもずらりと石仏が並んでいる。

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 そのいずれもが豊かな表情をしている。石仏なのであるが達観した静かな表情というよりもより人間的で世俗的とも思える表情に親しみがわく。

 石仏郡を少しばかり眺めてから行人坂を下りきると目黒雅叙園の壮大な建物が見えてくる。その脇を通り過ぎ太鼓橋を渡る。するともうすぐ目的地である。

 年に一回訪れるだけなのであるが、目黒駅からのこのちょっとした散策は楽しみである。確定申告に必要な資料をチェックしながら、世間話をする。

 「今日は暖かいですね・・・昨日は冷たい雨でしたが、一日でこうも変わるとは・・・」「帰りはあの急な行人坂を上がらなければならないので、結構大変です・・・」

 忙中閑有りという風情である。ひと時の穏やかな時間をすごした後は事務所に戻ってまたまた戦闘状態に逆戻りである。

 大円寺には石仏群の手前の本堂横に一体の異様な地蔵が立っている。顔や手が溶けたようになっているのである。この地蔵はその容姿から「とろけ地蔵」と呼ばれている。江戸時代に漁師が海から引き上げたもので、悩み事をとろけさせてくれる地蔵と、昔から信仰されてきた。

 「早く確定申告業務を一段落させて、ゆっくりと音楽を楽しんだり、ゴルフで汗を流したりしたい・・・」と「とろけ地蔵」に願をかけて帰ってきた。



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