2009/6/22

1194:Aura  

 Auraはイギリスのメーカーであった。かなり古い時代には鏡面クローム仕上げされた非常に薄型で洗練されたデザインのアンプやCDプレーヤを出していたようである。

 その時代のことはリアルタイムでは知らないのであるが、中古ショップで中古品を見かけたり、雑誌の写真で見たりすると「良い仕事してますね〜」とつぶやきたくなる。

 鏡面クローム仕上げのフロントフェースに黒のスイッチやボリューム。その対比が実に洗練されている。しかも、その数少ない黒の配置がまた絶妙である。インダストリアルデザインの究極の美が凝縮されているような雰囲気を有している。

 しかし、その後は経営的には行き詰ったみたいで、資本も変わったようである。イギリスの会社ではなくなったのかもしれない。まあ、ジャガーも既にイギリスの会社ではなくなり、一時アメリカ資本の会社となり、現在ではインド資本の会社となっている。

 また、あのMINIもイギリス製ではなくなり、BMWが作っているのであるから、よき時代のイギリス製品はどんどん身売りせざる得ない状況だったのであろう。

 そんなAuraであったが、起死回生の一発が「note」であった。これは従前の輝ける時代のAuraのオーラを取り戻した銘機である。オールインワンタイプで非常にコンパクト。そして、鏡面クローム仕上げ時代のテイストが復活している。

 デザイナーはケネス・グランジ。最近ではnoteのほかに、B&WのSignature Diamondのデザインもも手がけている。イギリスデザイナー界の重鎮といった存在であろうか。

 そして、Stereoの最新号を見ていたらミュンヘンでのオーディオショウの様子が白黒写真で載せられていた。そのなかにnoteシリーズのCDプレーヤーとプリメインアンプが展示されていた。一体型であったnoteを分離したような形式であるが、高さが低くなり、個人的にはこちらの方が好みである。

 そのデザインは、より洗練度を高めたような印象を受ける。正式な製品としての展示なのか否かは不明であったが、是非製品として販売して欲しいものである。

 シンプルでコンパクト、シャープで繊細なデザイン。そんなオーディオ機器が同様にシンプルでさりげないインテリアでまとめられた部屋に溶け込んでいる。快適な空間のなかでゆったりと音楽を楽しむ・・・それが私自身当初オーディオに対して抱いていたイメージであった。それで充分なはずであった。

 しかし、ふと気付いてわが身を振り返ってみると、随分遠くきてしまったものだと思わざる得ない。



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