呼吸を意識していることはほとんどないだろう。
運動をした時、深呼吸をする時など以外は呼吸を意識し、していることはない。
もし、呼吸することに意識しだしたら、呼吸は自然でなくなり、早くなったり、苦しくなったりするだろう。
呼吸することが運動するのと同じように、持続させることが難しく感じることもあるかもしれない。
リラックスし、呼吸に意識を集中し、吐く息、吸う息を感じながら、除々にゆっくりと深くしていく。
その過程をも見守りながら、意識を集中し、そしてそれらが自然になるように、ある意識の状態に留めながら、自分の身体、心の変化への集中を遠ざけていく。
呼吸を意識しない状態から、意識の中に呼吸を留める段階に移り、そして呼吸、言い換えれば環境の中に意識を留める段階に移していく。
呼吸と意識との関係が不明瞭な状況になれば、そこにはそれを感じている自己しかいなくなる。
環境も自己もその境界がなくなり、自己しかいない、言い換えれば全てが自己、自己すら意識することのない宇宙を感じるようになる。
満ち足りた気分に戻ってきた時には、詰まった感じのないスッキリとした身体を取り戻しているだろう。

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