2006/9/10

へなへな  

 今日は壁コンセントを購入するため、ダイナミックオーディオ アクセサリーセンターを訪れた。オーディオ用壁コンセントもまさに星の数ほどの製品がある。あれこれ迷うのも面倒なので島田さんのところのオリジナルを使用することにした。島田さんのオリジナル壁コンセントは従来から使用していた。ただし1個のみ。ここからパワーアンプはダイレクトに接続、前段機器は同じ壁コンセントからアシスタンスデザインのトランスを介して接続していた。

 既に1個あるので、あと9個新たに購入すれば全部で10個となる。オーディオ用分電盤からは10回線引き各々1個づつ壁コンセントに接続し、オーディオ機器は各機器1コンセントを使用する。導入予定のアナログ機器を勘定に入れても電源が必要なオーディオ機器は7個であるので3個余るが、将来パワーアンプをモノラル構成に変更する可能性もある。また、ビジュアル関連の機器を導入する可能性も全くないわけではない。それに備えて3個は予備とするのである。

 しかし、従来購入した時には1種類しかなかったオリジナル壁コンセントが2種類に増えている。従来からのオリジナルタイプと新たなCuタイプである。「どう違うんですか?」と聞くと「Cuはオリジナルに比べ抜けや透明感では劣るけれど、声や絃楽器の音質がなめらかで潤い感がある」とのこと。特に前段機器に有効とのこと。そこでCuを4個オリジナルを5個購入した。今現在手元にあるのは当然オリジナルなので、全体としてはオリジナル6個Cu4個という配分となる。ただし3個は当面使用しないので、つなぎ換えによって変化を楽しむこともできる。

 10個の壁コンセントの配置はパワーアンプが置かれている長辺に2個。これはパワーアンプ用。モノラル構成となる可能性に備えて2個配置。この2個はオリジナルとする。残りの8個は前段機器を置くラックが配置されるリスニングポイントから見て左側の短辺にずらっと一列に配置する予定である。こちらの8個はオリジナルが4個、Cuが4個と半々に配置する。

 今日島田さんと話していて、気になることが・・・島田さんもつい最近リフォーム工事をしたとのことだが、屋内配線が全て新らしくなったため、そのすぐ直後の音は、「へなへなした頼りないもの」であったとのこと。その後1ケ月でだいぶこなれてきてやっとリフォーム効果がでてきたとのことである。ということは、我が家も屋内配線や壁コンセントそして分電盤全てが新たになることを考慮すると、工事直後の音は「へなへな」となる可能性が高い。それを聞いて、リフォーム工事が終わって相当意気込んで聞くだろう私も相当な「へなへな」状態となるのが目で見えるようだ。くれぐれもリフォーム工事完了直後の音に関しては、期待しないでおこう。どんな優秀なオーディオ機器でも降ろしたての状態ではその実力の半分も出せないものだ。

 今日は壁コンセントの購入と丁度島田さんのところで展示されていたシステム8の試聴を目的としていた。購入手続きを済ませて2階に上がって少しの時間ではあったが試聴することができた。システム8を聞くのは2度目であるが、その印象などは明日にでも・・・

2006/9/9

滑り出し  

 リスニングルームのリフォーム工事も今日で3日目。解体工事は今日でほぼ完了。床は綺麗になくなり、ベタ基礎のコンクリートが全て露出している。電気工事の方も今日は来てくれて屋内配線をきちっとしてくれた。従来の屋内配線材と比べるとはるかに太いケーブルがオーディオ用のコンセント位置にまで配線されている。見ているだけで音が良さそうな気がするのだが、取り回しはあまり良くなさそうである。

 昨日までは散乱している感じだった屋内配線も今日一日ですっきりと取りまとめられた。それだけで部屋全体の印象がすっかり変わる。昨日までは正直、「取り返しのつかないことをしたかな・・・」と、解体途中の部屋の様子を見て少し気落ちしたが、解体が完了してすっきりすると、「いよいよこれからが本番だ。」と前向きな気持ちになる。

 来週からはコンクリート工事となる。コンクリートは養生が必要なため、来週1週間はそれに費やし、その次の週からは石井式リスニングルームの特徴である壁の工事が始まる予定である。今日で解体がほぼ完了したので、これからは少しづつ完成へ近づいていくことになる。まだ3日しかたっていないが、工事予定表のとおり進んでいるようだ。まずは順調な滑り出しでである。

