2007/12/15

639:レッド  

 オーディオ機器のLED、最近の流行は「ブルー」である。我が家のオーディオ機器においてもEMM labs、CDP-MS1、SD-05のLEDは「ブルー」である。この色はCOOLな感じがしてかっこいい。現代はCOOLなものが流行る時代なのかもしれない。

 この季節になると近所のあちらこちらでクリスマス・イルミネーションが輝きだす。凝っている家は「電気代が大変だろうな〜」と思わず現実的なことを思ってしまうほど盛大に飾り立てている。このクリスマス・イルミネーションも最近「ブルー」が多くなっているような気がする。

 私自身はLEDで好きな色は「レッド」である。マーク・レビンソンのLEDはとても精悍な印象を受け好きである。黒のボディに小さく輝くレッドは都会的で洗練されたキレのようなものを感じさせるのである。

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 今日は「レッド」を聴かせていただいた。Y氏が最近TANNOYモニターレッドを購入されたので早速お邪魔したのである。エンクロージャーはTANNOYがアメリカ輸出用に別途用意した頑丈なつくりのもの。全面のネットにはいった2本のラインが印象的である。

 以前お使いになられていたロック・ウッドよりも一回りスリムになり、上品で洗練された意匠を身にまとっている。部屋の広さとの相性もこちらの方が良く感じる。実にしっくりとくる佇まいである。

 最初にバッハのバイオリンとチェンバロの曲を聴かせていただいたのであるが、空間の澄んだ空気と楽音の実体感がある弾力感がとても気持ち良い。滋味溢れる音の色合いである。その見た目同様上品で洗練された極上のバランス感覚が音からあふれ出ている。

 レコードプレーヤーは最近フルレストアされたLINN LP-12、プリはマランツ7、パワーはクイックシルバー(これもつい最近出力段をテレフケン製に変更された)という磐石な布陣である。これに「レッド」が見事に呼応して熟成された味わいの深さを演出してくれているようである。

 様々なレコードをかけていただき、いずれも素晴らしかったのであるが、特に印象に残ったのはSCOTT ROSSのチェンバロである。STIL盤の触れると指を切るようにすら感じられる研ぎ澄まされた音とERATO盤の自然体で心に染み入るような素晴らしい音の対比が本当に楽しかった。同じ演奏者であっても、録音によってこんなにも印象が変わるものなのか、と改めてその重要性に気付かされた。

 PAUL ODETTEのリュート演奏のASTREE盤とSEON盤との聴き比べも印象的であった。SCOTT ROSSのSTIL盤とERATO盤ほど対照的な録音ではないが、やはりそれぞれのレーベルの色合いがでていた。いずれも名録音であるが、SEON版の方がPAUL ODETTEの持つ本質的な優しさが感じられた。

 そういった名演奏の色合いの違いを鮮やかに描ききる「レッド」はきっとこれからY氏のリスニングルームで「水を得た魚」のように活き活きと泳ぎ回ることであろう。



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