2009/1/4

1024:結論  

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 CONSEQUENCEは、辞書を引くと「結果、結末、成り行き、結論」とある。この何かしら象徴的ともいえる名前の付けられた巨大なスピーカーは、長年の間ディナウディオのフラッグシップとして君臨し続けている。

 その実物を間近に見ると、その巨大さとともに、その構造の複雑さに驚かされる。キャビネットは三つに区分されている。上部にウーファー部、そして下部前面には中高域を担う四つのユニットが綺麗に並んだパネルとなっており、可動式である。そしてユニットは見えないが第2のウーファー部が下部後方にあるという相当に凝った構造である。

 渾身の作品といった印象を受けるCONSEQUENCEであるが、その音を聴いて、その外見とは全く異なった質感にまたまた驚かされたのであった。

 今日はGRFの部屋さんのお宅を訪問した。今までに、TANNOY GRF、GERMAN PHISIKS UNICORN、PSD T4の三つのスピーカーをこの部屋で聴かせていただいたが、そのいずれもが驚きの連続であった。

 CONSEQUENCEは、この部屋で聴く四つ目のスピーカーである。その最初の音を聴いて思わず口にした言葉は「音の出方がESLと同じだ・・・」というものである。もちろん帯域の広さ、音の質感の精緻さは、CONSEQUENCEの方があるのであるが、その音の出方が同質なのである。

 音が沸きあがるような、静かな湖面から水蒸気の微粒子がたなびきあがってくるような音の出方である。これみよがしな押しの強さや、輪郭の強調のない自然な質感がとても心地よい。

 この音の出方は大好きである。そしてこの音の質感がこの巨大で複雑な構造を持つスピーカーから聴けることが意外である。

 帯域は広大である。しかしそれが無理をして広げた感じがしない。懐が広いので、無理なく出ているのである。そして、定位の良さも非常に優れた点である。

 しかし、このスピーカーを鳴らしきるには、一定以上のエアボリュームのある部屋が必要であろう。そしてその部屋は床の強度などある一定要件をクリアしているものが不可欠である。またセッテュイングにも極めて神経質な面も有しているようで、これは手強いスピーカーである。

 CONSEQUENCEの音を聴いて得た「結論」は、「GRFの部屋さんはESLの音が好きである」ということである。今思うと、今までこの部屋で聞くことのできた三つのスピーカーの音からもESLの雰囲気が垣間見えたのであった。

 実はGRFの部屋さんは、QUAD ESL63のオーナーでもあったのである。これだけ個性的な形態の四つのスピーカーが、現在この広大なリスニングルームに集結しているのであるが、それらは全て一本の共通の織り糸でつながっているのであった。



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