2009/11/10

1336:まくり  

 「まくり」にはいろいろな「まくり」がある。「食べまくり」「遊びまくり」「褒めまくり」「ビビリまくり」「やりまくり」などなど・・・数え上げたらきりがない。

 小学2年生のころ夢中になった遊びは「スーカートまくり」であった。これは別名「スカートめくり」ともいう。「スカートめくり」というとどことなく卑猥で卑怯な印象を受けるが、「スカートまくり」というと豪快で痛快な響きが宿る。ぞぞぞっと女子の背後に回ってがばっと一気に「まくる」、その後は疾風のように駆けてゆく。そのスピード感が「まくり」の方がでると思うのである。

 いずれにしても「まくり」には、破目を外したときに感じられる勢いというものがその語感に含まれているのである。

 しかし、一般的には「まくり」の後にはあまり良い結果は出ないものである。「食べまくった」後には腹痛に襲われる危険性が高いうえ、健康にも良くない。メタボの体質形成すら誘発する。

 「遊びまくった」後には金欠病にかかる可能性がグッと高まり、体力の消耗も激しいはずである。「まくった」後には、何事も節度を持ってことにあたるべきである、という反省を伴うのが通例である。

 確かにその通りなのである。何事も節度を持って、良識を持って慎重に判断すべきであり、軽率な行動は慎まなければならない。

 しかし、私は「まくり」好きである。一旦気に入ると「これは良いのでは・・・」とついつい深入りしがちな傾向がある。

 2階のリスニングルームは普通の寝室である。6畳の和室に隣接していてその間仕切り用に引き違い戸が4枚ある。これがリスニングポジションから見て右側にあるのであるが、手でたたくと盛大に鳴る。音には良くなさそうである。

 そこでこの4枚の間仕切り戸に「レゾナンスチップ・スノウ」を貼り付けたところ音の濁りが減少、クリアになった。これに気をよくして1階のリスニングルームにも使ってみた。2階ほどではないが多少の改善効果はあった。

 そして、2階のリスニングルームを見ながら「右側だけに貼っているのはどうなんだろう、右側を攻めたら次は左側というのが定石である・・・バランスよく攻めないと・・・」という気になった。
 
 そこでもう1セットレゾナンスチップ・スノウを購入。2階のリスニングルームの壁に貼りまくった。その結果合計8個のレゾナンスチップ・スノウがESLの背後の空間に存在することとなった。貼り「まくり」である。

 この「まくり」の顛末はどうなのであろうか?やはり、他の「まくり」同様に節度を持った行動をとるべきであったという反省を伴うこととなるのであろうか?

 それともスカートまくり(別名:スカートめくり)のように「おっ、木綿の白!!」といった爽快感をもたらしてくれるのであろうか?
 
 「まくりも悪くないんでないの・・・結構良い線行ってるんでねえの・・・」という気になった。しかし、まくっている最中は冷静な判断ができないもの。「マクリナリン」という脳内麻薬が分泌されているからである。しばらく時間をかけて判断すべきであろう。

2009/11/9

1335:麺屋武蔵  

 吉祥寺は若者に人気のあるお洒落な街である。駅の北側の比較的側に「ハーモニカ横丁」と呼ばれる小さな商店が軒を連ねた一角がある。ここはお洒落という感じではなく、もっと人間臭さが前面に出た昔ながらの雰囲気を持った不思議な空間である。

 ここは通路が恐ろしく狭い。人がやっとすれ違えるほどである。そして軒を連ねている店もとても小さく狭い。昔からの八百屋であったり魚屋、そして最近できたらしい飲食店も多い。行列ができるような人気店もあるらしく、とあるパスタ専門店の前にはいつも行列ができている。

 ハーモニカ横丁の中ではないが西側に接する位置に「麺屋武蔵」がある。豚骨ベースのスープに魚のダシが効いていて、麺はやや太めでコシが強い。メンマやチャーシューも食べ応えがある。

 吉祥寺でラーメンを食べる時は、ここかパルコすぐ裏の「吉祥寺味源」に行く。「麺屋武蔵」のラーメンはスープも麺も具材もどちらかというと男性的。きりりとしてコクがある。濃厚系でガッツリ感がある。

