何が起こっているのか。
その表面的な結果のみを捉え、人はそれを評価する。
至る過程において何が潜んでいたのか、何が阻害していたのか、それを知らず人は簡単に評価する。
評価によって何が起こりうるのかを考えもせず、それを行う。
安全・安心の環境が投資することなく、あたりまえのように享受できる。
平和な環境が投資することなく、笑って過ごせる。
投資することを無駄と評価しているが、有事には責任を問い詰める。
人がヒステリックに、利己主義に、絶対正義側にいるという意識が増大しているのだろうか。
ネットの世界では個人を特定できるものが一般的には隠されているということを前提に、モラルなき行為に出る人が、現実世界よりも確かに多くなっている。
自律性が低下したのか、恥ずかしさが希薄化したのか、恐れが消失してしまったのか。
全員ではないにしろ、モラルの平均値は確実に低下している。
現世で重要なのは、存在全ての群としての、一としての総体値である。
全てが善人になるのではなく、集合的無意識が善なる方向にあることが重要なのである。
しかし、残念ながら、表面化している現実は、逆である。

0