2008/8/8

875:ブルックナー第8番  

 ブルックナーの交響曲第8番の第1楽章冒頭部分は、重苦しく重厚な展開を見せる。晩年を迎えたブルックナーは体調の不調にもしばしばみまわれるようになり、「死」というものをかなり意識するようになっていたようで、そういった意識がこの第8番に大きな影を落としているようである。

 ブルックナー自身、ヴァインガルトナー宛ての書簡で「第1楽章には主題のリズムに基づく、トランペットとホルンの楽節がありますが、それは死の告知です。それは途切れがちにながらしだいに強く、しまいには非常に強くなって姿をあらわします」と記しているように、身近に迫った死が深い陰影感をこの曲に与えているようである。

 そのためか、第7番とは相当色合いが異なる。第7番は優美な抒情性が随所に感じられる。時として峻厳な横顔を見せるが、全体的には肯定的な伸びやかさや柔軟な淀みのなさが心地よい曲である。

 しかし、第8番になると音楽としての質量感がぐっと増す。重厚さと峻烈さが基調となり、死の影が深い暗部を構成し、音楽としての奥行きはその深さをましている。

 それゆえか、とっつきにくいところもある。人気の高い第4番や第7番に対して、演奏会で取り上げられる機会も少ないかもしれない。

 そして第8番での死の影は、未完に終わった第9番ではより濃厚なものになり、その峻厳さは安易に人を寄せ付けない切り立った断崖を思わせるものがある。

 「明日は私にとって人生最後の日となるかもしれない・・・」ブルックナーの第8番を聴いていたら、ふっとそんな思いが心をよぎった。明日もきっと今日と同様に猛暑となるであろう。明日はその暑さをついてゴルフに行く予定が入っているのである。もしかしたらプレー中に熱中症で倒れ、帰らぬ人となる可能性もあるのである。

 まあ、それは大袈裟であるが明日はハードな一日になりそうである。あまりスコアは期待できない。特に後半は暑さでバテてしまいちゃんとスィングできないであろう。芝の上は照り返しもあるため、体感温度は相当高い。最高気温が35度であれば、芝の上ではさらに2〜3度高くなるのである。そんななかゴルフに行くのであるから、まったく「物好き」である。 



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