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 「麺屋武蔵」の味たまラーメンを食べながら、「昨日afuturaさんのお宅で聴いたアナログの味と似ている・・・」と思った。

 afuturaさんのアナログシステムはROKSAN XERXES20、TABRIZ、SHIRAZの組合せ。フォノイコライザーはCHORDである。

 そのアナログサウンドは、実に味わい深い良い音であった。CDも素晴らしかったのであるが、CDはどちらかというとオーディオ寄りのポジショニング。しかし、アナログはより音楽にしっかり寄り添う浸透力のある音であった。

 私の価値基準でいくとアナログの圧勝なのであるが、オーディオマニア的な耳で聴くとCDの方に軍配を上げる方も多いはず。

 まず麺のコシがとてもしっかりしている。噛み応えがあるというかしっかりした密度感がその音からは感じられる。

 そしてやや濃厚めのスープとの絡み具合も絶妙である。魚だしの旨味が舌のうえに最後まで残り、穏やかな収束感を音の余韻に感じさせてくれる。

 パーカッションの響きが深くやわらかい。太目のメンマは、固くはないが味わい感が全面に沁みわったている。

 耳の満腹感もけっこうなものがあった。「麺屋武蔵」では「並にしますか大盛りにしますか?」と注文時に聞いてくる。値段はどちらでも同じである。しかし「値段が同じなら大盛りにしておこう・・・」と考えてはいけない。

 「舌切り雀」の話にあるように大きいことが必ずしも良い結果を招くとは限らない。「麺屋武蔵」では「並」で十分なボリュームがあるのである。特に中年男性は間違っても「じゃ、大盛りで・・・」と答えてはならないのである。

 昨日は充実のアナログサウンドで耳はお腹一杯になった。しかし、実際の腹は一杯というわけではなかったので、afuturaさんの奥様とかわいいお子さんも一緒に近くの雰囲気抜群の蕎麦屋さんに言って舌鼓を幽玄な感じに打ったのであった。

2009/11/8

1334:Rushmore  

 石川遼のドライバーショットはテレビで観ていると、ダイナミックでパワフルな印象を受ける。しかし、間近で見てみるとパワフルではあるのであるが、筋肉の柔軟性を活かしたしなりでボールを遠くに飛ばしていることが分かる。

 筋肉が強靭であるとともに高度な柔軟性を有している。なので、力任せなダイナミックさではなく、体全体のしなりをパワーの源にした無理がなく効率的なスウィングである。

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 今日はafuturaさんのお宅にお邪魔した。NaruさんとJeyさんがご一緒であった。新築したてかと見紛うような美しい御宅である。そのお宅の外観からは豪華なオーディオ専用ルームがそのなかに潜んでいるとは思えない瀟洒な建物である。

 afuturaさんのリスニングルームは「広い!」そして「高い!」・・・20畳以上はあるであろう、そして天井高は4mはありそうである。その部屋に一歩足を踏み入れると外界とは隔絶された別世界が展開する。

 まさに圧巻である。一般家庭としては最高に恵まれたリスニング環境であるといえる。そのなかに佇むオーディオ機器もまた圧巻である。

 なんといっても目を惹くのは巨大なアクティブスピーカーであるPASSの「Rushmore」。実物を見るのは初めてであるが、その存在感は横綱級である。しかし、リスニングルームがとても広いのでリスニングポイントに座ってもそれほどの威圧感をもってせまってくるようなことはない。

 まずはCDから。CDトランスポートはエソテリック、DACはCHORDのQBD76。プリアンプはAyreのK-1Xeである。

 ダイナミックである・・・広い空間に大型のアクティブスピーカーから豪快なドライバーショットが放たれる感じである。飛距離は軽く300ヤード超・・・

 しかし、筋力の強さのみに頼った力任せな感じではなく、強靭ではあるが柔軟性に優れた筋肉のしなりがその源に感じられる音である。飛距離だけでなくフェアウェイキープ率も高そう・・・

 低域の十二分な量感と解像度は音楽の土台を磐石にし、中域の音離れのすばやさと高域のふわっと広がる散乱は音楽にいきいきとした生気を与えている。

 Rushmoreは優れたアクティブスピーカーである。剛性一点張りではないエンクロージャーが音楽を躍動的にしてくれる。マルチアンプ駆動であるので鳴りっぷりに躊躇がない。

