2006/12/18

過剰装備  

 私が小学生の頃、文房具屋さんというのは何かしら特別な存在感のある場所であった。文房具屋さんに入ると紙や鉛筆の独特のにおいがあり、小さな子供にとってそこはパラダイスのように思えたものである。文房具というものはその当時の小学生にとっては、高貴さすら感じる貴重さを持ち合わせていた。新しい文房具を買ったときだけは、まじめに勉強しようと心に誓ったものである。

 しかし、現在では個人経営の文房具屋は廃れ、経営的には極めて難しい状況である。そして、その存在感は相対的に低下してしまっている。30年以上前の小学生の時とは比べものにならないような状況となってしまっているが、時として今でも子供のときに感じた文房具に対する愛着を思い出すときもある。

 文房具で思い出すのは、筆箱である。確か小学生の低学年の頃だったと記憶しているが、筆箱の「バブル時代」があった。おそらく今ではそのような筆箱は廃れてしまって商品として存在していないと思うが、極めて過剰な、ある意味不必要なまでの機能がついているものが多かった。

 マグネット式の鍵がついていたり、表からも裏からも出し入れができる機能がついていたりと過剰装備満載の商品が覇を競っていたのである。そしてそういった過剰な装備がついているものは大概耐久性がなく、すぐ壊れたりしていた。小さな子供にとっては、そのからくりに似たような構造は結構楽しめたのであった。

 少し前にとある顧問先の会社の事務所で古いYAMAHAのプリメインアンプを見かけた。おそらく30年近く前の製品ではないかと推測されるのであるが、その装備が過剰なまでに盛り沢山であった。見かけた製品ではないのであるが、インターネットで相当古いYAMAHAのプリメインアンプの写真を見つけた。

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 相当盛り沢山である。詰め込めるだけ詰め込んでしまえ的な勢いの良さを感じるが、その当時の国産プリメインアンプはどのメーカーもそうであったようである。

 現在は海外製だけでなく国産のプリメインアンプもシンプルなデザインのものが増えたが、その当時はオーディオ製品やオーディオ業界も賑やかな世界であったのであろう。



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