 工事予定表では、日曜日を除きあと21日の工事日数が残っているので、まだ先は長い。トラブルなく予定通り完了すればいいのであるが。

 工事が始まって当然オーディオは聞けない。やはり少し耳寂しい感じである。そこで明日はオーディオショップに行ってこようと思っている。オーディオ用の壁コンセントを9個仕入れてこなくてはならない用事もあるので、その用事を済ませるとともに幾つか試聴させてもらって、耳寂しさを紛らわしてこよう。壁コンセントは全部で10個設置する予定である。電源の必要なオーディオ機器は現在は5個、アナログが追加される予定であるので7個は最低必要となる。3個は予備となる。ビジュアルをする気は現在のところ全くないが、将来はどうなるか分からないのでやはり予備を持っていたほうがいいだろう。「備えあれば憂い無し」である。 

2006/9/8

マトリックス  

 夢というものは妙なリアリティーがあるものだ。冷静になって合理的な思考回路が機能しているならば、決してそのようなリアリティーを感じるはずがないような不合理な展開であっても、夢の中では極めて強いリアリティー感を持つ。夢からさめた時には「夢でよかった〜」と一安心することも多い。また「もう少し夢をみていたかった。」と感じることもあるものだ。

 そういった不合理であるが妙なリアリティーを持つものは夢だけではない。強い変性意識のもとでは覚醒時であっても、同様な状況が生じることが起こりうる。少し前に世間を騒がせた「ハーレム男」もその人間の意識の闇を利用した一人である。実は事件の舞台となった東大和市は何を隠そう私の自宅のある市なのである。

 「悪霊が取り付いている。」「数年で死にいたる。」などと強い恐怖感を植え付けると人は強い変性意識の状況となり、現実的で合理的な判断能力が著しく落ちてしまう。そして他者への強い依存意識が芽生え、冷静な目で見ればどう考えてもおかしいと感じるようなこともリアリティーのあるものとして自己に取り込んでしまう。

 こういった変性意識は悪用されれば怖いものであるが、いい方向へ持っていけば、より良い人生を築くうえで有用なものとなる可能性もある。巷の本屋に溢れている「成功哲学」がそれである。潜在意識へ良い情報を強い感情を伴って繰り返しインプットすることにより、その良い情報を現実化するための行動がオートマティックに行うことができるようになるというのが、その概要である。そしてそのインプットの際には強い変性意識のもとで行うとよりスムーズにそしてより深く情報が蓄積されるのである。

 なぜならそのような変性意識のもとでは、冷静な判断能力が低下しているので、情報が跳ね返される率が減少するからである。

 オーディオを趣味とするようになってから、私は軽い変性意識のもとにあるような気がする。そしてその度合いがやや深まっているようである。変性意識を引き起こすにはトリガーと呼ばれるきっかけとなる言葉や状況があるのが一般的であるが、私の場合「オーディオ」という言葉やオーディオ機器が持っている独特な匂いなどがそれにあたるのかもしれない。

 そのトリガーによって、変性意識の状態になると普段の冷静沈着な判断能力が失われ、金銭感覚も通常のそれとは一桁あるいは二桁ほどずれてしまうのかもしれない。そして夢の中と同じように、その意識のもとでは感情が増幅されて不条理な状況でも妙なリアリティーを感じることとなってしまうのだろう。

 今日、床もはがされ、天井も壁もむき出しになったリスニングルームの無残な様子を見ていると、なんとなく夢の中の出来事のような気がしてくる。「どうしてこのようなことに陥っているのだろう?」とふと自問したくなった。疑問を持ってしまうと変性意識から覚醒してしまうかもしれないので、もう少し、夢の中にいよう。幻想であってもマトリックスのなかで過ごそう。そのなかではリアリティーをもって空も飛べるのだから・・・

2006/9/7

基礎工事  

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 今日からリスニングルームのリフォーム工事が始まった。まずは解体工事。解体には3日ほどかかるとのこと。天井や壁がはがされ内部がむき出し状態となった。その様子を見てまず印象的なのは電気の屋内配線が予想以上に這い回っていることであった。10畳の部屋でコンセントの数は5個であるので一般的な数だと思うが、ダウンライト照明などもあるためであろうか、まさに天井や床を所狭しと這い回っている。