 その持てる美点を高度に発揮させるafuturaさんの技量にも感心仕切りであるが、ふと思った・・・「家庭生活との両立は大丈夫なのだろうか・・・」

 しかし、OFF会の後ご家族ともご一緒に食事をしたのであるが、その心配が全くの杞憂であることが判明した。CDの後はアナログを聴かせていただいた。「これがまた・・・」なのである。その様子は明日にでも。

2009/11/7

1333:二つのラック  

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 2階のSOLIDSTEELのラックはフレームがつや消しのシルバー、棚板はグレー。この色合いのコンビネーションは落ち着いてている。どことなく都会的というか洗練されたバランスを感じさせてくれる。

 1階のQUADRASPIREのラックは棚板がメープル、ポールがシルバー。この色合いのコンビネーションは爽やかで、軽やかな印象を与える。棚板の微妙な曲線も相まって肩の凝らない空間占有ラックである。3段構成にして、それを二つ並べている。

 どちらも重量級のラックではない。音を最優先するのならもっと良い製品があるのかもしれないが、変える気になれないラックである。

 SOLIDSTEELはノアが輸入代理店となって販売していたようである。しかし、現在は日本には正規には輸入されていない。たまたまオーディオショップに中古で出ていたのを見かけて、その色合いの良さとシャープな造形に「これ良いなあ・・・」と即決した。価格が比較的安かったことも幸いであった。

 QUADRASPIREのラックの良い点はそのデザイン性とともに発展性があること。その構造は比較的単純である。棚板とポールを買い増せば、機器が増えても対応できる。

 さらに棚板とポールの色のバリエーションが非常に多い。その組合せで様々な雰囲気を醸し出すことが可能である。最近は「Vent」と呼ばれる棚板にスリットの入った高級バージョンも発売され、ますますその魅力度はアップした。

 QUADRASPIREはイギリスのメーカーである。そのせいかイギリスのオーディオ機器と相性が良いような気がする。

 1階ではLINNやROKSANの製品を納めていたが、とてもしっくりときた。納まるべきところに納まっているという感じがして、目に馴染むのである。

 日本製やアメリカ製のごっつい感じのするオーディオ機器とは相性が悪い。特にポールの長さが180mmの標準サイズの場合、ごつい機器だと高さ的にぎりぎりである。オーディオ機器とそのすぐ上の棚板との間に空間が充分に確保できず寸詰まり的な印象を与えてしまうのである。

 ポールの長さは何パターンかあるのであるが、180mmの標準サイズの時にバランスがとれるような気がする。全体としての納まり具合が良いのである。

 そうするとやはり高さのあるオーディオ機器はいまひとつにあわない。やはりコンパクトなイギリス製がドンピシャである。

 1階の2つのQUADRASPIREのうち一つには、LINNのLP-12のバージョンアップが完了したらそのLP-12と電源部がCD-12と一緒に納まる予定である。そしてもう一方のQUADRASPIREにはQUAD 22とUが納まる。いずれもイギリス製でコンパクト。落ち着いた造形である。

2009/11/6

1332:手術  

 手術の日程が決まった。11月13日に移植手術が行われることになったのである。LP-12は一旦全てを解体したうえで、KEELを移植し、RADIKALを取り付ける。さらにURIKAが組み込まれたトランポリンと本体を結合してほぼ完了。最後にEKOS SEをアームボードに取り付けたうえで微調整をする。これで一旦は手術完了である。

 手術後しばらくは、それぞれの部品が落ち着くまで試運転をすることとなる。10日ほど経過した時点で拒否反応がないか再検査。術後のなじみ具合を見ることとなる。そのうえで再調整を行い、一連の作業が完了する。その再調整は11月23日の予定である。

 LP-12のグレードアップに関して当初は冷ややかであった。その価格設定が正直「あまりにも!」といった感想しか持たなかったからである。

 なので、何度かLP-12を購入したSOUND CREATEからは「比較試聴してください・・・」という連絡が入っていたのであるが、しばらく無視していた。

 しかし、心の中では「もしかしてすごく良いのでは・・・」という期待感はうっすらと積もっていたようである。その証拠に比較試聴の誘惑についに屈してしまった。

 SOUND CREATEの試聴室で聴いたLP-12 SE 09には、とても良い印象を持った。ハイドンのチェロ協奏曲もビバルディーのCantate italianeも磐石感がありながら音が冷たくも重くもならない自然さがあった。その後、LP-12 SE+LINTOでも同じレコードを聴いたが、その差に少なからず驚かされた。

