5月:皐月
平成17年5月19日(金) 於 新宿「ゐなか」
兼題「蛙」「当季雑詠」
今回、泰山木は所用の為欠席。どのような会になるのか、やや気懸かりではあった。その不安を吹き飛ばす句会となった様子。すっかり会員に追い抜かれてしっまた、泰山木である。
☆混浴の秘湯巡りや雨蛙 鳥井閑
若い女性客がいれば巡り甲斐もあるというもの。
(白人の女性が全く気にせずに混浴したそうです。一同、羨望)
☆熟年のジーンズ決まり夏の入り 鳥井閑
足はどこまでも長くなくてはいけない。
(ジーンズはパンツとは限らない。作者の独り言)
☆喉元に生きてる気配蟇蛙 摩天坊
こら、その忍者まだ修業が足りん。ドローン
(良く観察された良い句と思う、との泰山木のコメントに、力が抜けて いる句との、他からの指摘もある)
☆雨がえる生きてる証はなんですか 摩天坊
定年退職年金生活
(蛙からそのまま質問されました)
☆古家は小さき湯船蛙鳴く 堂一兎
田舎の一軒家。蛙と一緒に入浴
☆蛙鳴くふるさとの闇深かりき 堂一兎
一兎さんのふるさとと蛙の一連の作?
(コメントの段階では、作者は未だ不明。見事に作者を当てました)
☆妹を待つ蛙時雨の闇雨かな 素頓
「蝉時雨があるなら「かわず時雨」があってもいいのではないか。
(みんな「蛙時雨」で悩んだけど、素頓さんの造語として認定)
☆水色の空より垂れし滝桜 素頓
空の青と桜のピンク、絵葉書のように美しく感じます。
(滝桜は辞書には無い。でも感じは判ると納得)
☆ゲコゲコと水しか飲まぬ蛙かな 均光
自画像です。
(「下戸」とわかれば、これは好句。約二人理解できぬ人がいた)
☆池の縁思案顔して青蛙 均光
蛙だって何か考えるのだ。
(芭蕉を考えての句と一同は思うが、作者は芭蕉は念頭にない)
☆物狂ふ心もありし牛蛙 泰山木
意味はよくわからないけど、それがいい。
(物狂ふと牛蛙の対比らしいと無理に納得)
☆その昔大名庭園花きぶし 泰山木
今は庶民の庭園花しぶき
(花きぶしを知らない)
★今月の珍句
かはづかひかえるかはづをかひかへる 堂一兎
蛙飼ひ飼へる蛙を買ひ換へる
(作者自慢の句。誰も取らず。判読が難しすぎた模様)
蛙飼ひ孵る蛙と飼ひ換へる
(泰山木が懸命に解釈した句。この方が良いと作者のお墨付きとなる)
来月は吟行の予定。全員参加となりそうで楽しみです。

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