2008/4/4

750:対照的な2チーム  

 カートリッジをシェルに取り付ける位置によって、その奏でる音の風合いは当然変わる。それも相当な変化幅である。通常カートリッジは2つのネジによってシェルに取り付けられる。その2つのネジを緩めてカートリッジの位置を前後に動かして微調整する。

 ROKSANのARTEMIZの場合、説明書には取り付け位置には指示がしてある。シェルの先端部分と針先が同じラインになるような位置が推奨されていた。確かにこの位置で一番音が鮮明となる。Helikonはやや先鋭な音のするカートリッジである。なので、時として多少音を緩めたい気になる時もある。その位置をやや後方に移動すると、音は緩まるのであるが、そうするとHelikon本来の良さが活きないような気もするのである。

 Helikonは音を抉り出すようなところがあって、嫌な音も含めてレコードの溝から音を全て掻き出すようなところがある。そのため、多少音が先鋭化し、柔らかめの音が好きな方には耳にきついところもある。しかし、この先鋭な感覚は好みに合うと他では代えられないものがあり、強く惹きつけられるところがあるのは事実である。この音に慣れてくると、他の音が物足りなくなるような気がするのである。

 一方ZYX AIRYVは嫌な音を出すことなく、まとまりが良い。まだ新品状態を脱していないので、音はまだまだ変化すると思われる。きっと時間の経過により音に深みが出てくるはずである。

 AIRYVの取り付け位置はシェル先端と針先を同じライン上にすると、音が鋭くなる。しかし、いまひとつしっくりこない。AIRYVは先鋭な音を身上としているのではなく、音楽としてのまとまり感というか多少引いたところでのバランス感覚が得意技のような気がする。

 すると、音を先鋭化する方向の調整よりも響きの柔らかさや澄んだ感じを大事にしたくなる。となると取り付け位置は多少後ろに下がる。するとコンサートホールの席を少し後ろに移動したかのように、全体の見透しがよくなる。音に肉迫する感は減少するが、こちらの方が合っているようである。

 かなり対照的な印象を受ける両チームである。XERXES20+Helikon VS LP-12+AIRYV、この両者はそれぞれ得手不得手があるような気がする。かけるソフトやその日の気分に応じて使い分けると楽しいかもしれない。



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