2006/3/31

18:道場破り現る  

 先日のAkimitsu邸訪問時のサプライズのひとつが某LAスタジオ製作ACケーブルであった。STEALTHのDREAMとの一騎打ちでDREAMを負かしてしまったことが、私には結構ショックであった。なぜなら、私は同じSTEALTHだけれど、DREAMの下のランクのCloude NineとM21-Superを現在使用中だからである。「兄貴、おねがいします。」といって送り出した兄貴分が見知らぬ道場破りにこともなげに投げられてしまった、という感じであった。そのときは音場の見晴らし感や空間の立体感に結構差があり、驚かされた。

 そこで、やむなく島田さんに自宅試聴のお願いメールを送ったところ、早速今日そのACケーブルが届いた。「はやいな・・・もうきたか。」聞けばきっと買わざる得なくなるような気がして、その値段を考えると正直気が重い。

 前段機器は、壁コンセントからSTEALTH Cloude NineでCHIKUMA 75M-220(電源BOX)に接続し、そこから各機器に、CDT:SYUNYATA RESEARCH PYTON VX、DAC:STEALTH M21-Super、PRE:NORDOST VISHNUを使用している。このうちどれかを取り替えての試聴となるわけだが、まずDACに使用中のM21-Superを換えてみる。曲はベートーベン ピアノ協奏曲第3番第1楽章マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)とjennifer warnes the hunterから「lights of lousianne」。

 「それはないでしょう。違いすぎ!」というセリフを用意していたのだが、見事に肩透かしを食らった。「それほど差がない・・・?!」エネルギー感や密度感の多少の向上は見られるが、空間的な広がり感の向上はほとんど感じられない。「ん、そんなはずはないでしょう・・・」と今度はCDTに使用中のPYTON VXと換えてみる。確かに音に推進力がついてエネルギー感が増した。競泳選手がグイグイ水に乗って泳いでいる感じで音が出てくる。DACのACケーブル交換の場合よりは良いが、大差でのゴールという感じではない。

 一番上流のCloude Nineではどうだ?やはり同じだ。エネルギー感や密度感の向上があり、音が力強く厳格になった印象を受ける。しかし逆に音の浮力が質量が重くなった分減少し、浮遊感が減退した。私の音の好みからすると、現用ケーブルの方を選択する。意外な結果に正直驚いている。使用機器との相性なのか、Akimitsu邸でははっきりと出た差が自宅システムでは一長一短という結果に。オーディオって不思議だ。


道場破り!
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2006/3/30

17:TWIN TOWERS  

 いよいよこの日がやってきた。ASCENDANTが我が家を去り、その代わりに「漆黒のディメンター」ことGERMAN PHYSIKS HRS120 CARBONがやってくる日。さびしい気分と期待に胸膨らむ気分とあい半ばの複雑な心境だ。どちらかというと別れをもう少し先延ばしにしたいという気持ちのほうが強かったかもしれない。ASCENDANTの次なるオーナーはもうすでに決まっているとのこと、今となっては、そのセカンドオーナーにかわいがってもらえることを祈るばかりだ。

 さて、HRS120 CARBONだが、当然といえば当然なのだが、第一声はそれほど魅力的ではなかった。着いて早々、朗々と歌ってくれるスピーカーなどありえないのはわかっているが、やはり思いっきり背負い投げをくらった感じで、思わず部屋の隅に寄せられたASCENDANTの後姿を未練たらしい目つきで追ってしまう。

 HRS120 CARBONは、とりあえずASCENDANTが置いてあった位置にそのまま設置したのだが、芳しくないので設置位置を変更することとなった。側面の壁から10cm程度離しスピーカーの間隔を20cm程度狭めてみると、やや好転した。さらに背面の壁より20cm程度離して、リスニングポイント近くに設置・・・ぐっと良くなってきた。やはり無指向性ゆえ壁面からの影響を受けやすく、壁からの距離はやや離し気味に設置したほうが好結果が得られた。

