6月:水無月
平成19年7月4日(水)於 新宿「ゐなか」
今月は、麻入汰さんがお体を壊し、代理として奥様の麻女さんがなんと、12句という溢れるように句をお送りくださいました。どれも俳句として形の整った名句です。
3年間勉強している筈の石の会のメンバーが顔色をなくしてしまいました。
麻入汰さんがお戻りのなるまで、と言うより、ご夫婦ご一緒にお仲間としてご活躍いただけますようお願いいたします。
兼題「香水」「当季」
☆香水や白大島の背をのばし 麻女
そうか・・背中にも吹きかけるのか
☆秘めやかに香水ひと吹きハレの朝 麻女
「水上の音楽」でもどうぞ。
☆香水を嗅ぎ分け女犬となり 鳥井閑
大うけ!ほんとこの状態になる
☆香水の女振り掛けご飯かな 鳥井閑
ふりかけご飯か、お茶漬けか。ミスマッチ
☆香水をほのかに君はなほ若し 摩天
自分の奥さんを褒めることも夫婦円満の秘訣だ
☆夏の陽や地球は丸いたしかに丸い 摩天
まさに現代風万葉調
☆香水をカバンにそっと旅支度 均光
旅の味方は、好奇心と度胸(香水を隠す)ですよね。
☆今日や夏至風伴いて雨の降る 均光
6月22日の天気
☆亜麻色とテラスと星と香水と 堂一兎
とてもロマンチックな句。そんな昔もありました。
☆香水や昔はものを思ひけり 堂一兎
そう。思うことはいっぱいあった。
☆香水や色町めぐる父の逝く 素頓
粋な女性が抜き襟の喪服でお通夜の現れてそっと涙を拭いた。
親戚中が横目で。
☆文ひらく語る香水揺さぶられ 素頓
「ヘリオトロープ」と美禰子は静かに云った。
三四郎は思わず顔を後ろに引いた。
ヘリオトロープの壜。4丁目の夕暮れ:作者のコメント
―難解な句との講評が多くありました―
☆香水と髪型かへし恋の果て 泰山木
そしてついに出家した
☆端座して夏ごしらへの京町家 泰山木
夏と京で思い出すのは、貴船
今回より、摩天坊さんが摩天と改名。心になにか期することがあるようです。
麻女さんがおいでになり、句に新鮮味が出ました。ありがとうございます。
これからもお願いいたします。

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