変化には恐怖を感じる。
非日常の対象である「霊」に恐怖するのは、未知の現象への対応方法をしらないからである。
同様に変化は新たな対応を習得しなければならない「未知」だから。
家から離れ一人で幼稚園、保育園に行くこどもも同じである。
人は成長に伴い、ある瞬間に劇的に行動範囲を広げ、そのたびに新しい環境に驚きと恐怖をもって立ち入って行く。
科学もそうであった。
これまで常識と言われてきた通説を脅かすような新たな発見、提案には相当の抵抗があり、現実的に再現性のある現象を目の前に用意してはじめて、いやおうなしに認知されたことなど数えればきりがないかもしれない。
人が最も切望し、かつ、恐怖し、そして実現が難しくなっているものの一つは「成功」である。
失敗の連続に対して、成功を切望しているはずなのに、失敗が継続することを予想してしまい、これを原因として「失敗」しているのである。

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