 天井や壁の内部というのはむき出しにされると結構荒々しい表情を見せるものだ。天井には梁が何本も入れられており、耐震のためと思われる金具が取り付けられている。家を新築する際には予算の関係でそれほど坪単価をかけない仕様でお願いしたので、構造体も平均よりもしっかりしているとは思われないが、見た目的には割と強そうな構造をしている。外壁部分には比較的厚めの断熱材もしっかり充填されていて、施工した工務店の誠実な仕事ぶりが伺えて嬉しくなった。

 明日は床の解体を行うとのこと。床の解体が済むと床の強度補強のためのコンクリートが運ばれてくる予定である。床の強度補強は今回の大きなテーマのひとつである。オーケストラのフォルテシモでもびくともしない床はオーディオ再生においてとても重要なポイントの一つと思われる。それによってぼやけることのない、低音再生が可能となるはずである。

 今まではかかとでドンドンと床を鳴らすと、部屋全体が響いてしまっていた。これではある程度以上の音量における低音がでた場合どうしても床の共振が避けられない。スピーカーボードやインシュレーターでの対策でも一定の効果はあるのであるが、根本的な解決には至らなかった。

 しっかりした土台が大切である。それはあらゆることに共通すること。スポーツにおいても足腰の強さが何よりも重要な要素である。今丁度WOWOWでテニスの全米オープンを放映している。シャラポアがBEST4進出を決めた熱戦を見たが、その下半身の強さがパワフルで正確なプレーの基盤になっていると痛感した。オーディオも小手先のことではなく、基礎的なことをしっかり固めることが大切のようだ。

2006/9/6

何もない部屋  

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 明日からの工事に備えてオーディオ機器を全て片付けた。これが結構重労働であった。スピーカーやパワーアンプなど比較的重量があるものを一人で運ぶのはやはり腰にくる。腰が疲労のため重くだるい。しかし、すっきりと綺麗に片付いた。さすがにピアノは一人で運べないのでそのまま置いてある。ピアノ以外何もないがらんとした部屋を眺めていると、この部屋での2年8ケ月のオーディオライフが走馬灯のように脳裏を駆け巡ってきた。

 第1世代のシステムは極めてシンプルな構成で、デザイン重視で選んだハンサムな機器たちであった。決してオーディオマニアにはならないつもりで選んだシステムであった。しかし、多くの方が感染するケーブル病に私も感染してしまった。オーディオ雑誌を読みかじっているうちにケーブルを付属のものから別売りのものに変更してみたくなり、ラインケーブルや電源ケーブルを変えてみた。すると、音が激変。それから結構はまった。次はインシュレーター、そして音響調整パネルと段々深みにはまるうちに、システムのグレードアップがしたくなり、ついに怒涛の勢いで第2世代のシステムに移行した。

 第2世代のシステムは高額な機器が大半を占め、相当な出費を強いられた。アンプばかりでなく、CDプレーヤーまでセパレート構成となり、オーディオ機器の数も倍となった。ふと気付けばオーディオマニアっぽい部屋のいでたちとなってしまっていた。オーディオに関する金銭感覚は常識的な感覚からは完全に逸脱したものとなり、腰までというよりもほとんど胸まで泥沼にはまり込んで身動きできない状態となってしまっている。

 そして、第2世代の高性能な機器の実力を遺憾なく発揮させたいという希望に燃えて、ついにはリスニングルームのリフォーム工事に着手することとなった。この経費がこれまた膨大な額となる。

 このような状況であるが、決して後悔しているわけではない。心からワクワクする趣味がひとつ増えたという感じである。もうひとつの趣味であるゴルフはどちらかというと仕事との関連から始め、また現在も仕事面からの要請から続けている部分もある。もちろん純粋に楽しんでいる面もあるのであるが、事業活動にプラスとなるという目的もあるのは事実である。その点オーディオは純粋に個人的な趣味であり、仕事とのつながりは全くない。

 オーディオには何時までも夢を持っていたい。その夢は幻想に過ぎないものであるかもしれないが、持ち続けていたい。使ったお金の大半は「機械」を買ったのではなく「夢」に投資したものである。中学生の頃に感じた「あこがれ」の気持ちを何時までも忘れることなくこれからも進んでいきたい。

2006/9/5

マイナーチェンジ  

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 上の写真はDDDユニット修理前。下の写真はDDDユニット修理後。よく見ると両者の写真には違いがある。ぱっと見では全く分からないがじっくり比較すると1点だけ変更されている。実は私も今日はじめて気がついたのである。

