八月:葉月
平成18年9月1日(金) 於 新宿「ゐなか」
兼題「西瓜」
☆太陽の申し子西瓜真っ二つ 鳥井閑
「太陽がふたつ」アランドロン
☆名刀の切れ味西瓜の赤と黒
切れ味が鋭い。でも西瓜ごときで銘刀を持ち出すとは大袈裟にすぎはしませんか
☆さっくりと西瓜の種の黒さかな 堂一兎
これから種との闘いが始まる
☆塩なくてなんぞ三時の西瓜かな 堂一兎
塩かけたらあかん。血圧上がるでえ
☆一人食むスイカ侘びしや日の暮れて 素頓
わけはいろいろあるでしょうが、共感を覚えます
☆夕暮れの浜辺に一個スイカかな 素頓
わすれものでーす
☆縁先で西瓜の種の飛ばしっこ 均光
やりましたね昔学生寮で。えっ?何の種かって?
☆湧水に西瓜泳がせ昼下がり 均光
昼下がりの気だるさがよく出ています
☆故ありて西瓜の味の苦々し 摩天坊
ふらた女の口紅の色なんだ
☆コツコツと西瓜の出来を訊ねたり 摩天坊
それが答えてくれないのだよ
☆庫内には西瓜の席が用意され 泰山木
青果市場か神輿置き場か
☆種なんぞバリバリ食べる西瓜かな 泰山木
人類の話ではないらしい
今回も兼題出題者摩天坊さんが不振となる。自信があった筈なのに、との会員の意見は一致。久しぶりに鳥井閑さんが充実して腕前を披露、これが実力と粋がっていたが、果たしてそうだろうか、来月を楽しみとします。


0