 さらに床のカーペットをはずしたり元に戻したりしたが、カーペットありのほうが変な響きが乗らずにいい結果。リスニングポイント後ろのピアノの上部にかけてあるビロードも有り無しで聞き比べたところ、やはり有りのほうが良かった。この部屋はかなりライブなので吸音性のものがあったほうが良いようだ。上遠野さんからはQRDのBADの設置も効果的だと思われるので検討してみては、とのアドバイスをいただいた。

 最後に、ここまでは付属のスパイクを使用して設置していたのだが、これをilungoのsonoriteに変更。六角レンチを使って付属のスパイクをはずし、sonoriteを等間隔になるよう4点接地にてセッティングしてみる。「超えた!初日にしてASCENDANTの音を軽々超えた。」音の輪郭がクリアになり、音色もより自然なものに。sonoriteとの相性は相当いいようだ。スパイクを使用していたときの付帯音がほとんど感じられない。エージングでさらに音が良くなっていくことを思うと自然にほほが緩む。

 とりあえず、この段階で初日の調整は終了。サウンドハウスの上遠野さんとZephyrnの担当者と私の3名で約2時間かかった。一人ではとても2時間でここまで追い込めなかっただろう。最初の音出しで、顔色を失いかけた私であったが、2時間後には笑顔でお二人を送り出すことができた。そして、初恋の人ASCENDANTも送り出した。「ありがとうASCENDANT・・・そしてウェルカム!TWIN TOWERS」

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2006/3/29

16:グレーメタリックのきのこ  

 スパートゥイーターについて、今までは、かなり偏見に近い誤った認識を持っていたようだ。「これって一種の反則技じゃないの?スピーカーはそれ単体で完結するように設計され、デザインされているのに・・・」というような偏見としかいえないような印象を持っていたのである。

 しかし先日のAkimitsu邸での体験により、スーパートゥイーターの効果について再認識させられた。そして今は、我が家のシステムにもいずれスーパートゥイーターを導入したいと考えるようになった。ただし、今は時期が悪い。なにせ明日スピーカーが世代交代することになっている。2年3ケ月付き合った初恋の人と別れて、別のガールフレンドと付き合い始める予定である。当分はその性格や癖がよくわからないなかでの試行錯誤が続く予定である。この時期にスーパートゥイーターを入れてしまうと収拾がつかなくなってしまいそうだ。

 しかし、ある程度その性格などを把握できたら、本格的にスーパートゥイーターの導入を検討することになるだろう。SONY SS-TW100EDはおそらく入手することは無理だろうから、他の機種からの選定となる。そこで真っ先に頭に浮かぶのは、ELAC 4PI PLUS.2である。このスーパートゥイーターの最大の特徴は水平360度完全無指向性ということであり、HRS120 CARBONとの整合性はベストマッチと思われる。この両者を組み合わせると超高域から低域まで全て水平360度完全無指向性の音を楽しめることとなる。

 ただし、SS-TW100EDと違い、ELAC 4PI PLUS.2は結構大きいため、HRS120 CARBONの上に設置した場合の外観上のしっくり感はいまひとつかもしれない。ぱっと見は巨大なきのこといった感じでけっしてスマートとはいえない。しかし、オリジナルメンバーと違い、第2世代システムのメンバーは、見た目はさておき中身で勝負といったタイプがなぜかそろってしまっているから、よしとするしかないだろう。このスーパートゥイーターを加えることによる効果がどのようなものか、ぜひとも近い将来に検証してみたい。「そうだ、上遠野さんに頼んで、しばらくして落ち着いたら自宅試聴できる機会をつくって貰おう!」

グレーメタリックに輝くきのこ
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2006/3/28

15:100見は1聞に如かず  

 Akimitsuさんのシステムの音を聞きながら、気になっていたことが一つあった。それは某LAスタジオ製作ケーブルの隣に、機器に接続はされていなかったが、STEALTHのDREAMが横たわっていたことだ。DREAMといえば、STEALTHの電源ケーブルのフラッグシップ。私はその下のランクのCloude NineとM21-Superの2本を使用中であり、DREAMはとても気になっていた存在。しかし、価格の高さから「ケーブルに数十万円投資するのは・・・」とためらっていた。某LAスタジオ製作ケーブルも価格的には同ランクで、その存在は気にはなっていたが、下手に自宅試聴すると預金の残高が大幅に減ってしまうことにならざる得ないような気がして躊躇していた。