 その時は「根本的なところで両者には差があった・・・」という印象を受けたのである。LP-12 SE 09は、何と言うか「アナログを聴いている」と感覚が希薄であった。もちろんCDを聴いている感覚とも違うが、音の細部の造形に意識が向かうことなく自然に音楽に相対することができたのである。

 そのため音楽のエッセンスが脳内で薄れてしまうことがなかった。好印象を持った私は結局順序立てて少しづつグレードアップする手法はとらずに、一気に全部移行する手段を選んだ。

 「まだろっこしいには嫌いだ・・・ここは一気に・・・」というのは私の悪い癖である。多くの失敗の原因にもなっているのであるが、この年になって性格を変えるのは難しいもの。

 何はともあれ、手術が成功し術後の経過も順調に運び、LP-12 SE 09が我が家でもその持てる実力を発揮することを期待したい。

2009/11/5

1331:狭山ゴルフクラブ  

 狭山ゴルフクラブは名門である。グリーンの状態は素晴らしい。そんなに早くはしていないが転がりは良い。フェアウェイも手入れが行き届いていて、周囲の木立もしっかりと美しい形に刈り込まれている。

 クラブハウスも最近建替えたようで広く美しい。内装も高級感があり、けっしてバブル期に設計されたゴルフ場のような表面的な華美さに終始しない奥床しさがある。

 唯一幾つかのホールで近くの養豚場の匂いがして辟易させられるとことと、バンカーの砂が少なくバンカーショットに苦労するところが玉に瑕といった感じであった。

 ここは、起伏のない林間コースであり、それなりに距離はあるがティーショットが安定していれば比較的良いスコアがでる。

 しかし、ティーショットがぶれて林に入ってしまうとほぼ真横に出すだけとなり、スコアを崩す原因となる。

 また、グリーンがとてもしっかりとしていて固いためボールは止まらない。手前から攻めなければならないが、ガードバンカーを嫌がってダイレクトにグリーンに乗せると相当奥につけてしまい、下りの難しいパットやアプローチが残り、これまたスコアを崩す原因となる。

 数日前から右腰に張りと軽い痛みを覚えていたが、「鋭い痛みはないのでどうにかできそうだ・・・」ということで、今日はゴルフ・コンペに参加してきた。腰に違和感があるとやはり良いスウィングはなかなか難しい。

 ティーショットもぶれやすく結構林に入れてしまった。6番アイアンを持って低く横に出し、フェアウェイに戻すことが多かった。

 本調子ではなかったが、ショットのぶれをアプローチでしのぎスコアは「93」であった。今年のアベレージスコアで回れた。「100叩きの刑」に合わなかっただけでも善しとすべきかもしれない。

 腰の違和感はまだ残っているが、ひどくなる感じはない。腰痛に関し、今日早速チューバホーンさんからメールをいただき「発熱のあるところを暖めると、さらに炎症が加速することがあります。また、低音火傷を起こす可能性すらあります」との指摘があり、すぐさまホッカイロを外した。

 先日の金野さんから教えていただいた電源環境の改善策もそうであったが、専門家の意見は聞くものである。この腰痛も一度専門家であるチューバホーンさんに診てもらったほうがいいのかもしれない。

2009/11/4

1330:腰痛  

 右腰に違和感を覚えたのは一昨日11月2日のことである。激しい痛みというほどではなのであるが、張りがあり少し痛む。骨が原因というのではなく、腰の筋が傷み軽い炎症を起こしているような感じである。

 この軽い腰痛は2日経過した今日も残っている。一昨日よりは少しばかり軽減されたような気がするが、違和感ははっきりと残っている。

 「まずいな・・・明日はゴルフの予定が入っている」「これでは90切りどころか100叩きの刑になりそうな予感が・・・」

 ゴルフにとって腰痛は天敵である。コブラにとってマングースが天敵であるのと同様に腰痛はゴルフにとっては全く性質の悪い存在である。

 ゴルフは上体を傾けてスウィングする。しかも腰の回転が良くないとボールも飛ばない。なので、腰に負担がかかるスポーツである。特にドライバーショットなど飛距離が必要となるショットの場合、それがより顕著である。

