3回続けて、「
役行者」ゆかりの記事となります。先ずは、今から1300年の昔、大峯の山々を行場としていた
役行者よって草創された「
龍泉寺」に伝わるちょっと深イイ話の紹介です。それは、
役行者がその地で発見した底も見えないほど深く青く澄みきった泉にまつわる話で、『
龍の口伝説』と言われます。人に姿を変えた白蛇の恩返し譚ですが、我が子の為に自分の両目を差し出すという献身さに胸を打たれる方も多い事でしょう。
又、このストーリーと酷似しているのが、
近江八景の一つ「
三井晩鐘」の『
晩鐘伝説』です。こちらの方は白蛇より、格上の「龍」の恩返しとなっております。下の画像は、画家の
三橋節子さんによるこの伝説をモチーフにした絵画です。
母乳代わりとはいえ、意外と大きい。赤ちゃんも舐めるの大変だったでしょう。
龍泉寺の伝説もそうですが、本ブログでも数多く取り上げているように、やはり"蛇"というのは妖怪と結びつきやすいのでしょう。でも、それにしても人間に化けているとは言え、気づかないものでしょうかね。例えば、他の白蛇の例を見てみると・・・
う〜ん、これならもし気づいても、気づいてない振りをするかもです。
先の二つの伝説にある"目玉を舐める"という行為から連想する妖怪がおります。
2014/5/28の記事で紹介している「
目玉しゃぶり」です。この妖怪は"
瀬田の唐橋"に現れたとされています。で、この"瀬田の唐橋"というのは、「
三井晩鐘」と同じ、"近江八景"の一つではありませんか! まさか、あの赤ちゃんが龍の目玉を舐めて育った結果、妖怪「
目玉しゃぶり」になったのではないでしょうね!
ところで、妖怪最強の目玉といえば、御存じ「
目玉親父」となるでしょう。しかし、我らが鬼太郎の目玉も相当なもんです。原作コミックの『
土ころび』のエピソード(伝承妖怪の「
土ころび」は登場しません。) では、公害によって身体が丸い肉塊に変質し、まるで「
土ころび」のようになったた元人間が登場するのですが、鬼太郎の目玉を吸いこんだところ、爆発してしまいます。
目玉親父が鬼太郎の目玉に抱きつくシーンは感動モノです。
でも、元々は公害の被害にあった人間で、しかも「ねずみ男」にたぶらかされて、鬼太郎を取り込もうとしただけなのに、爆発させてしまうのは鬼太郎らしくないような気がします。恐山の「
妖怪病院」で、元の姿に戻してあげる治療をさせてあげれば良かったのに と思います。
これはひどい。

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