 互いのお気に入りソフトを聞いてから、Akimitsuさんが、「電源ケーブル変えてみましょうか?」とうれしい一言。「DREAM VS 某LAスタジオ製作ケーブル」という私にとって興味津々の実験タイム開始となった。試聴ソフトは私の「耳たこソフト」の一つロドリーゴのアランフェス協奏曲第1楽章ペペ・ロメロ(ギター)。これは、某LAスタジオ製作ケーブルが接続されている状態で最後に聞いたソフトなので、その音の記憶が残っているうちにすばやくCDPの電源ケーブルをDREAMに換えて、音出し。

 冒頭のギターの音色が違う。音が甘くなった感じがする。よく言えばクリーミーで甘美な音色。でも、最初の音のほうが良かった。続くオーケストラの弦の音もベタな感じで、空間的な広がりが感じられない、音場の見通しが悪くなったような印象を受ける。立体感が少し平面的になったような・・・「ということは某LAスタジオ製作ケーブルの次元の高さがすごい、ということか・・・」STEALTHユーザーである私にとって、結構ショックであった。島田さんが絶賛するわけだ・・・。「早速自宅試聴申し込もう。」当然買わざる得なくなることは目に見えているのだが。

 しばし、コーヒータイムで休憩したあと、第2の実験へ。それはスーパートゥイーターの効果を検証するというもの。雑誌等でもスーパートゥイーターやサブウーファーを追加することによるメリットについては、特集記事で取り上げられることも多く、目にはするのだが、「調整がむずかしいのでは・・・」との危惧から、今まであまり触手の伸びなかった分野である。Akimitsuさんもベストな状態に追い込むのに相当な時間と労力を要したとのこと。「システムを複雑にすることは極力避けたい」オーディオ初心者の私はそう思っていたのだが・・・

 スーパートゥイーターということで、ハイドンのトランペット協奏曲・高橋敦(トランペット)を聞いて、トランペットの音色の変化を探ることとなった。SONY SS-TW1000EDの配線をはずして試聴。「こ、これは高音がどうのといった問題ではない・・・空間表現や音の解れ方がまったく違う。」音の浮遊感や空間的な広がり感がなくなって一段下がってしまったような印象を受ける。思わずSS-TW100EDをまじまじと見つめてしまった。今までのスーパートゥイーターに対する認識の誤りを強く感じさせられた。さりげなくBolero grandeの上に載っていたのだが、こんなにも働いていたのか・・・「これほしい!」・・・しかし、SS-TW100EDは採算度外視で気合を入れてSONYが作ったもので、今は製造中止とのこと。中古でも出てくることはめったになく入手は困難。自宅に帰って早速インターネットで探したが、どこにもない・・・

 この2つの実験は、私にとってどちらもインパクトのあるものとなった。やはり「論より証拠」「100見は1聞に如かず」だった。雑誌等で読んでいても、実際に自分の耳で聞いてみないと、本当のところはわからないものだ。Akimitsuさん貴重な体験をありがとうございました。

 まじまじと見つめてしまったSONY SS-TW100ED(ほしい)
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2006/3/27

14:研ぎ澄まされたバランス感覚  

 今日はAkimitsu邸を訪問させてもらった。実は、オーディオを趣味としてから2年3ケ月になるが、他のマニアの方の音を聞かせていただくのは、初めてである。Akimitsuさんには先日我が家のシステムの音を聞いていただき、いろいろなアドバイスをもらった。そのときのアドバイスからして、相当音に対するバランス感覚の優れた方との印象を持った。きっとその音もバランスの良いものだろうと期待しての訪問となった。

 仕事を午前中で切り上げ、事務所のある国分寺から1時間程度で最寄駅に到着。待ち合わせ時間きっちりAkimitsuさん登場。下町の風情を残す商店街を歩くこと数分Akimitsuさんの自宅に到着。多少古びているが鉄筋コンクリート造りの建物で堅牢な構造。賃貸の集合住宅の場合、オーディオをする環境としては音漏れが最大のウィークポイントとなるが、この構造なら大丈夫そう。なおかつ、階下の部屋が劇団の稽古場とのことでそれほど神経質になる必要もないとのこと。