 「これではゴルフにならない・・・幹事には悪いがキャンセルするか・・・」とも思ったが、「少しばかり練習場で打ってみよう。傷みがひどいようならキャンセルしよう・・・」と思いなおし夕方少し時間をつくって練習場で1コイン分だけ打った。

 腰の違和感はあるが、スウィングできないほどの痛みはないようである。フルスウィングはできないが、どうにかこうにかボールを打つことはできそうである。

 これであれば、どうにかラウンドできそうである。飛距離はやはり落ちるが、力を抜いて打つ分ボールの方向性は良いようである。明日は5組のコンペである。やはり幹事には迷惑をかけたくはない。予定通りラウンドすることにした。

 今日は念入りにお風呂に入り、体を暖めたうえで、腰にホッカイロをあてて寝ることにしよう。そうすれば血行が良くなり、腰の違和感も多少軽減できるかもしれない。

 残念ながら明日は良いスコアは期待できない。人間傷みには弱いものである。それほど激しい傷みではなくとも、やはり恐る恐るのスウィングとなってしまう。明日はどうにか無事にラウンドできればよしとするしかないようである。

2009/11/3

1329:面影橋  

 一気に季節が進んだ。今日の天気はまさに「冬」である。11月3日は晴れの特異日といわれているが、そのとおり晴天であった。しかし、木枯らしが吹き荒れて体感気温はぐっと低下、ジャケットを着ていても寒い一日であった。

 高田馬場で電車を降りて、早稲田通りに出る。真っ直ぐに伸びた早稲田通りを大学方向へ向かい歩く。庶民的な感覚が残る商店街が両側に連なる。

 私が毎日のように歩いていた20数年前とは多くの店が変わっているが、全く変わっていない店もところどころに見受けられ、懐かしさがこみ上げてくる。

 よく食事した中華料理「秀栄」が当時のまま残っていたのには、思わず足を止めなかの様子を覗き込んでしまった。メニューも変わっていないようである。

 そして明治通りを通り過ぎ少し行ったところで、早稲田通りから左へ折れた。西早稲田一帯は私にとって学生時代を過した懐かしい思い出の地である。

 4畳半一間、炊事場・トイレ共同、もちろん風呂なし。風呂は神田川を渡って豊島区の銭湯に行っていた。当時の家賃は月12,000円。食事は近隣の定食屋で済ませ、一回に500円を超えることはめったになかった。

 私が住んでいた木造アパートはバブル時代に取り壊され賃貸マンションに建替えられた。その他多くの古いアパートも同様である。なので、景色は変わった。しかし、変わっていない景色もところどころに点在しており、「あった・・・あった・・・」と心のなかで独り言を言ったりした。

 今日は家族にとってちょっとした記念日なので、西早稲田にあるリーガロイヤルホテルに食事に行ったのである。このホテルは英国調の内装と調度品が心地よい空間を作り出している。ランチタイムであれば比較的リーズナブルな価格で食事ができるので、お気に入りの一つである。

 レストランからは庭園が見え、ゆったりと配置されたテーブルと椅子はアンティーク風で落ち着きがある。いつもは高田馬場からバスで直行するのであるが、今日は歩くことにした。そして学生時代の懐かしい思い出の詰まった西早稲田一帯を歩いてみた。

 銭湯に行くときに渡った「面影橋」の側を通りかかった。神田川にかかるこの橋は別に何ということもない橋ではあるが、私にとってはその名のとおり昔の面影をしのばせる懐かしい存在である。

 都電荒川線もその当時のまま、元気に走っていた。その姿を見ていると、寒い冬には「神田川」の歌詞のとおり洗面器の中で「カタカタなった」石鹸の音を懐かしく思い出した。 

2009/11/2

1328:ブツ  

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 「ブツ」が届いた。「ブツ」は4個の箱にしっかりと梱包されていた。その箱はまだ開けられていない。「ブツ」は届いたのであるが、執刀医がいなければ「手術」は行えない。近々手術の日程は決まる予定である。