 間違い探しの正解は、DDDユニットの上部。一般的なスピーカーで言えば天板にあたる部分の形状が変わっている。

 もしかしてマイナーチェンジ。中身は変わっていないのであろうが、その形状が確かに多少変わっている。なんだか得したような気分になる。実はDDDユニットの故障の原因は、エンクロージャーに取り付けるためのネジを締めなおしたことにあった。全くもって不注意なことをしたものであるが、弁解させてもらうと、締めなおしたくなるような位置にネジが丁度あるのである。そして以前オーディオ雑誌でスピーカーユニットをエンクロージャーに取り付けるためのネジを締めなおしたら音がシャキッとしたというような記事を読んだような気がしたのであった。

 オーディオは精密な機器であるだけに不注意にいじると不具合が生じる事もあるだ。「高精度な技術によって成り立つ製品はデリケートなものだ。」と不具合が生じた時思ったものであるが、原因が分かってみると、結構基本的なことであった。松浦さんがリフォーム工事の打ち合わせに見えられたとき「ここはさわったらいかんよ〜」とおっしゃられていたが、初心者の浅はかさからか、ついつい触ってしまったのである。

 そして、そのHRS-120 CARBONの音も明日から約1ケ月は聞けなくなってしまう。明日は夜にオーディオ機器の片付けをしなくてはならない。明後日からの工事開始のために、明日は重労働に汗を流すことになりそうだ。明後日工事開始、そして10月4日工事完了の予定である。思い描いていたように、このリスニングルーム大改造計画が満足いく結果となることを心から願わずにいられない。

2006/9/4

原体験  

 下の娘はジブリのアニメが好きである。特に「となりのトトロ」は何回となくビデオで飽きることなく観ている。今日もせがまれて、ビデオを取り出し再生した。その隣で少しの間一緒に見ていたのであるが、いい大人の私でも見入ってしまうほど魅力溢れた作品である。特にここに描かれている風景には郷愁に似た懐かしさに浸りながら心が奪われるような美しさがある。

 時代背景は昭和30年代であろうか?私の少年時代よりも多少時代が古くかつ実際に私が少年期を過ごした地域よりもかなり田舎ではあるが、多くの日本人の心の源風景と呼びたくなるような景色である。自然とその景色のなかに心が惹き込まれ、このストリー自体にも違和感なく魅入られてしまう。

 私にとってのオーディオの原体験とも呼べる体験は、中学生の頃のことである。仲のよかった友人の父親がオーディオマニアであったのである。そしてその友人も父親の使わなくなったコンポーネントを譲り受けてオーディオシステムを一式持っていた。そのことが私にはとてもうらやましく感じられた。

 その友人の父親のシステムは大きく重そうなレコードプレーヤーにプリアンプ、パワーアンプそして確かSONY製の大型4ウェイスピーカーであった。スピーカー以外のメーカーは全く記憶がないが、いずれもその頃の私の目から見たところ相当立派で大きく見えた。

 そのシステムでマーラーの交響曲を相当な音量で聴かれていたのが印象に残っている。友人の部屋はそのオーディオ装置が置かれている部屋の隣に位置していたので、良くその音が漏れて聞こえていた。その音がしだすと私と友人は「また始まった!」という感じでよく目配せをしたものであった。

 一度友人がその父親に「なんでそんな大きな音で聞くの?」と聞いたことがあった。そしてその答えは「音を全身で浴びるように聞くのが気持ち良いんだよ。」というものであった。そのときはその感覚は分からなかったが、今こうやってオーディオを趣味にするようになってみると良くわかる気がする。

 今日はそんなことを思い出しながらマーラーの交響曲第6番イ短調「悲劇的」を聞いた。特に第1楽章が好きである。この第1楽章の冒頭の部分を聞くと多少戦闘モードになってしまう。昔友人が「ホッチキスに針を入れた瞬間ってちょっとシャキッとして戦闘モードにならない?」と聞かれたことがあり、「なるほど・・・分かる気ががする。」と思ったことがあったが、そんな感じでシャキッとして勇ましい気分にしてくれるのである。そして中学時代の友人の父親の気持ちも今となっては良く分かるな、と思いながら聞いていた。

うる覚えながら確かこのスピーカーだったような・・・
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2006/9/3