 早速リスニングルームに。6畳の和室の長辺にスピーカーをはじめとするシステムが整然と並んでいる。リスニングポイントとの距離はかなり近く、まさにニアフィールドリスニング。使用中のシステムは次のとおり。
 CDP:ROTEL RCD-991
 PREMAINAMP:FAST TL-S
 SPEAKER:Acoustik Lab Bolero grande
 SUPER TWEETER:SONY SS-TW100ED

 音を聞かせていただく前に電源関連の対策を一通り拝見。メインブレーカーから極太の屋内配線ケーブルを直出しし部屋までひき、サブのブレーカーを介して2系統の自作コンセントボックスへ、その各々からCDPとPREMAINAMPに電源供給。CDPにはダイナで見かけた某LAスタジオ製作ACケーブルが、PREMAINAMPには自作ACケーブルが挿してあった。(某LAスタジオ製作ケーブルは島田さんからモニター試聴中とのこと。)

 いよいよ音出し。最初はルターのレクイエム、これは先日我が家のシステムでも聞かせていただき、ぐっときたソフト。音の透明感が素晴らしい。澄んだ音場に雑味のない音が粒立ち良く奏でられる。全体のバランスも均整が取れている。音楽にすっと入っていける。私は音楽に惹きこまれるような「惹きこみ型」の音が好きだ。そのほうが、音楽に感情移入でき、感動できるからだ。オーディオとしての圧倒的なクオリティの高さで、迫ってくる音(私は勝手に「圧倒型」とよんでいる)は、オーディオ的快感に浸れ「すごい!」と唖然とさせられるのだが、音楽に感動することはあまりない。

 Akimitsuさんの音は「惹きこみ型」で、清澄にして透明、しかも温度感が低くない。かといって温度感が高くもない中庸な音色。寒色系、暖色系といった区分に当てはまらない、自然さがある。スピーカーの大きさからして沈み込むような威力ある低域は無理だが、全体のバランスがいいので不足感を感じない。

 続いていくつか、ソフトを聞かせていただいたが、KOKIAの「PEAL」から「歌う人」を聞いたとき、さらにぐぐっと惹きこまれた。声がほんとに素晴らしい。音楽に浸りきれる。「このソフト即行で買おう!」心の中でつぶやく。私の持参ソフトも何曲か聞いた。Maria Bethaniaの「lansa」は彼女の独特の声の質感が良く出ていてノリもいい。ハイドン「トランペット協奏曲変ホ長調」トランペットの音色が華美になり過ぎず、濃やかに奏でられる。想像していたとおりのバランス感覚の優れた音を聞かせてもらうことができた。

 その後の実験タイムでは、さらなるサプライズが・・・続きは明日。

フィンランドバーチ合板のボードに並ぶシステム
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2006/3/26

13:陣取り合戦  

 私のリスニングルームの広さは10畳。しかし、妻が使用しているピアノがリスニングポイントの背面においてあるため、オーディオ用の専有面積は8畳といったところ。もともとは来客時の応接室として作った部屋で、当然オーディオ用としての音響的な配慮はまったくなされていない。

 当初はソファーセットとピアノが置いてある、ごく普通の応接室だったのだが、いまやオーディオが幅を利かせており、妻はあまり面白くない模様。しかも最近ソファーセットのうちの一人がけのアームチェアを、左右の条件がこれによって変わってしまうと私が追い出したものだから、「来客のときどうするのよ!」と、お叱りを受けた。「そのときだけ、またもどせばいい。」と反論したが、納得いかない様子。もう今ではオディオ装置のほかに、調音用のパネルなども設置されていて、どう見ても接客用の応接室としての外観は失ってしまっているのだが・・・