 「ブツ」は下から「RADIKAL」、「URIKA」、「KEEL」、「EKOS SE」の順に積み上げられて、ピアノの横に佇んでいる。

 これらの「ブツ」が組み込まれLINN LP-12は「ノーマルバージョン」から「SE 09バージョン」に進化する。この投資が「吉」とでるか「凶」とでるかはまだ定かではないが、「信じるものは救われる」という格言を信じたいものである。

 「ブツ」と一緒にSOUND CREATEの金野さんも来てくれた。移植手術に備え不要となる部品を外してもらったのである。EKOSが外され、TRAMPOLINも外された。さらにLINGO、LINTOといった具合に、今回の大手術に伴って使用しなくなる製品も箱に納められた。

 LP-12を初めて裏側から内部を覗いたのであるが、思ったよりもシンプルな構成である。シンプルではあるが実に練られた構造といった印象を受ける。これは1972年の発売以来改良を地道に積み重ねてきた結果として得られたものであろう。

 金野さんは、手際よく解体作業を行ってくれた。さすがに手馴れたものである。その後1階と2階の電源環境について検証していただいた。

 電源環境がオーディオの音に与える影響度は想像以上に高い。特にアースに関する状況次第で、台無しになったりするので怖いところである。

 幾つかの改善ポイントを教えていただいた。そんなに難しい対策ではないのですぐに行えるものである。そして、実行してみると音のにじみが減り、背景がクリアになる効果があった。

 「ほう、ほう・・・やはり専門家の意見は聞くものだ・・・」というのが正直な感想である。私のように無知蒙昧の輩にとっては専門家のアドバイスは本当にありがたいものである。

2009/11/1

1327:ハイブリッド  

 昨日はナイトタイムのOFF会。そして、今日はデイタイムのOFF会であった。昨晩のOFF会については、紹介者から「オフレコで・・・」との強い依頼があったためその詳細を記事にすることはできないが、なかなか貴重な体験をさせていただいた。

 今日のOFF会はAzさんのお宅。Naruさん、pontaさん、へい。さんと私の4名でお邪魔した。しかし、いつも思うのであるが、Azさんのご自宅は全く生活感がない。白で統一された室内は、きわめて清潔に保たれ、美しい造形の家具が必要最小限に配置されている。

 唯一地下に作られた音楽室だけはレコードやCDが溢れんばかりに床に並べられている。白の漆喰で仕上げられたその部屋にはいつも豊かな音楽が溢れているのであるが、今日は音楽だけでなく、ワインの香りにも溢れていた。

 さて、Azさんのお宅のオーディオの特徴は「ハイブリッド」である。メルセデス・ベンツからもハイブリッド車が発売された。日本で唯一売れているのは「プリウス」と「インサイト」、どちらもハイブリッド車である。

 販売不振が続くレクサスも、ハイブリッド車を前面に押し出す戦略でこの難局を乗り切ろうとしているかのようである。

 日本は今「ハイブリッド」が旬である。Azさんのオーディオシステムの入り口はROKSAN XERXES10。アームはSME System5。カートリッジはZYX Airy3。CDプレーヤーはLINN CD-12である。しっかりした現代機で占められている。

 一方プリアンプはMarantz7。パワーアンプはMarantz2。スピーカーはTANNOY GRF。ビンテージ・オーディオを代表するかのような機器で構成されている。

 つまり、音の入り口はハイエンド、音の出口はビンテージといった具合に、ハイエンドとビンテージの「ハイブリッド」なのである。

 これは我が家でも同じである。我が家も「ハイブリッド」構成なのである。はっきりいってこれは「パクリ」である。オーディオ小僧である私は「パクリ」上手なのである。しかし、この「ハイブリッド」・・・とても良い味が出る。

 当然燃費も良いようである。我が家の場合、「入口」にかかる経費と「出口」にかかる経費では一桁違う。全てをハイエンド系でそろえた場合に比べ「ハイブリッド」構成では、全体にかかる経費の40%程度は軽減される。

 メルセデス・ベンツのハイブリッド車は同じエンジンを積むノーマル車に比べて30%ほど燃費が改善されるようであるが、その改善率を上回る能率の良さである。

 諏訪内晶子のバイオリンから始まり、最後はケイト・プッシュのライブまで実に様々な音楽を聴かせていただいたのであるが、いつもように芳醇な音楽の香りが溢れていた。そして、最近その香りがさらに熟成されて有機的でより複雑な深みを見せるようになってきていた。



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