2008/3/7

722:行人坂  

 目黒駅の西口を出て向かって左手、急な勾配を持つ行人坂を下りていくと、左手に目黒雅叙園の壮大で巨大な建物が目に入ってくる。この行人坂はとても急である。登ってくるのも大変であるが、ここまでの勾配があると坂をくだる際にも、足の筋肉を結構使う。ハイヒールをはいた女性などは、相当にふくらはぎの筋肉に緊張感を持たせて降りないといけないであろう。

 目黒雅叙園を左手に見ながら目黒川にかかる太鼓橋をわたる。わたりきったところで左手に折れて若干進むと、右手に人しか通れない狭い路地が見える。その路地を真っ直ぐに歩いていくと、山手通りに出る。

 その路地の周囲はどこかしら昔の東京の下町的な風情が残っている。その路地を決まって通って山手通り沿いにあるクライアントに月に一回向かうのであるが、別にその路地が近道というわけでもない。しかし、ここを通らないと落ちつかないのである。

 目黒川沿いの道からその路地に入って数分歩くと左手に裏寂れた感じの児童公園がぽつんと出現する。いまだかって一度もその児童公園で遊んでいる子供を見かけたことはない。ブランコや滑り台などお決まりの遊具が散在しているのであるが、どれも古ぼけて塗装がはげており、砂場にはシートが掛けられて使えないようにしてある。

 その児童公園を見ているといつも「打ち捨てられた空間」という言葉が思い浮かぶ。この空間は、まさに見捨てられ、打ち捨てられているように感じられるのである。子供達の歓声の代わりに、そのすぐ先で建設途中のオフィスビルの工事の音や右手脇にある小さな工場の工作機械のリズミカルな作業音が響いている。

 我が家にも打ち捨てられたようなオーディオラックが1台ある。それは本来の用途であるオーディオ機器を収納するのではなく、納戸で単なる収納棚として存在しているのであるが、最近このオーディオラックを復活させようと目論んでいるのである。

 2階のサブシステムにアナログシステムを新たに加え、これらの機器をこのラックに整然と収納しようかと思案しているのである。そのラックはSOLID STEELというメーカーのもので全部で6台の機器が収納できる。

 シャーシの色はシルバーで棚板はグレー。なかなかシックな色の組み合わせである。このラックの右側にはCDP-MS1とSD05を収納し、一番下の棚板は空けておく。問題は左手の三段の棚板である。

 上からターンテーブル、フォノイコライザー、ターンテーブルの電源部と並ぶはずであるのだが、機器の選定はまだである。メインで使っているROKSANよりも安い価格で、できれば中古でと思っている。めぼしい出物がないわけでなく、むしろ逆で「これいいんじゃない!」といった出物は時々目にするのであるが、なかなか踏ん切りがつかない。まあ、こうやって空想の世界で楽しんでいるのも良いものではあるが、実際にSOLID STEELのラックに並べられたそれらの機器をめでたいものである。 



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