2007/3/9

ガチョーン!  

 「ガチョーン!」大きな声で、そう言いたい気分である。この「ガチョーン!」はクレイジーキャッツのメンバーであった谷啓の有名なギャグである。

 マージャンの牌をつもる手の動きからヒントを得たギャグのようであるが、谷啓自身はこの「ガチョーン!」について次のようにコメントしている。

 「いわせてもらうならガチョーンの極意は『万物の生きとし生けるものすべてを引きずり込み、一瞬、真空状態にしてガチョーンと引き抜くとバランスが崩れて周りの人たちがなだれ落ちる』−−という深いギャグなのである。」

 分かったような分からないような説明であるが、確かに一種の崩落感を感じさせるギャグであることは間違いない。

 昨晩上遠野さんが「クロ」ことHRS-120 CARBONをもってきていただいたのは、なんと12時半。「遅くまでご苦労様です・・・」と言わずにはいられない時間である。

 テキパキとお借りしていたHRS-120のノーマルバージョンをかたづけ、修理が完了したHRS-120 CARBONをセッティング。やはり黒は精悍である。カ−ボン独特のあの艶かしい編みこみ模様がキラキラと目にまぶしくすら感じる。丹念に磨きこまれ周囲の風景が映りこんだ黒のセダンを思わせるようないでたちに、「やっぱりカーボンにしてよかった・・・」と内心思わずにはいられなかった。

 そして約30分ぐらいでその作業は完了。既に時計は1時を回ろうとしていた。セッティングが終わったところで、以前歪みが出たショパンの夜想曲集のCDで念のためチェックすることにした。

 時間も時間だし、私自身結構疲労している状態であったので「ささっとチェックして明日の朝にでもじっくりその音を確かめよう。」と思っていた。

 ところがである、ささっと終わらせようとしたのであるが、そうは問屋が卸さなかった。ノクターンを1曲聴いてスッと血の気が引いた。「直ってない・・・?」やはり強奏時に不自然な歪みが出る。

 相当回数聞きなおした。ケーブルを繋ぎ替え、左右のスピーカー別々に単独で鳴らしたりしたが、やはり歪み感が出る。そして一旦梱包したノーマルバージョンを再び取り出し同じ曲をかけてみるが、こちらではその不自然な歪みは出ない。

 「クロ」が帰ってきて、ウキウキ気分であったが、再び奈落の底気分を味わうことになるとは。忘れかけていた体の疲労感が覚醒したように倍の重さになってのしかかってきた。「ドイツまで行って何やってきたんだ・・・」とつぶやきたくなった。

 ということで、「クロ」は再び梱包され旅立った。手元にはノーマルバージョンのHRS-120が残った。既に2時を過ぎた真夜中に、グッタリと疲れ果てた私は、しばしリスニングルームで残されたノーマルバージョンのHRS-120を前にして佇むしかなかった。

 このノーマルバージョン、あちらこちらのショップを回ってきたようで、片方の台座の一角は大きく削がれ、また片方のDDDユニットには3箇所ほど引っかき傷が残されている。しかし、エージングで音がこなれてきて良い音がしている。この傷さえなければ、「これと物々交換しましょう。ゼファンに掛け合ってください!」と言いたい気分であった。

 昨日の記事に対するコメントをいただいた方には返信コメントのしようがないので、この記事で、一言「ガチョーン!」とだけ返信させてください。



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