ゴルフ日和  

 今日はゴルフ。今日の天気はまさにゴルフ日和であった。快晴の天気のもと目にも鮮やかな緑の世界でゴルフをするのは、やはり快感である。とても幸せな気分にしてくれる。こういうときは、信仰心の厚くない私ではあっても、神に感謝をささげたくなる。
 
 しかし、天気が快晴であったからといってスコアが必ずしも良いとは限らない。今日は出入りの多いゴルフであった。パーを8つ取ったにもかかわらず、大たたきするホールが2ホールあったために、トータルスコアとしては、いまひとつぱっとしなかった。なんといっても今日のコースはグリーンが難しかった。非常に速いグリーンで下りのパッティングの時は普通の時以上に気を使う。

 豪快なドライバーショットも確かにゴルフの魅力のひとつではあるが、スコアーの面からするとパッティングの調子の良し悪しの方が影響が大きい。プロの試合でも結局勝敗を決めるのはパッティングである。

 オーディオ機器もこの分野ならバツグンだけど、それ以外はいまひとつというバランスであれば、やはり楽しめる範囲も狭まってしまう。かといってあれもこれもと欲張ると、「二兎追うもの一兎をも得ず」ということになってしまう危険性もある。

 昨日試聴させていただいたUNICORN mk2はそういう意味では、mk2になったことにより得意分野の幅が広がり、トータルスコアはあがったということができるだろう。それにしても、あのいでたちは優雅ではない。オーディオ機器は、もちろん音が命であるのだが、「もの」としての美しさを併せ持っていて欲しいものだ。残念ながら、私が現在所有しているオーディオ機器はそれほどデザインセンスが素晴らしいものはふくまれていなが、デザインの素晴らしいオーディオ機器は見ているだけでも嬉しくなるものだ。

 ゴルフスウィングも上級者のスウィングは美しいものである。理にかなっていて、効率がよく、無駄が無い、そういったバランスというものは、おのずと美しさを身に着けるもののようである。

 私もそのようなスウィングを身に付けたい。そして我が家のオーディオシステムの音も音楽を美しいバランスで鳴らしきれるようにしたいものだ。

2006/9/2

DDD一発  

 私はオーディオに対しては、何時までも初心者でいたい。お金の無い中学生がオーディオショップに恥ずかしそうに入り、憧れの機器を一目見ただけで満足して家路に着き、そっと手に取ったカタログを帰りの電車の中でまじまじ見入っている。それだけでワクワク感が感じられる。そういった中学生は20年以上前に絶滅したかもしれないが、そんなスタンスでこれからもオーディオに接していきたい。

 まあ、現実にもオーディオに興味を持つようになってから2年数ケ月なので、全く初心者の域をでない私であるが、もしもオーディオ歴が10年、20年になっても一家言持つような悟ったベテランマニアではなく、興味のある新製品がでると、目をキラキラさせながら、腰軽く試聴にいそいそでかける迷える子羊でありたい。

 というわけで、今日も新製品が出たというので、いそいそと出かけた。試聴したのは現在私が使用しているGERMAN PHISIKSの最も新しく、そしてもっとも興味引かれるUNICORN mk2である。お伺いしたのはサウンドハウス4F。そして目に飛び込んできたのがこれ。
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 正直に言うと、どう贔屓目に見ても「かっこいい!」という言葉は出てこなかった。まずでかい、奥行きはそれほどでもないが、横幅は相当ある。特に後ろに設置されているHRS-120と比べるとその特異性が際立つ。何か一世代前のSF映画に出てくるロボットのような、あるいは引き出しをつければ高級家具になるような、なんとも形容しがたいいでたちである。

 しかし、肝心なのは音である。いささかその奇抜ないでたちに目をぱちくりさせながらも、試聴させていただいた。このUNICORN mk2はDDDユニット一発のフルレンジ設計。低域の量感を稼ぐためにバックロードホーン構造をとっている。その理論上の必要性からこのような躯体になっているとのこと。

 まずは、ルターのレクイエムをかける。中高域は我が家のHRS-120の印象とやはりダブル。若干UNICORN mk2の方が音に木の香りが感じられ、響きも豊なような気がする。しかし質感としてはやはり似ている。落ち着いて聞いていられる中高域である。さて低域であるが、これが自然で必要な量感は充分に確保されていて、軽い。音の一体感があり、好印象。もちろん降ろしたてのため、音の解れ感はまだまだの印象はあるが、それを差し引いても、その可能性は高得点。