 妻がピアノの練習するときは、当然オーディオは聞くことはできず、練習が終わったらオーディオを聞きに部屋に入っていく。優先権は妻のほうにある。何せオーディオがこの部屋に入ってきたのはほんの2年前で、それ以前からピアノはあったのだからしょうがない。そして、ピアノの練習のあとはリスニングポイントのソファーがいつも定位置よりも前に来ている。妻が練習の際ソファーを前に動かすのである。ちょうどピアノと3人がけのソファが背中合わせに設置されているため、練習のときに妻の背中にソファーの背中が触れるということで動かされてしまう。そのソファを定位置に戻してから音楽をかける。リスニングポイントがずれると、やはり音に影響がかなり出るため、定位置をしっかり覚えておかないといけない。オーディオを趣味とするうえでは、家族との関係を良好に保つことも重要な要素だ。

 リスニングルームから追い出されたアームチェア(ごめんなさい・・・)
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2006/3/24

12:コンダクター  

 プリアンプについては、アナログ時代に比べてその重要性が相対的に低下しているようだ。CDプレーヤに音量調整機能が付いていれば、プリアンプを介せずダイレクトにパワーアンプに接続することも、システムを簡素化する方法の一つとして、利点があるように思われる。

 しかし、プリアンプによってそのシステムの音が決定的に違ってくることが往々にしてある。実際今使っているDACのEMM Labs DCC2は音量調整機能が付いているので、POWER AMPにダイレクト接続が可能だが、そうすると音に生気がなくなる感じを受ける。シンプルな構成のほうが情報量のロスもなく、生気ある音になるように思われるのだが、実際にはPREを介した音のほうが、躍動感があり、密度感や潤い感がより感じられる。

 プリアンプはBalanced Audio TechnologyのVK-51SEを使用している。はっきりいってほとんど無名であり、私もダイナで試聴するまではまったく知らなかったメーカーである。アメリカでは比較的知名度もあるようなのだが、日本では輸入代理店の力のなさもあり、きわめてマイナーな存在である。また、そのデザインセンスの悪さも日本でのセールスには向いていないと思われる。私も最初見たときには、ちょっとひきました。

 しかし、音を聞かせてもらうと「えっ!なに・・・」という感じで、ひきつけられる感じがする。他にも比較的有名なプリアンプを聞かせてもらったのだが、どうしてもVK-51SEの音が自分にあっているような気がしてしまう。正直に言うとできれば他の有名でデザインも優れたプリアンプが買いたかったのだが、結局VK-51SEを選ばざる得なかった。聞かせてくれたダイナの島田さんも自宅で使用していた「ジェフ・ローランドのPREを換えざる得なかった。」とおっしゃっていた。「なぜか他のPREだと寂しく感じる。」その言葉がうなずけてしまう。

 VK-51SEは我が家のシステムの指揮者的な存在だ。だからというわけではないのだが、ラックの最上段に鎮座している。指揮者によって同じオーケストラでもその音楽性がきわめて変化するように、プリアンプによってそのシステムの音楽性はがらっと変わってします。そういう意味ではその存在価値は重要だと思われる。

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2006/3/23

11:1ダースのスピーカー  

 年が変わってからの3ケ月、ASCENDANTに特に不満があるというわけではなかったのだが、スピーカーの試聴のために、毎週のように秋葉原へ出向いていた。より上位のランクのスピーカーの音を聞いてみたいという純粋な好奇心からのことだったのだが、結果としてスピーカーを買い替えることとなった。この3ケ月で聞いたスピーカーは次のとおりで全部で12も聞いた。(ダイナ555の東さん、島さん、アクセサリーセンターの島田さん、サウンドハウスの上遠野さん、ありがとうございました。)

1.AVALON CERAMIQUE
2.AVALON VISION
3.AVALON DIAMOND
4.WILSON AUDIO SOPHIAU
5.WILSON AUDIO SYSTEM7
6.SONUS FABER AMATI anniversario
7.B&W 800D
8.Lansche Audio Systems No.4
9.Joseph Audio PEARL
10.JMLab Alto Utopia Be
11.YG ACOUSTICS Anat Reference Studio
12.GERMAN PHYSIKS HRS120 CARBON

 この中で私の心の琴線に深く触れたのは、AMATI anniversarioとHRS120 CARBONだった。もちろん同一条件で聞いたわけではないので、正確な比較試聴ではまったくないのだが、とりあえずそれぞれ試聴室で聞けた音のみで判断すると、この2つのスピーカーの音が非常に魅力的に感じられた。これは音が客観的にいいというのではなく、私のよく聞くジャンル(クラシックと女性ボーカル)や、好きな音の傾向(潤い感・密度感)やサウンドステージのでき方(奥行き深い)にこの2つのスピーカーの音の傾向が合致したのであろう。

