2010/10/6

1667:川辺  

 「今ここで抱き合ってしまえば 失うものはいくつあるだろう」・・・柴草玲「川辺」の歌い出しである。柴草玲は、独特の詩の世界を持っているシンガーソングライターである。

 「川辺」は2003年に発表された「うつせみソナタ」の1曲目の曲である。古都の川辺で開催された花火大会を訪れたとあるカップルのことが詩になっている。古都というとロケーションは京都であろうか。京都で川といえば鴨川・・・京都の鴨川で夏に花火大会があったか否かは不明である。

 このカップルは訳ありである。冒頭の歌詞から察するに「不倫」の香りがする。もしかしたら、お互いに家族のある二人かもしれない。

 普通のカップルであれば、真夏の花火大会、仲良く眺め、ロマンチックな雰囲気に浸りこめばいいのであるが、訳ありカップルの場合そうは単純には行かない。

 「むつみあう恋人たちを眺め やがて二人は黙り込む」と歌詞は続くのである。抱き合ってしまっても失うものの何もない恋人たちの姿を眺めつつ、訳ありカップルはいつしか黙りこんでしまう。そこに花火大会の花火が打ち上がり、同時に歓声が上がる。

 「寧々ちゃん」とSWING ARENA さいたま新都心店に行くのは、今週の金曜日になった。もちろんVIPルームである。ここは入り口のドアを閉めてしまえば、空間が密閉される。シュミレーションゴルフをしながら、ささやかなデート気分が味わえるのである。

 部屋に大型のシュミレーション・マシーンがあり、その後方には豪華なソファーが設えてある。ソフト・ドリンクを飲みながらゴルフをし、疲れたらソファーで休憩できる。

 ラウンドシュミレーションをしても、二人であれば1ラウンド2時間もかからないであろう。その時間のなかで、もしかしたら「川辺」の冒頭の歌詞のようなシチュエーションに陥らないとも限らない。

 「ここで抱き合ってしまえば 失うものはいくつあるだろう」そう心に思ってしまうシチュエーションが生じた場合・・・自制心のブレーキを思いっきり踏むのか、あるいは右足をすっと右にずらしてアクセルを踏むのか・・・

 「川辺」の訳ありカップルは、結局抱き合うことなく花火大会を後にする。「真夏の残り香にむせぶ 甘くて 歯痒くて 短いストーリー」として、その一夜は過ぎ去ってゆくのである。 



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