 続いてマーラー、ブルックナーとシンフォニーを聴いた。低域に着目して聞いていたのであるが、量感面での不足感は感じられなかった。それでいて自然な音。生の音に近い印象を受けた。これなら、アコースティック楽器による低音に関しては、その量感について全く不足感は無いと思えた。全体の音の統一感や自然な質感はやはり優れもので、とても良いスピーカーである。何よりもDDD一発という潔さが気持ちいい。

 HRS-120 CARBONとの比較で唯一気になったのは、その空間表現であった。UNICORN mk2のほうが面で音を出してくるイメージがある。そのほうが量感は感じられるのであるが、空間的な広がり感は感じられにくくなる。いわゆる「スピーカーが消えちゃった!」感がもう少し欲しい。それはエンクロージャーの形態に起因するものかもしれない。その点に関していえば筒状のHRS-120のほうにアドバンテージがあるように感じた。しかし、音の統一感、自然さ、響きの豊かさに関してはUNICORN mk2のほうが可能性が高いと感じた。

 しばらくして、NAGRAさんもお見えになった。私は持参した試聴ソフトを丁度聞き終えたところであったので、後半はNAGRAさんのお持ちになったジャズやフュージョンのソフトを聞かせていただいた。ジャズに関しては門外漢であるが、ベースやバスドラの音を注意深く聞いていた。クラシックを聞いていた時と全く同様な印象を持った。これならかなりオールマイティーに使えるスピーカーだと感じた。NAGRAさんも「低域に関してもこれなら充分。」とおっしゃられていた。見た目的な好き嫌いは相当はっきりしそうなスピーカーであるが、とても良い製品である。

2006/9/1

SN比  

 今日から月が変わった。そして、同時に季節も変わったようだ。雨が降っていたせいもあるが、日中でも冷房が要らないくらいの涼しさであった。夜になって秋の虫がいっせいに合唱を始めるころになると、半袖では肌寒く感じるくらいである。私が住んでいるところは東京都でも北のはずれ、相当な郊外であるので、緑が比較的豊富に残っている。そのため、秋の虫たちの声もそれなりの音量となり、窓を閉めたくらいではその声は消えたりはしない。ゆっくり読書しながら聞く秋の虫の声は風流であるが、オーディオを聞いている時にピアニッシモで聞こえてきたりすると、やはりどうにかしなくてはと思ってしまう。

 無音状態からスッと音が立ちのぼる様はやはり快感である。部屋のSN比が良くなればガラスの透明度が増してその向こうの景色が美しく見えるように、音の透明度も上がってくれるであろう。そして音の立ち上がりのそのいでたちもより良いプロポーションとなってくれるであろう。
 
 リスニングルームのリフォーム工事の着工日がやっと決まった。7日から工事が始まる。その前日の6日にはオーディオ機器を全て片付けなくてはならない。スピーカー以外のオーディオ機器の元箱はすべてとってあるので、箱に入れて階段下の収納にしまい、スピーカーはエアークッションでくるんで別の部屋の片隅に置いておくこととなる。

 ということで、この部屋でのオーディオの音を聞けるのは、今日を含めて6日を残すのみとなった。ここ2日はオーケストラを聴いたので、今日は「室内楽の夕べ」という雰囲気で室内楽を選んで聴いた。まずはモーツァルトのピアノ三重奏曲第3番 変ロ長調、そしてドビュッシーのチェロ・ソナタ ニ短調と聴いた。

 やはり、室内楽はそれ独特の良さがある。楽器そのものの音の特徴や質感がダイレクトに感じることができ、演奏者の思いや個性がはっきりと認識できることが嬉しい気分にしてくれる。それにしてもチェロの音は、人間の声の帯域に近い音域のせいか耳なじみの良い暖かみのあるものだ。この帯域の音の質感がいいかどうか、あるいは自分の好みに合うかどうかはは、オーディオ機器特にスピーカーの好き嫌いを決定する大きな要因であろう。

 DDDユニットで聴くチェロの音色はやはり自然で生演奏に近い質感を感じることができる。おそらくこの質感に対する嗜好の合致が、数多く試聴した名だたるハイエンドスピーカーを押しのけて、このHRS-120 CARBONが我が家のリスニングルームを占有している理由であろう。そして明日の午後このDDDユニット一発で全域をカーバーするUNICORN mk2を試聴するため、サウンドハウスに出かけることにした。どのような低音を聞かせてくれるのか、とても楽しみである。



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