 この12のスピーカーをQRD等で環境を整えられた試聴室でじっくり聞いた経験は貴重な体験となった。もう当分はワクワクしながら秋葉原まで試聴のために出かけていくことはなくなるだろう。これからは、まさにここ数ケ月で一新され、一気に第2世代に移行したシステムを熟成させることに集中しようと思っている。

2006/3/21

10:Endorphin  

 AUDIO BASICの最新号の中に、2006CESのレポートが載っていた。写真が7割文章が3割という構成であったが、そのさまざまな新製品の写真の中でもっとも「すごい」と思ったのは、パトスのEndorphinという名前のCDプレーヤーだ。そのデザインの素晴らしさはまさに洒脱という言葉がピッタリくるセンスの良さである。このデザインセンスはやはりイタリア製と思わせるものだ。Sonus FaberのAmati Anniversarioを見たときにも、その妖艶なまでの美しさにうっとりさせられたが、その妖艶さと同質の美しい造形が、このEndorphinにもしっかり感じられる。

 先日ダイナミックオーディオでみかけたKALISTA Referenceもそうだが、トップローディング方式のCDプレーヤーはデザイン的に素晴らしい製品が多い。昨年のインターナショナルオーディオショウでみかけたORACLEのCD DRIVEも素晴らしい質感だった。パトスのEndorphinはこれら二者とは質感が多少異なるが、円形とスクエアな形状との見事なまでの融合が達成されており、その上質なセンスの素晴らしさは拮抗している。

 名前のとおり、見ているだけでも脳内麻薬ともいわれるエンドルフィンが分泌され、多幸感に浸れるような気がしてくる。きっとその音も、見た目同様エンドルフィンを引き出すような華麗な感じであろう。

 夢想癖のある私は、このEndorphinとAmati AnniversarioそしてAUDIO BASICの同じページに小さな写真で紹介されていたユニゾンリサーチの美しい真空管アンプPreludioの三者の組み合わせで、音を聞いてみたいとふと思ってしまった。まさに、イタリアの妖艶なまでの美学に浸りきれる音が奏でられるような気がしてくる。

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2006/3/20

9:哀愁のASCENDANT  

 3月は別れの季節である。我が家のシステムでも、最後のオリジナルメンバーであるAVALON ASCENDANTが卒業することが決まった。2年3ケ月前に結成されたシステムのオリジナルメンバーはAyre CX-7 Ayre AX-7 AVALON ASCENDANTの3名だった。Ayre CX-7とAX-7は昨年末相次いで卒業し、そしてこの3月末にASCENDANTも我が家を去ることが決まり、システムは完全に第2世代に移行することとなった。

 一緒にすごせる日数が残り少なくなると、やはりさびしく感じるものだ。AVALON ASENDANTは初めて手にしたスピーカーであり、オーディオに深く入っていくきっかけを作ってくれた。その立ち姿は凛として美しく、AVALONとしては比較的良く歌ってくれるスピーカーであり、密度感のある美しい音色で楽しませてくれた。AVALONの上級機はすべてスピーカー端子が底面に付いており、接続の際にはスピーカーを完全に倒さなければならないが、ASENDANTは背面にカルダス製のスピーカー端子が付いていて接続は容易であり、その点でもユーザーフレンドリーな製品だ。

 今日はマーラーの交響曲第5番とベートーベンのピアノ協奏曲第3番を聞いた。比較的編成が大きな曲なので、スピーカーの内振りの角度をほとんどなくし、リスニングポジションに対して平行に設置して聞いた。こうするとサウンドステージが広くなり、奥行きも若干深く感じられる。ただし、見た目的にはスピーカーがそっぽを向いている感じとなるのが欠点だ。目を閉じて聞けば気にはならないが・・・

 やはりある程度の期間を一緒に過ごすとオーディオ機器といえども愛着がわいてくるもので、その機器が手元を離れるのはやはり寂しいものである。

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