2009/1/17

1037:幻のコンビネーション  

クリックすると元のサイズで表示します

 オルフィさんのお宅にお邪魔すると、必ずビッグサプライズがある。今日もそうであった。部屋に入り、いきなりまぶしいメイプルに「あれ!」と声を上げた。ガルネリの渋いいでたちを目にすると思っていたら、ダイヤモンドのまばゆいメイプルが目に飛び込んできたのである。

 続いてマランツの「Project T-1」という名の巨大な管球式モノラルパワーアンプが床にど〜んと鎮座しているのが目に入った。その巨体に「お〜」と意味もなく感嘆の声を上げる。

 やりたいことをすべてやったといった感のあるパワーアンプである。力の入れようが半端ではない。1995年の製品とのことであるが、マランツ技術人の思いの大きさに圧倒される製品である。

 そして、さらに驚くのはプリアンプである。マークレビンソンのLNP2L。発売から30年ほどたつが、時代を超越した「銘機」の一つである。何か神々しいいでたちである。その姿からは研ぎ澄まされた精気のようなものが発散されてようである。

 送り出しは前回訪問時と変わらずWEISSのペアである。ケーブルはほとんど自作とのこと。素材はプラチナや銀、さらにパラジウムも使われている。

 まずはプリを経由しないラインで聴かせていただいた。DAコンバーターはボリューム調整ができるので、パワーアンプ直結である。バッハの無伴奏チェロを聴いたのであるが、音がストレスフリーに出てきて、抜群の快感度。良質な素材の良さがストレートに出ている感じである。

 続いてプリアンプを経由して同じ曲を聴いた。マークレビンソンの銘機はいかなる「魔法」をかけてくれるのか?

 「どう聴いても、こちらの方が良い・・・音の生命感、陰影感、立体感、そして色合いやその深み、どれをとってもこちらの方が上である・・・」というのが、正直な感想である。

 DAコンバーターやCDプレーヤーにデジタルボリュームがついている場合、プリアンプをパスしてパワーアンプ直結という手段はとても有効かつシンプルな手法と思っていたが、この音を聴くとプリアンプの重要性を再認識せざる得ない。

 別の曲でもこのプリアンプ有り無しは行ってみた。竹山の津軽三味線では、その演奏の緊張感というか凄みの度合いが全く異なって聴こえるのには驚かされた。

 「これははずせませんね・・・」「演奏の緊迫感が全く異なって聴こえてしまう・・・」「この凄みはLNP2Lを経由した場合でないとでてこない・・・」と、この30年前のプリアンプの凄さに改めて敬意を評したくなった。

 マークレビンソンのLNP2LとマランツのProject T-1というコンビネーション。これはきっとオルフィ邸でしか聴くことができないはず。そういう意味では「幻のコンビネーション」と命名すべきか。やはりオルフィさんは「幻」好きであった。



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